新年のごあいさつ

 新年明けましておめでとうございます。どのような気持ちで新年を迎えられたことでしょうか。今年は、先の大戦から70年の節目の年になります。この年を振り返るに、国としては、それなりにうまく運営できた70年といってもいいのではないでしょうか。政治も経済も、何よりも先進国の中で唯一、一度も戦争をしなかった国でいられたのは大きいと思います。紆余曲折はあったとしても、国土が焦土と化した敗戦から立ち上がり、世界に冠たる経済大国になれたことも大きかったと思います。社会保障制度の充実も、それなりの水準に達しているといってもいいでしょう。
 しかし、これからは難しいと思います。世界情勢が複雑化し、国内外の矛盾も拡大していくでしょう。こうした中でしっかりと国のかじ取りをしないと戦争に巻き込まれかねないことも起きてくるのではないでしょうか。その意味で、今年は重要な一年となるような気がします。国内的には、貧富の差が拡大する中で、人口減社会に突入したわが国のこれからをどうするのかが問われる重要な1年になるように思います。とくに、都市と地方の格差問題は深刻です。この問題は一朝一夕には解決できません。それなりの時間を必要とします。戦後70年をかけて現在に至ったように、同じとはいかないまでも、それなりの時間をかけて、この格差を是正していくくらいの気持ちで取り組むことが必要だと思っています。
 ふるさと回帰支援センター的には、当面は田舎暮らしを社会運動にするためにも、そうしたことが評価される環境を整える必要があると思います。そのためにも、すでに地方に移住した人の暮らしの事例紹介から、田舎暮らしの楽しみ方を紹介し、こうした暮らしならしてみたいという共感を呼ぶ取り組みをやってみたいと思います。そのためには価値観の多様化を認める社会づくりが重要です。振り返れば、戦後は国を挙げて、東京をはじめとした大都市にこそ夢と希望があるとキャンペーンを展開してきました。多くの若者を大都市に集め、大量生産-消費-廃棄のダイナミズムで経済成長を達成してきたのです。人口減に突入した現在、従来型の発想から視点を変え、少量・多品種生産型の多様なニーズにあわせた成熟社会向けの持続可能な暮らしをめざすべきだと考えます。今年は、こうした価値観のもとに地方への移住が社会運動になる一年になればと思っています。効率優先から非効率を評価する一年になれればと思っています。「まち・ひと・しごと創生本部」も本格稼働するでしょう。地方創生は1内閣の一過性の取り組みではなく、日本国の国づくりの基本政策として取り組めることを願っています。時代を越えて、ふるさとの風景は水田が広がり、山は緑であってほしいと思います。
 昨年12月に増床・拡充したふるさと回帰支援センターの情報センターも本格稼働します。現在までに21県が専従相談員を配置した形でのブース開設を希望しています。現段階では5県に留まっている専従相談員が、急増ということになり、相談体制が格段に充実することになります。また、各県や各市町村の主催するセミナーも昨年度は136回でしたが、今年度は5階と6階の2か所で開催可能となり、200回を超えての開催になります。また、県や市町村を超えた多人数参加のセミナーは東京交通会館のイベントホールなどを使用した開催も可能となり、さらに充実していくことになります。
今年もふるさと回帰支援センターはスタッフ一同誠意を持って頑張りますのでよろしくお願いいたします。皆様方にとって実り多き一年となりますよう願っています。