21年の移住希望地ランキング、静岡が昨年に続いてトップに!

例年、マスコミなどに取り上げられ、話題になる「移住希望地ランキング」を25日にマスコミ向けに解禁した。結果については、窓口移住相談では、トップは昨年に引き続き静岡県、2位には初めて福岡県が、3位は山梨県、長野県が4位、5位は群馬県が座った。6位は広島県、7位は宮城県、岐阜県、栃木県、神奈川県と続いた。このランキングを見ると、コロナの影響が色濃く出ていると思う。20年1月にコロナが国内で発症し、同年4月、5月の2ヶ月、東京都の要請に従い事務所を閉鎖し、在宅勤務に切り替えたことから年間の相談件数が大きく減ったが、首都圏を取り巻く各県で7、8,9月の相談件数は1,5倍から2倍と前年同月比で増加し、コロナ禍を避けて分散する傾向が明らかになった。それが翌21年になると全国に拡大し、昨年11月には24県が過去最高の相談件数となり、合わせて東北は宮城県が、中国は広島県が、九州は福岡県が大きく相談件数を伸ばした。この傾向がランキングに反映されている。さらに、見てみると静岡県は、ブースを構え、相談員を複数配置している政令市・静岡市の健闘が目立ち、下位に沈んでいる県を上回る相談実績を上げている。このことが2年連続でトップとなった要因と思われる。福岡県、広島県、宮城県は、それぞれの県都が大都市で、東京と比べても就労の場や生活の質、利便性、情報なども見劣りしていないことなどが、東京都の受け皿の役割を果たし、人気になっている。また、17年から3年間、トップだった長野県が4位となったが、山梨県の差はコロナの影響の差ではないかと考える。今回初めて5位に急上昇した群馬県は、山本知事の号令のもと、県下35市町村すべてがセンターの自治体会員となり、県をあげての移住者の受け入れ体制を整備し、工夫をこらした移住セミナーを数多く開催したことなどによると思われる。また、今回8位にランクアップした岐阜県は、これまでの粘り強い取り組みとあわせ、「21年7月8日以降に、岐阜県以外から岐阜県に移住し、5年以上継続して居住する意思のある方」に移住支援補助金(22年2月15日まで)を交付するなどの取り組みが効果を上げたようだ。栃木県と神奈川県はコロナ禍によることが大きいと言える。

昨年からコロナ禍もあって、オンラインによるセミナーが拡大したことからセミナー参加者のランキングを明らかにしている。この結果については、初めて昨年2位の広島県がトップとなった。次いで愛媛県・長野県・北海道・福島県が5位までに入った。6位からは静岡県・和歌山県・佐賀県・新潟県・群馬県・となっている。移住セミナーは年間で過去最高の562回開催されている。

年代別では20歳代以下のベスト3は静岡・広島・宮城。30歳代で静岡・福岡・長野。40歳代で静岡・長野・福岡。50歳代で静岡・山梨・群馬。60歳代で静岡・群馬・長野。

性別では14年以降、徐々に女性が増加し、昨年は過去最高の45.4%に達した。

相談者の年代は20歳代以下が21.9%、30歳代が28.8%、40歳代が22.8%、50歳代が18.2%、60歳代が6.6%。

この1週間の取材・来客は、18日に公益社団 東京自治研究センターの取材。24日は山口県平屋副知事表敬訪問、総務省馬場地域力創造グループ審議官打ち合わせ。25日神奈川県担当者あいさつ。

地方移住セミナーは19回、ほとんどがオンラインで開催された。

2月15日には、群馬県下仁田町・南牧村が「移住先で”challenge”!! ぐんま暮らしセミナー in 下仁田町・南牧村」を開催。ゲストからは地域での暮らしや移住先で起業した経緯や苦労、移住先で何かにチャレンジする際の注意点などを聞いた。両町村への興味が深まる内容で、チャットでのコメントも多く寄せられた。33名が参加した。

16日には、山口県が「やまぐち暮らし 夜の相談会2021⑥」を開催、2名が参加。いずれも起業についての相談で、創業窓口の「やまぐち産業振興財団」の担当者との三者面談を行った。担当者からは、起業地域の情報、事務所探しのコツ、起業支援金の条件などの説明があり、今後の準備に活かせそうな内容であった。

18日は香川県が「瀬戸・たかまつネットワーク移住セミナー 瀬戸内暮らし×仕事 ~瀬戸内でのくらしについて考えてみませんか~」を開催。8市町が参加し、トークセッションでは、各自治体ごとに特徴ある仕事や住まい事情などの詳しい話もあり、比較できて面白かった。終始雰囲気よく和やかに進んだ。

長野県は「長野の暮らしに息づくワイン~信州ワインバレー構想~楽園信州移住セミナー」を開催。6市町村が参加し、ワイン自慢をはさみながら、長野のワインに携わる様々な立場の方々をゲストに、長野とワインの魅力が詰まったセミナーとなった。

福島県は「東京で福島ゆかりの人が集まる新しいコミュニティをつくろう!#2」と題して、居心地の良い居酒屋のような語り場で、参加型のセミナーを実施。4名が参加し、「東京でどんな福島コミュニティがあったらいい?」というテーマはあったが、参加者それぞれの専門分野の視点でも自由に語り合い、大変盛り上がった。

北海道日高地域は「北海道”ひだか”オンライン移住カフェ 冬のくらし編」を開催。7市町村をオンラインでつないで地域の暮らし情報を提供する40分間のカジュアルなセミナーで35名が参加した。街中の積雪の様子を中継したり、FF式ストーブや水道管凍結など寒冷地ならではの普段の生活様式が紹介された。夏、秋にも開催されていてリラックスした雰囲気が参加者を引き込んでいた。

