●はじめに
「ふるさと回帰フェア」は、今年4回目の開催となった。
1年目は23道府県48自治体8500人の参加、2年目は32県101自治体1万5000人の参加、3回目からは東京と大阪の2箇所での開催となり、主催もふるさと回帰支援センターとグリーン・ツーリズムフェア開催協議会となった。参加自治体も昨年は42県240自治体、東京で2万人、大阪で8500人、今年は42道府県292自治体、東京1万3200人、大阪7800人とほぼ昨年並みの参加者を集めることができた。参加者が昨年に比べ若干減少したが、東京は台風13号の影響が残り、屋外のニッポン全国ふるさと市場などが中止になったことによるもので、フェアのメインイベントである自治体相談コーナーには人が溢れていた。自治体によっては昼食が取れないほどであったとの声も聞かれた。こうしたことから、真剣にふるさと暮らしを考えている方が多く、ふるさと回帰運動はここに来て確実に輪が広がっている。
また、自治体の参加が右肩上がりに増加してきていることは重要で、過疎化・高齢化に悩む地方自治体のふるさと回帰運動に対する期待は大きく、地域活性化への切実な思いが感じられる。しかし、東京・銀座に開設されているふるさと暮らし情報センターに、ふるさと暮らしがしたいと相談に来る方の多くが、ふるさと暮らしに踏み切るための条件を満たす地域が見つからないと、現在約1000組の方が条件の合う場所が出てくるのを待つ状況になっている。こうしたことから、さらなる自治体の参加を追求したいと考えている。
昨年まで別のコーナーで行われていたグリーン・ツーリズムは今年から「グリーン・ツーリズムはふるさと回帰の入り口」と位置づけ、自治体相談コーナーの中に組み込んだ形で行った。
都市住民の参加者は、共催団体が日経新聞からNHKに変わったことから客層も若干変わり、子ども連れが増えたように感じた。また私どものアンケート調査結果からも約40%の方がふるさと暮らしを希望していることはすでに確認されており、自治体の参加の拡大に比べ、都市住民の参加が思ったほど増えなかったことは、4回目ということでフェアの内容がマンネリ化しているのではないかと考えられ、次年度は企画内容も一部見直す必要があるようにも感じた。また、ふるさと回帰フェアは引き続き開催するとしても、持ち方などはもう一工夫がいる。
●東京・大手町
〔1〕 「ふるさと回帰フェア2008」の感想について
(1)参加者が約1万4000人と昨年より参加者が減少したが、これは屋外のイベントを中止したことによるもので、本来の開催目的である自治体と都市住民のふるさと暮らしの相談コーナーには昨年比3〜4倍の参加と大幅に増えた。しかも、一人ひとりの相談内容が具体的で、従来の半分は様子見といったものとは違ったという報告も来ている。団塊世代の定年が昨年から始まったことからマスコミにも注目され、取り上げられてきたことから社会的に認知され、定着し始めてきたことを感じさせるフェアとなった。
(2)「自治体相談コーナー」への出展参加が、東京と大阪で42道府県292自治体へと増大し、受け入れ自治体の体制の整備が進んだが、これはふるさと回帰運動に寄せる自治体側の期待の大きさの現れと考える。そして、参加自治体の参加の増大は、都市住民のふるさと暮らしの選択肢の拡大に貢献するものである。
(3)フェアの内容については、今回はじめて台風の影響で屋外のイベントを中止せざるを得なかったことは残念であった。前夜祭は理事長の基調講演、パネルディスカッション、交流会を行なった。また、都市住民と農山漁村の出会いの場としてのグリーン・ツーリズムを自治体相談コーナーの中に組み込んで実施したが、大きな混乱もなく、良かった。
(4)全体としては、4回目ということで、大過なく終ったが、屋外イベントの中止の連絡の不徹底や荷物の送り返しなどに関して一定の混乱もあり、関係者に迷惑をおかけすることになった。さらに屋外に予定していた本部テントも開設できず、結果として指揮命令にも混乱が生じ、参加者に迷惑をかけた。また、会場が2箇所ということで案内や誘導法にも課題が残った。
