なつかしくて新しい生き方へ。ふるさと回帰フェア2005
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17(土)
●パネルディスカッション「都市と農山漁村の共生を考える」

土と離れて暮らせないのが生き物としての本能
《パネラー》 嶋津昭(市町村アカデミー学長)、
山田俊男(全国農業協同組合中央会専務理事)、
曽根原久司(NPO法人「えがおつなげて」代表理事)、
高野孟(インサイダー編集長)
《コーディネーター》 高橋公(NPOふるさと回帰支援センター事務局長)

「ふるさと回帰フェア」二日目のパネルディスカッションのテーマは「都市と農山漁村の共生を考える」。初日同様、進行役を務める高橋公氏の巧みなリードもあって、四人のパネリストによる話はどれも大変興味深く、会場を埋めた聴衆も熱心に聞き入っていた。
「ふるさと回帰運動の鍵を握っているのは女性だ」と話すのは、地方行政の専門家で、市町村アカデミー学長の嶋津昭氏。男同士が居酒屋で「田舎暮らしがしたいなあ」などと盛り上がっても、まったく現実味がない。受け入れる自治体側にも、もっと女性の関心を引くようなアピールを、と注文をつけた。
「団塊の世代は金の鉱脈だ」という嶋津氏同様、全国農業協同組合中央会専務理事の山田俊男氏も、この世代に期待をかける。農協もふるさと回帰のサポートをするが、知恵と経験と人脈を生かし、農村の再生に一役買ってほしいと話す。
テレビでもおなじみのインサイダー編集長の高野孟氏は、十年前から千葉県鴨川の豊かな緑に引かれ、一昨年、ついに荒れた山林を手に入れて一年がかりで開墾。「就農するつもりはまったくないが、今も米やみそは自分で作っているし、将来移住すれば、さらに自給率が高くなる」という。「自分を含め、田舎暮らしのスタイルはさまざまだけれども、その根底に土と離れては暮らせない、生き物としての本能が働いているのではないか」と指摘。
十年前に銀行の経営コンサルタントの仕事を辞め、山梨県で自給自足の生活をしながらNPOを主宰し、山梨大学でバイオマスの研究もしているという曽根原久司氏は、写真を示しながら都市農村交流キャンプや遊休農地開墾など多彩な活動の内容を紹介。そのあと、都会からやってきて知り合い、ちょうどこの日に結婚する仲間を祝って、ギターの弾きがたりで自作の歌を披露。若い二人の門出を祝福して、会場は笑顔と拍手に包まれた。

〜日本経済新聞 朝刊 2005年10月10日(日)広告特集「ふるさと回帰フェア2005」より〜
 
 
   
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