8月の移住相談3666件、7月に続き過去最高に

今年の中秋の名月はことのほか美しかった。関東は一点の雲もなく、中天で煌々と銀色に輝いていた。身が洗われるような美しさであった。生きている喜びを感じ、わが国の四季の移ろいの確かさを想った。

英国のエリザベス女王が亡くなられた。70年7ヶ月に及ぶ献身的な君主としての振る舞いに国民は大いに励まされ、救われたことも多かったのではないかと思う。チャーミングな方でもあった。ご冥福を祈りたい。翻ってわが国の前総理の国葬儀は賛否両論、手続き論や法制度上の懸念などいくつか整理が必要な問題も指摘され、議論が尽きないようだ。

前回でも取り上げたが移住セミナーの開催が順調に推移している。1月から7月までの移住セミナーの開催数が2021年比で135%増の343回となっている。健闘している県は更に開催数を伸ばし、そうではない県は相変わらず低迷、格差は拡大傾向。残念なことである。人口減が著しい地方において、せっかくの地方移住の盛り上がりをみすみす見逃していいのだろうか。是非、移住セミナーなどを計画して、地域への移住希望者の積極的な受け入れに努力されたい。希望があれば相談に乗ります。

8月分の移住相談件数が明らかになった。総数は3666件と過去最高の相談件数で7日間のお盆休みを考えると善戦したと言える。7月に続き、2ヶ月連続で過去最高となった。頑張った県は、熊本・広島・群馬・愛媛・長野の順となった。熊本県のトップはオンラインによる移住セミナーで197名を集客したことが大きかった。また、本気度の高い電話・Eメール・面談の件数は、広島・福岡・山梨・熊本、長野・静岡は同数の順であった。

取材・来客は、7日は読売新聞パブリック戦略部にあいさつ、総務省地域力創造審議官、大臣官房審議官、自立応援課長が視察及び打ち合わせに。9日は日経新聞取材。13日はダイヤモンド社取材。14日は放送開始からほぼ半年のNHKの「いいいじゅー!!」について、制作社と打ち合わせ。

先週は地方移住セミナーを16回行った。

9月7日は富山県 が「とやま 移住者 スカウト セミナー」と題して、人材募集のセミナーをオンライン開催。射水市のシェアキッチンと、氷見市の継業希望の2店舗の、それぞれの周辺地域の様子、設備、条件などを案内。平日の昼間のためライブでの参加は2名だったが、後日アーカイブご希望が4名。

8日には福島県が「これから生まれるゲストハウスの一員になりませんか?地域で汗かくお手伝い募集!」をオンンラインで実施。人々に居場所を提供したいという思いから、現在立ち上げ中の2つのゲストハウスのオーナーを迎え、設立の経緯などを聞いた。20代で起業して怖くないかという質問に、確かに怖い面もあるが、それがエネルギーにもなっていると答えてくれた。同時に苦労もあるが、自分が楽しむ事が一番で、そうでなければその活動に意味がないと言い切る。こうした思いの詰まったゲストハウスが増えていく事はとても楽しみだ。参加者は24名。

10日、和歌山県は「わかやまアウトドアLIFE」をオンライン開催。移住者を含むゲスト3名をお迎えし、海も山も川もある和歌山県の自然の魅力やアウトドアライフ、移住後の暮らしについて話を聞いた。近年のアウトドアブームもあってか、幅広い年代からの参加があり、参加者合計は速報値で125名となった。

山形県西村山地域は「女性移住者に聞く!家族で幸せ山形ぐらし」を5市町(寒河江市・河北町・西川町・朝日町・大江町)の合同開催。子育て世代をターゲットとし、女性移住者2名がオンラインで自然いっぱいの家族との暮らしの様子を紹介した。会場とオンラインのミックスで、20-40代の女性を中心とした19名の参加者があった。

新潟県は「にいがた暮らしセミナーvol.4 新潟の食材で、郷土料理を作ろう!」と題して、食文化を通じ新潟県を学ぶ体験型セミナー、笹団子を作る料理教室をオンライン開催。27名の参加。蒸している時間に、講師から移住体験や地域の食についてトークをしてもらった。試食タイムでは参加者より「新潟に興味がでた」「新潟に行ってみたくなった」という前向きな言葉が聞かれた。

福島県は「副業・兼業で広げる“ふくしまの輪”」を会場で開催。県内の経営課題を解決したい事業者と、福島県への想いを持ち県内で複業したい人材をつなぐ「福島県複業人材マッチングサイト」に登録し、成果を上げた3人をゲストに、彼らの働き方や課題解決事例を紹介。参加者は、個人事業主や大手企業勤務者など幅広く、福島と関わりたい、自身の専門分野を活かして貢献したいという意思をもっている方が多い。セミナー終了後に懇親会も行われ、主催者との関係性を深めた。参加者14人。

