移住先希望人気ランキングに異変が!

東京の桜の開花は3月15日、朝のNHKニュースで報告していた。例年にない早さである。私はこれからの季節が一年で一番好きな季節である。そして、今日3月11日は2011年の東日本大震災から10年。早いものである。被災地の復興はまだ十分とは言えない。ハード面はそれなりに復興したが、ソフト面はまだまだ、まして人の心、精神的ダメージなどはなかなか癒えない。じっくり時間をかけて取り組む以外にはないのかもしれない。わがふるさと、相馬市原釜地区は住宅などの建設は制限がかかり、一面に太陽光パネルが敷きしめられたまま。あったはずの集落は見る影もなく、昨年夏、訪れた時は自分がどこに立っているのか分からない有様であった。そして、ある種の喪失感に改めて襲われ、ふるさとは津波で消えた。この思いは、永久に消えないのではないかと感じさせられた。

恒例の移住希望地ランキングが5日に明らかになった。初めて、この間右肩上がりで移住相談なり、移住セミナー開催実績が拡大してきたが、2020年の実績はコロナ禍の影響をまともに受けて、前年比で約22%縮減し、それが影響した結果となった。とくに長野県が3位に落ちたのはコロナ禍の影響といっていい。昨年はコロナ禍もあって6月、7月、8月、9月と、宮城・群馬・和歌山・神奈川などのトップテンに入った各県、それに茨城・栃木・岐阜・など上位に入った各県は前年同月比の移住相談件数を上回ったことが明らかで、それが如実にランキングに反映された結果となった。また、今年は初めてセミナー参加者ランキングも初めて明らかにしたが、これはセミナーの開催形式がリアルからオンラインに85%前後がシフトしたことから参加者の確認が難しくなり、明らかにしたもの。上位に並んだ各県は、それぞれ工夫をこらしたセミナーの内容が人を集めたもので、将来の移住予備軍とも言える参加者の人気が忍ばれるものと言える。特に和歌山は従来から関西方面では人気が高かったが、今回オンラインということになり、全国規模での人気の高さを表したものと言える。

来訪、取材は、6日に和歌山県の担当課長が顔を出された。セミナー参加者がトップになったことを率直に喜んでいた。また、GINZA NAGANOの所長の来訪もあった。取材は10日に東京新聞がこの間の東京からの人口流出について、移住との関係などを取材された。

セミナーの開催状況は12回であった。まず2日は長野県上田市が「女性の起業・創業をサラッと応援してくれるマチ信州・上田オンライン移住セミナー」を10名の参加で開催。

上田市は最近、創業する女性が増えていることで知られ、ゲストは「グットキャリア起業アワード2020」でイノベーション賞を受賞した「(株)はたらくクリエイト」のC80金久美さんで育児など女性のライフステージに合わせた働き方やキャリア選択をサポートする取り組みを紹介。また、「上田市創業支援プラットフォーム」でも女性の創業スキルアップやネットワークを構築する企画も行っていることも紹介され、参加者からも活発な質問が出され盛り上がった。

5日は神奈川県が「今こそ『住みながら働く』神奈川西エリア」を小田原市・南足柄市・中井町・大井町・松田町・山北町・箱根町・湯河原町の参加で、参加者も23名に達し、賑わった。主催者からは、都会での仕事を続けながらも、都会では味わうことのできない暮らし方の提案があった。具体的には地元のスーパーには新鮮な野菜や鮮魚が並び、品数も多く揃えられている風景が紹介され、温泉を楽しむ暮らしもあると紹介され、好評であった。

6日は石川県七尾市・珠洲市・能美市が「いしかわオンラインセミナー 変わる暮らしと働き方」が11名の参加で開催された。ゲストは3名の移住者で、「働き方」をテーマに、移住前とは全く違った働き方やその土地ならでは働き方などが紹介され、地方ならではの自分にあった働き方を学んだ。参加者は学生から50代まで、幅広い層が参加した。北海道帯広市は「移住・二拠点生活の先輩とFPに聞くリアルな十勝・帯広暮らし」を15組16名の参加で開催。リアルな十勝・帯広暮らしをテーマに初開催。森の交流館・十勝ウインターガーデンから中継。リターンした先輩移住者、二拠点生活を実践中の方,FPをゲストに、帯広での充実した暮らしを語った。合わせて、個別相談会も行った。参加者は40代以上が大半。二拠点居住に興味のある人が目立った。三重県は「みえの企業 ちょっと気になる!ここだけの話を聞いてみよう」を3名の参加で開催。移住者採用に積極的な水産会社、自動車販売会社、システム会社の3社が参加した。就職相談員から各社担当に直接インタビューが行われ、各社の特徴や魅力が明らかにされた。チャットも活用して質疑が行われた。山形県は「『山形で、創業』やまがた移住✕創業 スタートアップセミナー」を大賑わいの28名の参加で開催。ゲストは関西出身で遊佐町に移住し、織物のブランドを立ち上げた人で、ゼロから起業した経験を語った。また、山形県の創業支援、移住支援の情報提供も行われ、FacebookでLive配信もされた。広島県は「Your next challenge can be in rural japan」を海外出身で広島に移住された方をゲストに、全編英語で行われるセミナーの第2弾として開催。ゲストからは瀬戸内の島々での暮らしについて、①写真と移住支援、②持続可能な農業、③持続可能な伝統的建造物の3つのキーワードから話してもらった。内容もQ&A形式で展開され、スピード感のあるものとなった。

7日は和歌山県が「【わかやまLIFE CAFÉ】Vol4『好きと暮らす』を、かなえよう。」を開催した。このセミナーのテーマは「自分らしいおうち時間を見つけよう!」で、DIYアドバイザー「TANOK」のメンバーが、初心者でもできる壁紙の貼り方、スポンジを活用した壁の塗り方などをセンターで実演し、ウェビナーで配信した。参加者はなんと46名に達した。愛媛県は「With コロナではじまる!えひめ移住✕転職まるごとセミナー~キャリアコンサルタントが語る愛媛県のUIターン転職市場~」はこちらも47名の参加と健闘した。コロナ禍もあって一般企業の仕事に興味のある方が増えていることが反映しているようだ。セミナーでは移住相談員が愛媛県の概況を報告し、キャリアコンサルタントから県内の地域ごとの起業や仕事探しの方法、UIターンまでのステップについての紹介もあった。チャットを使用した質問コーナーも設け、参加者の積極的な参加を募った。福井県は「“教育県”福井に『教育移住』しませんか?」を10名(暫定値)の参加で開催。幸福度ランキングで4年間連続1位となった理由の一つでもある「教育の高さ」をテーマに、教職歴30年のゲストがその秘訣を語り、質疑応答では部活動や卒業後の進路などについても報告があり、盛り上がった。熊本県は「KUMAMOTO LIFE オンラインセミナー①地方暮らしの楽しみ方/②あらたま地域特集」として、2つのテーマで開催。①は山鹿市などⅰ市7町が参加。②は荒尾市など2市4町が参加した。①では各地域からそれぞれの暮らしやアクティビティやおすすめスポットの紹介があり、②の荒玉地域では地域おこし協力隊が多く活躍している地域で、協力隊卒業後に古民家ゲストハウスを始めた方から中継で事業紹介もあるなど、複数の自治体が幅広く紹介された。山梨県は「ワーケーションで始める新しい働き方」を34名の参加で開催。山梨県と首都圏で二拠点居住・ワーケーションを実践しているゲストから始めたきっかけや実践して感じたことなどの報告があり、どうして会社や家族を巻き込んだのかの報告もあって、盛り上がった。

 

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