移住セミナー1週間で25回の開催

今年もあっという間に師走。コロナ禍で2ヶ月間事務所を閉じて在宅勤務としたことも影響していると思うが、本当に1年が早かった。このコロナ禍によってふるさと回帰運動のステージが変わったという感は否めない1年でもあった。そして、更に本気を出して、移住希望者を希望する地域に送り出すことに専念することが何よりも求められているようにも思う。コロナ禍が激しくなればなるほどに、移住希望者が増加していくと実感しているからである。過日の日経新聞に作家の唯川恵氏が軽井沢も不動産物件が高騰していると書いていた。距離的にもあの辺りがまず動いているようだ。今回のコロナ禍は、バブル崩壊以降のわが国のあり方を、否応なく、価値観の転換を含めて求めており、経済政策や暮らしのあり方をも変えることを求めていると思う。
過日、30年来の友人の全国市長会の会長をしていた森民夫氏が顔を見せた。彼は国交省の住宅局出身で建築の専門家。このコロナ禍は住宅に対する考え方を180°変えたという。これまでは、仕事を優先し、暮らす場所を決めてきたが、これからは暮らす場所で仕事を選ぶことになるといっていた。これは、革命的な発想だ。そうなればこの国は変わらざるを得ない。東京への一極集中も見直すことになる。そのためにもいかに移住希望者の受け皿となる自治体の参加を拡大し、組織化して移住希望者の受け皿となる自治体を増やし、コロナ禍に対応することが求められていると改めて考えた。

移住セミナーは、11月は64回に達した。昨年は68回で過去最高に達したが、先月はそれに次ぐ開催となった。それも、多くはオンライン。オンライン開催で結果を出しているところと、そうではないとことはさらに取り組みの格差が拡大しているようだ。コロナ禍で移住希望者の相談が増加の傾向をはっきりと示す中で、自治体間格差が拡大していることは残念なことと思う。
先週の移住セミナーは25回。その多さに驚いた。25日は「福島くらし&しごとセミナー 転職者に聞く!都市部とはちがう!?地方で働くということ」を開催した福島県は、28日にも「大自然に囲まれた南会津でワークバランスを実現」を開催。さらに、29日にも「福島くらし&しごとセミナー 子育ての悩み、福島の移住コーディネーター視点で解決!~先輩ママ・パパの本音もお伝えします~」と一週間に3回の開催と頑張った。集客は3回で18名であったが、その意気込みは評価でき、県としての移住への取り組みの本気度がわかると言える。加えて、福島県はテレワーク移住者への東京への仕事の報告などのための旅費についても補助金を交付すなど状況の変化への対応も注目されている。広島県も25日、26日、27日と3日連続で「安芸高田市・魅力的な人たちが紡ぐアートのような暮らしぶり~『暮らしの美術館』を体感して10年後の暮らしを見つけよう~」、「Setouchi life style 外国の方に向けたセミナー(仮)」、「府中市ではじめるテレワーク✕複業「自由な働き方を叶える」~複業で『ものづくり』とは~」と、各地の特徴を生かしたセミナーを設定している。さすがという感じである。とくに、「Setouchi life style」はすべて英語での開催で、オンラインを使って海外も射程に入れたセミナーで注目される。参加人数は3回で78名の参加と奮闘した。福井県は「ふくいで農業・東京相談会」を個別相談会として、リアルで開催。窓口に移住相談に来た人が参加するなど、次に繋がる相談会になった。
26日は富山県が「第3回とやま移住・転職フェア」を朝日町・入善町・魚津市・滑川市・上市町・立山町・富山市・砺波市・小矢部市・氷見市が参加して開催。翌27日も同じテーマで上記の各自治体が参加して開催。さらに、28日も射水市・上市町・黒部市と10社が参加して地域おこし協力隊の募集も行うなど3日間に渡って精力的に多くの自治体が参加する形で行った。時にはこうした県全体を巻き込んだ移住セミナーも移住者受け入れに努力する姿をアピールするためには必要なのかも知れないと思った。
