東京23区、初めて「転出超過」に!

1月28日、総務省は2021年の人口移動報告を発表した。その中で東京都から転出した人数は、コロナ禍もあって41万4734人と20年から約1万3000人が増加し、転入した数が2年連続で減少した。とくに23区は比較可能な2014年以降で初めて、域外からの転入者が転出者を上回った。また、東京に埼玉県、千葉県、神奈川県の3県を加えた「東京圏」では30から34歳で比較可能な2014年以降、初めて転出超過となっている。その関係でマスコミから今後の見通しについて、コメントを求める取材があった。今後の動向については、ふるさと回帰支援センターに参加して、本気で移住者を受け入れ、地域の再生をめざす自治体が今は476自治体に留まっているが、この数を倍増させることができれば、移住希望先もその分増加し、選択肢もそのことに比例して多様化し、増加すると考えられること。また、コロナ禍もあって移住相談が20年は「関東圏」が、21年はそれが全国に拡大している中で、希望した移住生活が実現できた好事例を集約し、事例集などにまとめ、社会化できれば、地方移住の波は更に拡大していくと考えられる、と応えている。

多くの自治体の広報誌がセンターに送られてきているが、この程、静岡県浜松市の「広報 はままつ①」が目についた。①とナンバーリングが打ってあるから新年号なのかもしれないが、【<特集>求む、移住者!~「ハマライフ」オススメします~】とあって4ページにわたって移住を取り上げている。内容は、Uターン者と中山間地へのIターンの具体的な事例報告、市役所内の移住者支援窓口の紹介、移住コーディネーターの紹介、UJIターン就職寄り添い相談の紹介、はじめようハマライフ助成事業の紹介、コミュニテイビジネス等起業資金貸与などの情報が紹介されていて、移住者受け入れの市役所の熱意が伺われるものとなっている。往々にして自治体の広報誌は自治体側からの最低必要な情報が載せられているものが多く、必要なことや知りたいことがなければあまり読む気にならないが、浜松市の広報誌は読ませる工夫があって、好感が持たれた。住民に読まれてこそ意味ある広報誌、是非読まれる広報誌をめざしてほしいものである。

この1週間の取材・来客は、27日に読売新聞取材。28日神戸市東京事務所長来訪、懇談。毎日新聞取材。2月1日東京交通会館営業と打ち合わせと8階視察。2日は地域活性化センター椎川理事長と打ち合わせ、日テレ取材。

地方移住セミナーは19回、すべてオンラインで開催された。1月27日には、広島県は「地域”芸能”をデザインする ~広島神楽の課題とインバウンドの可能性~」を開催した。新しい関係人口をつくるという発想のもと、地域の賑わいづくりの中心にある「神楽」の現状と課題、今後の方向性について語り合った。「神楽のまち」を掲げる安芸高田市の職員、日大藝術学部の教授、広島県を拠点にした海外向け観光コンサルタントをゲストに、講義と質疑を組み合わせて行った。現地ツアー開催前の前哨セミナーとして、安芸高田市の郷土への誇りが伝わる内容であり、神楽を通して市を応援するにはどうすればいいかといった質問もあった。47名が参加した。

北海道檜山地域は「“北海道檜山(ひやま)”でのんびり・やさしい暮らし“ひやまで働く”」と題したセミナーを、昼休み等に気軽に見てもらえるよう、平日のランチタイムに開催した。管内全7町が参加し、「働く」をテーマに先輩移住者が各々の移住のきっかけや仕事の様子等を紹介。道内、首都圏の他、関西から計15名の参加があった。

愛媛県は「地方移住”ホンネ”サロン 私達はなぜ20〜30代で愛媛に戻ったのか? ―Uターンを考えはじめた人へのヒント―」を開催。愛媛に縁があって移住した20~30代の移住者3人をゲストに、ファシリテーターを加えた計4人で、「移住初心者向けに頭の整理やヒントになる場を提供する」というテーマで開催した。「移住」という言葉を軽やかにとらえる若者ならではの体験談やトークが展開され、「重たく考える必要はない一方で、1年過ごしてみると自分に合っているか否かの判断基準もできる」など、移住検討中の人に響くキーワードが聞かれた、本音の聞けるセミナーだった。