(5)従来から課題であった自治体相談コーナーの一箇所での開催は、参加自治体の増加ということでまたしても分散となり、参加者に迷惑をかけた。また、今回も参加自治体のブースに参加者の偏りが見られた。引き続き、ブースの開設に当たっては自治体のアピールの仕方に工夫が必要なことがあらためて明らかになった。
(6)プログラムは、今回は44頁と昨年よりさらに充実するなどわかりやすいものになった。
〔2〕前夜祭について
(1)前夜祭の基調講演は昨年に引き続いて立松理事長が登場し、パネルディスカッションにはノンフィクション作家の島村菜津さんが参加し、イタリアのスローフードを紹介しながら田舎暮らしの楽しさを語った。さらにグリーン・ツーリズム協議会の東洋大の青木先生からは全国の実践事例の報告も受け、大いに盛り上がった。参加者も満員で盛り上がった。
(2)前夜祭は、ふるさと回帰フェアのイントロということからお祭り気分で自由に議論を楽しむということで、それだけでも意味かある。こうしたことから、次年度以降もテーマをしぼった内容の前夜祭は継続開催される必要がある。
(3)交流会は200名を超える人が参加され、関係省庁や関係団体からのスピーチ、参加者からのふるさと回帰運動への期待も語られた。また、地方参加者からのお土産やアルコールも出され、交流も大いに深まった。相談コーナー参加自治体や関係自治体との交流は情報交換の立場からも大切で継続される必要がある。しかし、会場がJAビルの生協食堂ということで手狭な感じは否めなかった。
〔3〕記念講演について
(1)恒例になっている記念講演については、今年は話題の養老孟司先生にお願いし、「脳から農へ 平成の参勤交代」というテーマで語っていただいた。記念講演はふるさと回帰フェアの目玉でもあり、フェアのイメージをアップするためにも今後とも人選に注意を払って継続される必要がある。
(2)参加者は立見もでて満員の状況であった。内容も肩のこらないもので好評だった。
(3)時間的には10時に来ていただき、お米の配布に協力いただき、その後10時30分から1時間という設定も良かった。
〔4〕甲武信サミット
(1)甲武信サミットは昨年までの知事の自慢合戦に変わるものとして今年初めて行われた。内容的には、ふるさと回帰運動の到達目標に地域の活性化や環境の保全があり、今回は山梨市、秩父市、川上村の3自治体が共同で水源地の環境保全に取り組んでいることから、それぞれの首長が参加しての開催が決まったもので、記念講演は水源地の水の一滴塾の塾長の菅原文太さんが「一滴、万物を潤す・・・」と題して講演した。
(2)3人の各首長はそれぞれ、東京など下流の住民の水を守るために、水源地の環境保全に取り組んでいることを訴え、参加者の理解を求め、満員の参加者はその努力に敬意を表した。
(3)初めての試みであったが、こうした地域での取り組みがフェアの中で議論されることは大いに歓迎すべきもので、開催してよかったと総括する。
(4)さらに、都市と農山漁村の交流・移住の推進という新しい政策に取り組むことを考えた場合、首長のイニシアチブは欠かせず、首長が参加したパネルディスカッションを行うことは運動の前進をめざすためにも必要なことと考える。
〔5〕自治体相談コーナー
(1)東京の自治体相談コーナーには37道府県154自治体が参加した。訪れた人が3800人を超えるなど盛況であった。一方、なんとか都市住民を呼び込みたいという自治体と隣の県や自治体がやっているので始めたという自治体では自ずと差がでており、集客にも格差が出始めている。
(2)全体としては、各自治体の受け入れ体制が年々充実してきているという感触を得た。それぞれの自治体が特徴を出すように工夫しているのが目立ち、こうした所には人も集まっていた。3回のふるさと回帰フェア参加の経験も生かされていたようである。具体的にはすでにふるさと回帰している方を同道したり、地域で生活している実践者の活動を紹介したパンフレットを作成したり、さらには空き家バンクや就職の相談、お試し住宅の開設まで行っている自治体もあった。こうしたことは、本格的に都市住民を受け入れて地域の活性化を図るためには必要なことである。
