地域で子育てを

今年もふるさと回帰支援センターはお盆休みをしっかりいただいた。この間、忙しい日が続いていたのでスタッフにとってはいい骨休みになったことだろう。NPO設立以来、お盆はゆっくりふるさとについて考える時期にしようと休みにしてきた。一年でこの時くらいはふるさとに思いをはせることがあってもいいと思う。私も今年は久しぶりに親父の墓参りでもしたいと思ったが叶わなかった。想うことと、実行することにはそれなりの差がある。言い訳はいくつかあるがそれはやめておこう。ただ、3・11以降、福島県浜通り出身の自分にとっての心の中にあるふるさとが変わったことは事実である。このことについては何時かまとめて書きたいと思う。

内閣府は8月9日、農山漁村に関する世論調査結果を明らかにした。2005年にも同様の調査を行っており、都市部に住む人のうち「農山漁村に定住したい」と答えた人は31.6%で9年前に比べて11ポイント上昇していることが明らかになった。世代別では20代が38.7%と多く、改めて若者の間での田舎暮らしにあこがれている人が増加していることが明らかになった。また、受け皿となる農山漁村に住む人のうち、都市部に住む人が農山漁村に定住することを「いいことだと思う」と回答した人は、85.3%で、前回調査より19.6ポイント上昇した。都市住民に期待することは「若い世代が地域で子育てすること」が最多で50.4%と過半数を超えた。この結果は興味深い。3・11以降、中国地方を中心に西日本の各地が子育て世代の移住先として人気になっている。事実、過日の岡山市の単独開催のセミナーには子育て世代を中心に相談者が100名を超えた。地域の方々がこうしたことに理解を示し、積極的に子育て世代を受け入れてくれることは喜ばしい。地域の方々も希望を持てることにつながる。よく聞く話であるが、地域の高齢者にとって何がさびしいかといって子どもたちの声が聞こえなくなることほどさびしいことはないという。是非、「地域で子育て」を提唱してみたい。持続可能なこの国を創るために。

今回の内閣府の世論調査は、傾向としてはふるさと回帰支援センターが日頃の取り組み結果から見えてくる内容とほぼ同じ内容であった。出来ることなら、もう少し微に入り細にわたった調査の実施を期待したかった。その結果を受けて、国としての次の政策展開につなげるべき時期に来ていると考えるがいかがであろうか。とくに、人口減社会に突入したいまこその政策展開が。