27日は福岡県が「夜の移住・就職相談会」を4組5名で開催。新規の方が2組3名で、本気度が高く、成果のある相談会となった。
28日、土曜日は9回のセミナー開催で、まず熊本県がオンラインで「くまもと移住大作戦~発見!あなたにピッタリなくらし~第1弾」を、翌29日も同じテーマで第2弾を熊本市・天草市・上天草市など県内で先駆的に移住受け入れに取り組む15自治体の参加で開催。参加者は両日で66名と健闘した。課題は45ある市町村にいかに取り組みを拡大していくかにあるようだ。県としてはこのセミナーを5回シリーズで開くことを計画中。三重県は「いいとこやんか三重移住セミナー~移住者が語る古民家のリノベ編~」をハイブリット型で開催。参加者はオンラインが7組、リアルが1名。ゲストは熊野市と伊賀市への移住者で、それぞれ自分で古民家改修を実践した人。参加者からは参考になったとの声もあり、好評であった。岡山県は「北津山圏域オンライン移住相談会」をリアル1名+オンライン12名の参加で開催。津山市など1市5町が参加。参加者の殆どが希望する自治体と移住相談ができた。香川県は「うどん県 香川の住まい探しセミナー~香川で見つけるあなたの住まい~」をハイブリット型で開催。参加自治体は三豊市・小豆島町。高松からは不動産業者が参加し、香川県の典型的な3タイプの物件を紹介し、関心を集めた。参加者はリアルが4組6名、オンラインが7組9名。群馬県は「西毛地域 ぐんま7市町村とつながるオンライン相談会 え!こんな雄大な自然が首都圏に?」を5名の参加で開催。参加自治体は富岡市・藤岡市・下仁田町など。和歌山県は「わかやま林業体感セミナー2020」を17名の参加で、リアルで開催。満員御礼の盛況ぶりで林業専攻の大学生など若い人の参加が多く、卒業したら和歌山へ移住したい人や移住相談をする人の参加もありで、成果のあったセミナーとなった。鹿児島県は「かごしまlife RADIO 移住 MEET UP!vol.02」を鹿児島市・南九州市・薩摩川内市など8市町が参加してオンラインで開催。途中経過で15名が参加。このセミナー、ラジオを聞くような気軽な感じで参加してほしいと企画されたもの。小洒落た感じで面白い。
29日、日曜日は群馬県吾妻地域が「群馬あがつま移住セミナー オンラインで聞く、移住のイロハ」を5名の参加で開催。兵庫県洲本市は「淡路島洲本市から島の恵みをお届け!おうちで食べながら“島暮らしのぞき見ツアー”」を15名の参加で、オンラインで開催。ゲストは3名でそれぞれ、住まい、地域付き合い、仕事について話した。岩手県は「北いわて暮らしセミナー」は昨年に続いて2回目の開催。Facebookで北いわての紹介やトークセッションをライブ配信。参加自治体は久慈市・洋野町・野田村・普代村・二戸市・一戸町・九戸村・軽米町。愛媛県は「えひめとつながる移住・お仕事セミナー『紙のまち編」」は21名の参加で、オンラインで開かれた。まず、県と四国中央市の担当からそれぞれ求人動向や仕事の紹介を行い、ゲストはUターンして紙産業に従事している女性で、その仕事の話があった。長野県は「仕事?趣味?どっちを選ぶ?私は両方選びました。南信州移住セミナー」を11名の参加で、オンラインで開催した。参加は飯田市・阿智村・高森町。ゲストは3名で、林業会社勤務でNPO「たかもり里山舎」代表理事、民宿経営者、人形劇が縁で飯田市に移住した人。テーマは「好き」「趣味」「やりたい」にこだわって移住した人の経験談を聞くこと。気を引くテーマ設定が良かった。最後の山形県は全市町村がZoomで参加し、交通会館12階のイベントホールで「山形県U・Iターンフェア やまがた暮らし大相談会」を開催。77組100名の参加。コロナ感染者の増え続ける中での開催であったが、それなりの集客で、頑張ったと評価したい。全自治体の参加が次に繋がると感じた。4月に立ち上がった(一社)ふるさと山形移住・定住推進センターの専務も参加し、意気込みを示した。