(3)一方で、相談者が集まる自治体と集まらない自治体がはっきりしていた。都市住民のふるさと回帰がジワリと増えており、これらの方々が具体的テーマを持って参加する中で、空き家バンクやお試し住宅の整備など受け皿づくりの準備が不十分で参加した自治体は逆にマイナスイメージを与えるような結果になりかねない状況となった。都市住民側のニーズに応えるような形で、それぞれの自治体をアピールすることが重要であるとあらためて感じた。ふるさと暮らしの希望者の多くは「自然環境のいい所」を希望しており、住む場所についても空き家を希望する人が私どもの調査でも半数以上ということから、地域の歴史、気候、風景、食文化、など積極的なアピールも必要のようである。
(4)今回の参加者は屋外のイベントが中止になったことから、真剣にふるさと回帰を考えている都市住民が目立った。その結果、ふるさと暮らしのためのリサーチを超えて、一歩踏み込んだ地域探しをする人も多かった。移住先や住みたい地域を名指しで来る人も昨年あたりから増加の傾向にあり、確実にふるさと回帰の動きが出てきていることを実感させられた。
(5)かつてのふるさと暮らしの希望は、沖縄、北海道、長野など漠然としたものだったが、最近は自分の暮らし方にあわせて地域を選ぶようにもなっている。ふるさと暮らしの検討が具体化している。その結果、地域の選択肢も広がり、人気の自治体では空き家が出るのを待つような状況にもなっている。したがって、こうしたニーズに応えるような積極的対応が自治体側には求められている。そして、それぞれの自治体ではどのような暮らし方が可能なのかをしっかりアピールし、このような自治体作りをしたいので、こういう人に来てほしいと呼びかけるくらいのことも必要となっている。
(6)昨年あたりから、しっかり移住する地域をしぼって相談に来る人が増えていることから、私の自治体に来ればこういう暮らしが可能であるというようなことをしっかりアピールすることが重要である。
(7)「グリーン・ツーリズムはふるさと回帰への入り口」と位置づけて自治体相談コーナーに組み込んで開催したが、具体的にどのようにつなげていくのかが課題として明らかになった。こうしたことから、新しいライフスタイルを創造するという観点で検討を行い、連携を深めることが必要となった。
〔6〕ふるさとの話をしようコーナー
(1)ふるさとの話をしようコーナーは、昨年までのふるさと回帰リレートークに代わるものとして行われた。今回のフェアの参加者はふるさと暮らしの具体化のために必要な情報を得ることを目的に訪れていた方が多く、このコーナーがそれにぴったりだったこともあって会場は満員の盛況であった。
(2)話のテーマは「農的生活」「趣味的生活」「お母さん100選」「田舎暮らしの経験談」の4つで、それぞれ4名の方が報告。大いに盛り上がり、次年度以降も継続して開催して欲しいとの声もあった。
(3)田舎暮らしの成功のためには実践者の経験に学ぶことも重要で大いに参考になったとの声が寄せられた。
(4)コメンテーターを配置し、それぞれのスピーチについてのコメントがあればさらに良かったとの指摘もあった。
〔8〕ふるさと暮らし提案コーナー
(1)ふるさと暮らしは環境にやさしいということで、今年も環境省の協力を得て、環境にやさしい生活の提案としてふるさと暮らし提案コーナーを設置した。このコーナーでは冒険家の大場満朗さんが北極が温暖化で氷が少なくなっていることを取り上げ、温暖化防止の取り組みの重要性を語った。また。温暖化防止のパネルを掲示し、参加者にアピールした。
(2)ふるさと回帰運動の新しい切り口として、ふるさと暮らしは環境にやさしく、国民的課題となっている温暖化防止にも寄与することを重要な課題として今後とも継続して取り組むことが必要である。
〔9〕地方就職支援コーナー
(1)昨年に続く3回目の開催ということで来場者も350人を超え、好評であった。
(2)ふるさと回帰し、そこで仕事をさがすということはふるさと回帰希望者のニーズにも合っており、拡充の方向でさらに検討する必要がある。
(3)熱心に仕事をさがす参加者も見られ、次年度以降も拡充実施が期待される。
〔10〕不動産物件コーナー
(1)不動産物件コーナーにはUR都市機構など6業者が参加した。