28日は、北海道根室地域が「自然とともに北海道で働く!釧路・根室で酪農を始める相談会」を開催した。釧路市の酪農ユーチューバーと、東京から羅臼町に移住して酪農家になった移住者を迎え、釧路根室地域の酪農の魅力を伝えた。信頼できる現地担当者と出会えたことが、羅臼への移住と酪農の研修、就農に結びついたと経緯を紹介。「暮らしの理想や目標を持ったうえで、規模ややり方を考えることは大切」と話していた。14名が参加し、13市町との個別相談も実施した。

茨城県那珂市は、「いぃ那珂-農ある-暮らしミーティング移住・地域おこし協力隊オンライン相談会」を開催。市内で代々農業を営むゲストを迎え、栽培品目や土壌の特徴のほか、人的なネットワークづくりの重要性などを話した。参加者は5名と少なかったが、真剣に検討しているからこその質疑が交わされた。

鹿児島県は「かごしま連携中枢都市圏 移住かごトーク!!」を開催。鹿児島県内4市(日置市・いちき串木野市・姶良市・鹿児島市)の担当者が参加し、各地域の魅力PRのほか、参加者からの質問に答えた。27名の参加。生活の利便性や、桜島の火山灰や台風といった鹿児島ならではのことまで多様な質問が寄せられ、各担当者から本音とユーモアを交えて丁寧に回答があった。

山梨県は「やまなしU・Iターン 企業研究フェア」と題し、山梨県出身者、山梨県で新たなチャレンジをしたい人と地元企業とのマッチングイベントを開催。学生を対象に、就職活動が本格化する前の企業研究の第1歩として、地元企業49社と県の就職担当者が参加者の個別相談に応じた。36名が参加した。

福島県は「ふくしまで移住体験してみない?~ほとんどを地元の人で呑んでしまう貴重な地酒で乾杯!パワフルな商店街と酒蔵のオンライン見学会~」を開催した。本宮市地域ディレクター2名をゲストに迎え、現地で共にお酒を酌み交わしているような雰囲気で、本宮市の魅力を知るセミナーで11名が参加した。オンラインで現地商店街や酒蔵の見学を交えながら、ゲストのパワフルな地元愛が込められたトークに、「本宮市に行ってみたい」という参加者の声が聞かれた。

29日は、石川県が「北陸の冬ってどうですか?」と題して、石川県への移住を検討する際に気になる降雪量や冬の過ごし方をテーマに開催した。加賀地域・中能登地域・能登地域に分かれて、地域の様子紹介。農業従事者、伝統工芸の継承者、カフェ経営者など様々な暮らし方をする5人のゲストから移住した経緯や、たった今経験している「冬暮らし」について良さと大変さを正直に伝えた。20~60代と幅広い年代の35名が参加した。

山形県遊佐町は「ゆざを楽しむ愉快な仲間達@オンラインvol.2」を、単独で開催した。遊佐町に地域おこし協力隊としてUターンし、カメラマンとしても活躍する先輩移住者をゲストに、 Uターンのきっかけやクリアした課題、現在の仕事などを紹介した。自身が撮影した四季折々の写真のほか、遊佐町クイズやチャットでの質疑応答などを通じて参加者を巻き込み、遊佐の魅力を伝えた。10名が参加した。

長野県安曇野市は「曇野市移住セミナー 移住で気になる シゴトの話」を開催。大阪出身で移住後に電機メーカーに勤める方と、ITコンサルタント会社に勤務しながら芸術家としても活躍する方の2名をゲストに迎えた。移住までの経緯や仕事を見つけるまでの過程、二地域居住の生活の経験などを語った。地方就職の際のポイントをハローワークの担当者が説明するなど、参考になるセミナーとなった。43名の参加者は40代以上が比較的多かった。