19日には、福島県二本松市が「農活~にほんまつで農業を始めるまで~」として新規就農希望者向けのセミナーを実施。移住の先輩でもある若手農家2人と、それぞれの農業研修の受け入れ先であるベテラン農家2人を迎え、有機農業を中心とした農業および新規就農の実態などを聞いた。農作業の様子を収めた動画も交え、農業やその土地に暮らす人々の魅力が伝わるセミナーだった。8組が参加。

石川県は「石川で地域おこし協力隊やってみんけ?」を開催、七尾市・かほく市・穴水町のそれぞれ担当者から現在募集中の協力隊について説明した後、各市で協力隊員として活動中の方が活動内容や石川県での暮らしなどについて語った。11名が参加した。

神戸市は「こうべぐらし~神戸の西“垂水・長田”で見つける自分らしいくらし~」を開催。長田区・垂水区のまちづくり課と各区在住の先輩移住者をゲストに、それぞれの区の魅力を発信した。長田区からは下町らしい「多文化共生」をキーワードとした人情味あふれるエピソードを、垂水区からはInstagramの写真を見ながら区内のスポットを解説、また関東からの先輩移住者が移住前のイメージと移住後の暮らし方を紹介。終了後も質問で盛り上がった。21名が参加した。

和歌山県は「わかやまセミナー 移住×農業」を開催。新規就農した先輩移住者の就農ストーリーの紹介を中心に、県の就農支援制度の説明や個別相談会を組み合わせたセミナー。日本各地だけでなく海外からの参加者もおり、先輩移住者の話を熱心に聞き入っている様子で、個別相談も申込盛況であった。20名が参加した。

山口県岩国市は「いわくに暮らしセミナー」を開催。ゲストは元自衛官で現在は農業法人を運営されている方と、地域おこし協力隊でグリーンツーリズムを推進されている方のお二人。岩国に移住した経緯などを聞き、後半は少人数のグループトークを行った。趣味の登山の話や、販路、これからの展望など語り合い、大変盛り上がった。8名が参加した。

福井県は、「ふくい移住・就職フェア」を、交通会館12階の会場にて145名の参加者を迎えてリアル開催した。福井市・坂井市・暮らし・仕事・先輩移住者の相談ブースの他、木育体験ができるキッズコーナーや福井の特産品を購入できる物産コーナーなども配置した。開催時間中ノンストップでトークイベントも行い、先輩移住者が、田舎暮らしについての質問に答えていた。

佐賀市は「さが暮らしセミナーVol.14 先輩に聞こう!佐賀市への移住・転職セミナー」と題して佐賀市の暮らしやすさや仕事の探し方を紹介するセミナーを開催。先輩移住者をゲストの職場を動画で撮影して流したり、働き方が具体的にイメージできる内容だった。22名が参加した。

愛媛県は「えひめオンライン移住セミナー第2弾 ”サラリーマン農業”という働き方」を開催。柑橘農家を法人形態で営んでいる代表者の方をゲストに、柑橘農家の暮らしや就農のプロセス、農業法人で働くということについて、1日のスケジュール、脱サラ農業体験なども含めて詳しく話を聞いた。28名が参加した。

山梨県は「やまなし暮らしのリアルを知る相談会」を開催。韮崎市・北杜市・甲府市・甲州市・都留市の他、地元の不動産会社などとの個別相談を行った。山梨移住体験談セミナーでは、星野ソムリエの方やWebフリーランスとして仕事をしながら「人が集まる場づくり」を行う方から、移住までの経緯や現在の暮らし・山梨県の魅力について話を聞いた。

20日には、山梨県が「やまなしの南側 峡南地域の魅力を知る」を開催。温泉やお寺、伝統工芸など観光資源が豊富であり、昨年には高速道路が全線開通し、静岡からのアクセスも良くなった峡南地域の三町について、ゲストに早川町に移住しフリーペーパーHuMaNを発行している方と、南部町で有機農業に従事するご夫妻を迎えて現地の暮らしや魅力を聞き、クロストークも盛り上がった。4名が参加した。

静岡県は「富士山のふもと暮らし移住セミナー」として、富士山麓の5市町合同で、住まいと仕事をテーマにしたセミナーを開催。現地事業者からのコロナ禍での仕事や住宅事情についての説明はタイムリーな内容で、個別相談会は各市町に申し込みがあり盛況であった。40代~50代を中心に、日本各地から31名の参加があった。

宮崎県は「あなたらしいMIYAZAKI LIFEのはじめ方 [賃貸&売買] 物件 オンライン内覧会」と題して宮崎市の不動産会社2社を招き、市内の物件の動画や写真・地図などを見ながら物件を内覧。真剣度の高い方が多かったようで、48名の参加者からは、細かいエリアごとの相場感や、サーファー向けやペット可の物件、移住者の多いエリア、安全な海抜は何メートルかなど様々な角度から質問があり、大変盛り上がった。

神奈川県は「かながわ西エリア~先輩移住者に聞く!本音の話~Part.2」を開催。西部の6市町から移住者をゲストに招き、移住の動機や経緯、都内への通勤事情、空き家や土地の見つけ方や家賃事情、子育て環境、人脈の広げ方など多岐にわたって話を聞いた。様々な移住のスタイルがあり、今の暮らしの楽しみ方があることが伝わるセミナーだった。27名の参加者からも積極的に質問がでていた。

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