(2)会場がJAビルの8階に用意されたが入り口がわかりづらく、あまり来場者が多くなかった。
(3)しかし、ふるさと暮らしが社会化するなかで不動産に関する需要が多くなっていることから、引き続き不動産コーナーを開設することとし、会場や出展ブースをどうするかは事前によく検討することとする必要がある。
(4)不動産に関しては空き家情報を求める都市住民が全体の過半数を超えていることから、空き家情報も閲覧できる工夫がいるように感じた。
〔11〕特別企画・秋田県フェア
(1)秋田県からフェアの一部として「秋田、山といえば山、海といえば海」が有料で開催された。
(2)昨年の福島県に引き続いた試みで、基調講演はかつてのオリンピック選手長崎宏子さんが「私にとって秋田とは」と題して行われ、子どものころの思い出などを語った。また、パネルディスカッションでは「楽しんでます。秋田暮らし」として、すでにUターンなどで秋田に帰った方々が秋田暮らしの楽しみ方を語った。
(3)フェア参加者に対して、受け入れる自治体側からのアピールは重要なことで、今後とも、こうした希望があれば場所・時間の許す限り、開催する方向で対応したい。その場合、場所を提供するということにとどまらず、ふるさと回帰運動のモデルとなるような観点を重視し、できる限り企画全体を受けるという形にしたいと考える。
〔12〕その他
(1)今回、屋外イベントが台風の影響で中止となりましたが、事前にそうした場合の対応を明らかにしておくことが重要と考えます。開催か否かを何日前までにあきらかにするのか、指揮命令系統に混乱があったことから、その場合の対応などを明確にしておくことが最低限必要なことです。
●大阪・なんばパークス
(1)大阪は今回で2回目の開催で、31道府県108自治体7300人の参加で、東京都と違って十分な準備ができず、どちらかというとなんとか間に合わせたという面もあり、集客もいまいちであった。その原因のひとつは、やはり大阪・南港のアジア・太平洋トレードセンターという大阪の中心街から離れた場所であり、そこまで足を運ぶということにはならなかったようである。さらに最寄のトレードセンター駅から会場までの導線が判りにくく、途中で帰ってしまった参加者もあったとの報告が来ている。
(2)今回は集客の観点から自治労を中心に取り組まれている「地域のきずな・まちづくりフェスティバル」との同時開催としたが、客層が若干異なるために期待したほどの集客が見込めなかった。全国的にはふるさと暮らしの機運が満ちてきているが、大阪はこれからなのかという感触を持った。
(3)昨年は台風の余波が残り、屋外での記念講演で若干の影響をうけたが、今年は天気にも恵まれ、屋外のニッポン全国ふるさと市場は約5000人とそこそこの集客であった。
(4)全体としては集客がいまいちであったが、大阪は東京と比べ、集まってくる方の対象エリアが九州・四国・中国・紀伊半島、北陸と広いことから粘り強く取り組めば今後に期待できるのではないかと思われる。
〔1〕記念講演について
(1)記念講演ははじめて菅原文太さんに「団塊世代の若造よ、日本再生に尽くせ!」と大上段に振りかぶった演題でお願いした。本人の想いもあって熱弁をふるわれ、参加者も満員であった。記念講演はフェアの基調にも関わるもので引き続きの開催が望ましいと考える。
〔2〕「環日本海の暮らしの豊かさを語る」について
(1)「環日本海の暮らしの豊かさを語る」は記念講演とパネルデスカッションの2部構成で行われた。記念講演はNHK文化センターの中林保さんが「日本海回船―北前船のころ―」として題して行い、かつての日本は日本海が交通の要衝であり、上方文化が北前船によって全国各地に伝播されたことなどが報告され、この講演を受けて鳥取県の平井知事、富山大の雨宮先生、福井県の山崎さんにそれぞれの地域の暮らしの豊かさを語っていただいた。コーディネーターは見城理事にお願いした。
(2)参加者は150人と満員で、意外と知られていない環日本海沿岸の豊かな暮らしが報告された。こうしたパネルデスカッションはふるさと暮らしの場所選びには有効で、今後とも地域を選んで開催される必要があると考える。
〔3〕自治体相談コーナー
(1)自治体相談コーナーには北海道から九州まで31県108自治体(団体)が参加した。
