移住希望地人気ランキング発表、1位は長野が奪還

 梅の花も咲きだし、東京は春がそこかしこで感じられる季節となった。
 今日28日の午後、恒例となった移住希望地人気ランキングが発表された。このランキングは毎年、この時期に全国の自治体の移住担当者を集めて開催される「都市と農山漁村の交流・移住実務者研修セミナー」の2日目の午後に発表されるもので、マスコミなどの注目度も高い。今年の特徴としては以下の通り、
①首位は山梨県に変わり、長野県が一年ぶりに返り咲いた。3位は昨年と同様に静岡県が。4位は広島県と、ここまでの4県は安定した人気となっている。
②5位は新潟県が昨年の8位から入ったが、その特徴は、20代から30代の若者が相談者の6割を占め、Uターン者が全体の4割に達するなど、この層に訴えたセミナー企画も効果的であった。福島県も、この間一貫して原発の影響などもあり、ランキングが下がり続けてきたが、昨年の19位から8位に大きく伸びた。この理由は、Uターンが増加傾向にあり、30歳代の若者の相談者も増加したことがある。昨年の15位から10位に上がってきた富山県は全市町村参加の大規模移住フェアの開催や移住相談体制の強化、朝日町など市町村の受け皿も拡充してきたことなどがあげられる。昨年20位以下に落ちた和歌山県が全市町村に移住者のためのワンストップパーソンを配置するなど受け皿体制拡充などに努めて、13位に浮上し、実力を見せた。
③全体的傾向は、移住相談件数の増加にあるが、セミナー開催が年間で485回と飛躍的に増加し、一方で数百人を集める全県を上げた大型のセミナー開催も増加していることが影響した。また、参加者を絞り込んだセミナーやテーマを明らかにし、参加したくなるようなセミナーの開催も目立ち、コンスタントに集客していることなどがある。
④今回の調査で、若者の移住希望者がさらに増加し、20代、30代、40代の働き盛りが全体の70%を超え、その結果、移住先選択の条件として「就労の場があること」を上げる相談者が60.8%と増加し、また地方都市への希望者も49.9%から64.1%へと大幅に増加している。これは20代の移住希望者が初めて全体の20%を超えたことなどがあげられる。この結果、20代、30代の移住希望者の割合は全体の50.3%と初めて50%を超えた。
 26日から27日の日程で有楽町の東京交通会館で開催された「都市と農山漁村の交流・移住実務者研修セミナー」には道府県・市町村など66自治体から150名を越える参加者があり、2日間の日程で学んだ。1日目は基調講演を東洋大の沼尾波子教授から「都市と農村の関係の再構築」をテーマにした話が、移住・定住に関係する省庁(内閣官房 まち・ひと・しごと創生本部)、総務省地域自立応援課、国土交通省地域振興課、農水省農村交流課からそれぞれ課長級が来て、次年度予算についての説明を行った。この研修会セミナーは各関係省が横断的に参加して、移住・定住関連の予算説明を行うことが売りになっており、縦割りの官僚機構の中では特色あるセミナーとなっている。2日目は、田口太郎徳島大准教授の「『移住』をどう理解するかー移住・移住者・地域を考えるー」をテーマに、徳島県の佐那河内村に移住している実戦経験に裏打ちした移住をめぐる課題について話した。午後は事例報告として、北海道移住・定住担当課長、山口県阿武町まちづくり推進課、長野県駒ケ根市担当者、Peatix Japan(株)などから報告を受け、グループ ワークとして事例報告者によるテーブルでスカッションを行い、終了した。
 セミナーの開催は、先週は15回と通常ペースで開催されたが、紙面の関係で今週はお休みします。