富山県は「おうちでとやまさんぽ~冬の富山はこんな感じ~」と題して、参加市町を訪れて散歩をしている気分を味わっていただくセミナーを開催。小矢部市は冬の雪かきのコツをストーリー仕立てにして紹介したり、南砺市は雪の中でテントサウナを楽しむ様子を、黒部市はスノーアクティビティや地元食材で鍋を作る様子を伝えた。富山の冬の暮らしがリアルにイメージできる内容で、25名の参加者にも十分伝わったのではないだろうか。

鹿児島県さつま町は「おいしいお湯割りの作り方講座と移住相談会」を始めて単独で開催。コロナの影響でリアルでの開催は断念したが、オンラインを活かし自宅に焼酎をお送りして、乾杯でスタート。美味しいお湯割りの作り方だけでなく、ゲストの堀之内酒店さんが尽力する焼酎を通した地域活性の取り組みの話も聞けて、町のよさが伝わってきた。4名という少人数でしっぽりと和やかな時間となった。次回は、ぜひ町を訪れていただきたい。

新潟県は「にいがた・くらし・はっけんオンラインセミナー“GATA LIVE -ガタリブ-”」と題して、幅広い方に新潟暮らしを知ってもらうことを目的に開催した。新潟在住芸人2名によるトークショー、相談員が新潟暮らしの気になることに答えるコーナー、新潟クイズバトルというプログラム構成で、楽しく新潟暮らしを紹介した。90名が参加し、チャットでは終始活発で多くのコメントが寄せられ、「新潟に行きたい」や「相談員に会いに相談窓口に行ってみたい」など次につながるコメントもあり、盛況であった。

30日は、北海道函館市が「はこだて暮らし×西部地区 ~観光地で生活してみて~」を観光地域である西部地区で暮らし、働くことをテーマに開催した。仕事を持ってUターンしてきた人、やりたい仕事を求めてIターンした人、函館の街が気に入って移住した人という3人がゲスト。三者三様の暮らしや働き方と共に、西部地区で暮らすことの良い点や困りごとを共有した。特に冬場の光熱費や雪かき事情などは参加者からも質問が相次いだ。23名が参加し、関東圏在住、40代以上の方が多かった。

香川県は「香川県UJIターン就職・転職セミナー」を3部構成で開催した。第一部は3人の転職活動者の生の声を動画で配信。それぞれのライフスタイルに合わせた転職の事例を生の声で聴けるので非常に説得力があった。第二部はプロフェッショナル人材戦略拠点による県内企業の紹介など。うどんのテーブルマークなどを手掛けるニッチトップな企業が多数あり、正社員の求人倍率も関東を上回る倍率で、香川県の転職移住を考える方の後押しをする内容であった。第三部は個別相談会で8名が参加した。

山口県は「<やまぐちYYターンカレッジ>やまぐち×農ある暮らし」を開催。県内で唐辛子の6次化に携わっている方や、トマトとお米の農家の方、農業法人で活躍されている方の3名がゲスト。(全員Iターンの移住者) 自営就農と法人就農の日常スケジュールなど違いや、農業大学校などの研修制度について聞いた。三者三様、農との関わりがあり、可能性を感じることができるセミナーだったと思う。32名が参加、グループトークにも10名相談者の方が参加し盛り上がった。

静岡県は「静岡まるごと移住フェア」を開催。8日間にわたり「相談WEEK」と銘打ち、静岡県内35市町が参加する大規模な移住相談会。センターの静岡県相談員は20代~40代5組の移住相談を受けたが、内容の濃い質疑で真剣度の高さを肌で感じる内容であった。

神奈川県は「かながわ西エリア~先輩移住者に聞く!本音の話~Part.1」を、県内で“ちょこっと田舎”をイメージしやすい県西エリアの小田原市、箱根町、真鶴町、湯河原町、湯河原町が参加して開催。各市町より先輩移住者が登壇し、移住までの経緯で苦労した点や移住にかかった費用や、移住の決め手などを紹介した。東京の隣県にも「自然と共に暮らす」ことを実現できる地域があり、移住者を積極的にサポートする先輩移住者の存在が心強さを感じさせるセミナーであった。35名が参加した。