群馬県は「ぐんま地域おこし協力隊募集相談会~ぐんまの未来を一緒につくりませんか~」を開催。地域おこし協力隊に募集検討中の方や群馬県へ移住をしたい方へ向けた、県内市町村と直接オンラインで相談ができる会。実際に活動をしている現役隊員とOBOGをゲストに迎え、移住相談員からの問いかけで、群馬を選んだ理由や活動内容、退任後の定住化に向けた具体的な話を聞くことができた。24名が参加した。

広島県は「ひろしま瀬戸内移住フェア2022」として県の東部地域の移住フェアを開催。人気の尾道はじめ、瀬戸内の自治体や、転職・起業支援の窓口が集合。会場・オンライン合わせて105名が参加、どの相談窓口も相談が絶えなかった。オンラインでも参加可能なセミナーも行い、特に仕事セミナーは人気だった。

静岡県浜松市は「単身×地方都市移住~暮らしと働き方をシフトチェンジ~」をオンライン開催。浜松に移住した3名の単身者に、移住のきっかけや進め方、浜松での暮らしを等身大の視点でお話しいただいた。20代~60代まで13組14名が参加、ほとんどが単身の方だった。

山口県は「【満員御礼・受付終了】<YY!ターンカレッジ第3回>[ワークショップ]山口をあじわう part.2 ~山口県の郷土料理(いりこ出汁の取り方から)~」をオンライン開催。県の郷土料理である「けんちょう」「重ね煮味噌汁」の2品を、ゲストの影山みづき先生の解説でオンライン料理教室のような形で進行。北海道から沖縄まで全国から参加があり、素材の地域的な違い(山口県産の味噌、いりこを事前に参加者に送付済み)や、自宅にある素材を使いながら、やさしい味わいの料理ができることに驚きと発見をされていたようだった。69名が参加。山口県の食の豊かさを感じ、山口県への移住につながることを期待したい。

10日、11日と連日開催したのは、宮城県の「宮城まるごとOnline 移住フェア」。県内全35市町村のリアルな情報をオンラインで紹介する年に一度の大型イベント。午前中は参加市町を3グループに分け、宮城県のライフスタイルやエリア別休日の過ごし方等のテーマで参加者とざっくばらんな交流を行った。その後の「リレートーク」においては、子育てや仕事、自然、食、教育、住まい、交通手段等について、各市町からリアルな情報を提供した。午後は各市町村別にの個別オンライン面談を実施した。オンラインで出入り自由のイベントであり、盛況のうちに終了した。

11日は山梨県が「山を眺めて暮らす・働く やまなしテレワーク生活のリアルトーク」をオンライン開催。ゲストのコワーキングスペースのマネージャーも移住者ということもあり、移住するまでの道のりや現地情報などを聞いた。これから移住や二拠点居住を検討する際に非常に役立つセミナーであったと思う。テレワークの需要は更に多様化する傾向にある。8名の参加。次回は集客に向けて、早期情報発信および発信の方法等、県と取組を強化していきたい。

三重県は「ええとこやんか三重移住セミナー ~農ある暮らし~」をオンラインで。本格的な農業ではなく、「素人でも出来る家庭菜園」をテーマに、津市美杉町と名張市から2名をゲストスピーカーにして話を聞いた。市の地域の作物や制度なども紹介され、自然な形で地域のPRにもなっていた。セミナー内では参加者から事前に募った質問を基に、担当者とゲストスピーカーに答えていただいた。30代~60代の7名が参加者。

鹿児島県は「鹿児島・移住オンラインセミナー2022 vol.1 #離島移住編 ~屋久島の自然の中で見つけた、”そのままの自分”でいられる暮らし~」をオンライン開催した。北海道出身で屋久島へ移住、漁師の暮らし体験宿を営むゲストを迎え、大自然がすぐそばにある日々の生活や移住先での関係性の築き方など、島ならではの話をじっくり聞いた。180組を超える申し込みがあり(申込者は後日アーカイブで視聴可能)、当日参加者は70組だった。

長野県は「楽園信州移住セミナー ソロ移住、はじめの一歩」をリアル開催した。一人で移住する単身男女を対象に、移住の不安や悩みなどを共有し前に進むために企画した。地域おこし協力隊から起業した20代(男性デザイナー)と40代(女性、ジャイロキネシストレーナー)の男女2名をゲストに、起業の経緯、地域のフォロー、移住のポイントをざっくばらんに紹介。市町村PRの後には個別相談を行い、「今回のセミナーでより移住が具体的になった」「一歩進んでみようと力を得られた」という感想が寄せられた。参加者は23名、20代から60代と幅広く、特に30代女性と50代男性が多かった。

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