(2)会場がアジア・太平洋トレードセンターホールということで一箇所で開催でき、これは好評であった。
(3)北海道からは9自治体が参加した。関西は北海道への移住の希望も多く、受け皿の各自治体の期待の大きさの現れである。北海道移住促進協議会のブースには昨年よりは若干減ったが50名程度の方が訪れたとのことであった。
〔4〕ふるさと暮らし提案コーナー
(1)環境にやさしい生活の提案として東京会場で掲示したパネルをふるさと暮らし提案コーナーとして大阪でも設置し、好評であった。
〔5〕ニッポン全国ふるさと市場
(1)ニッポン全国ふるさと市場には14団体が参加。大阪南港の岸壁にテントを連ねて開催。天気もよく上々の人出であった。
●全体総括
(1)昨年は団塊世代の定年が始まり、いわゆる「2007年問題」としてマスコミにも積極的に取り上げられた。その受け皿のひとつとしてふるさと暮らしもそれなりに脚光をあびた。そうしたこともあって、ふるさと回帰運動も確実に広がっている。この間の取り組みの過程で、自治体側の参加も大幅に拡大し、都市住民のふるさと回帰も確実に増えている状況であることを実感した。
(2)ふるさと回帰運動は、ふるさと回帰フェアの開催がこの運動の定点観測の役割を果たしている。その推移を見るとき、参加団体や参加人数からも社会的には一定の認知を勝ち取ったといえる段階に達している。
(3)2006年に高齢者雇用促進法の改正が行われたことにより、実質4年の定年延長となり、いわゆる「2007年問題」も「2012年問題」となっている。このため、これからの3年間こそがふるさと回帰運動の正念場の期間と捉えることができる。そして、今回のこのムーブメントをしっかりと形につなげないと再びのふるさと回帰運動は展望できないことをしっかりと押さえて取り組むことが重要である。
(4)こうしたことから、ふるさと回帰支援センターを、都市と農山漁村を結ぶ結節点と位置づけ、その役割と機能をより充実させることが必要となっている。そのためには、増え続ける来訪者に対する空き家情報や真剣に受け入れ態勢を構築している自治体の紹介など多様な情報の提供が何よりも重要で、なお一層の自治体の参加が求められている。
(5)4回のふるさと回帰フェア開催をとおして、ふるさと暮らしを希望する都市住民のニーズは確認され、それも目に見える形で増加の傾向にある。今後は、全国各地のふるさと暮らしの成功事例を積み上げるとともに、求められている空き家バンクの設立、お試し住宅情報の発信など、より一層の丁寧な取り組みを構築し、国民一人ひとりの豊かさが実感できる暮らしと地域の活性化、国土・環境の保全、農林漁業の振興に寄与することをめざすことにする。
(6)ふるさと回帰フェアは昨年からは大阪でも開催しているが、事務局体制の問題から準備不足は否めなかった。しかし、新年度からは大阪にも情報センターを開設し、西日本の拠点を構築する計画であり、今後はより充実した対応が可能となる。
(7)4回のふるさと回帰フェアの開催は、一定程度ふるさと回帰運動の認知に寄与してきたが、マンネリ化の傾向も出てきている。これからは、この間の最大の課題であるふるさと暮らしを希望する40%の都市住民に具体的な形でふるさとへ回帰していただき、ふるさと暮らしを実践していただくための具体的なイベントに衣替えしていくことにする。
(8)具体的には、1.ふるさと暮らし実践者と参加者の対話の強化、2.自治体側からの都市住民へのアピールの場の確保と拡充、3.成功事例、体験コーナー、物産展も一般的なものではなく、ふるさと回帰した方の生産品を販売するなどの工夫も行うことにする。
(9)ふるさと回帰運動が観念的なものにならないように、地域経済に及ぼす波及効果やビジネス的発想も取り込んだ運動としていくことにする。
(10)昨年から西日本の各自治体からの要請もあって大阪でもフェアを開催してきているが、財政的な負担が増え、残念ながらNPOが負担するには重過ぎるような赤字決算となっている。こうしたことから、来年度からは経費削減になお一層取り組むことを前提に、参加自治体からも数万円の参加費をいただくことを検討している。
以上 |