大飯原発の再稼働で想うこと

過日、夏場の電力不足を理由に野田総理は大飯原発の再稼働を決めた。総理はまだ福島第一原発事故が何を引き起こしたのかわかっていないのではないかと思う。突き付けられたものが何だったのかもわかっていないのではないかとも思われる。

あの事故から1年3カ月が過ぎたが、現地はまだほとんど手つかずの状況にある。事故の原因も、津波によるものか、地震によるものかも明らかになっていない。万を超える地域住民は避難したままにあり、ふるさとには帰っていない。帰れる見込みのない人も多い。地域の環境も放射能に汚染されたままで農業もできないところある。さらに海も汚染され、現在まで操業自粛が続いている。漁の再開にはまだ見通しも立たない。

こうした状況での再稼働は信じられない。これからの我が国の原子力行政をどうするのかも決まらず、まして今後のエネルギー政策だって決まっていない段階での再稼働は、結局はこれまでの原子力行政に逆戻りとなりかねない。これではまったく意味がない。総理は、過日の会見で責任は私がとると大見得を切ったが、福島の事故を見る限り、現在まで誰も責任を取っておらず、いったん事が起きれば総理大臣でも責任など取れないほどの被害を地域社会に与えることになることは明らかだ

こうした現状を見る限り、何も学んでいないことになる。もう一度事故が起きれば多分、この国は滅ぶことになる。それほど深刻な問題を突き付けていることを知るべきだ。そして、この問題を人任せにすることもそろそろにしないと本当に大変なことになることも知るべきだ。いつからこの国は、こんな無責任がまかり通る国になってしまったのか。