5月連休に考えたこと

 5月の連休も終わったが、皆さんはゆっくりできたのでしょうか?今年は桜もハナミズキも開花が早く、新緑だって一週間から10日は芽吹くのが早かった。数日前の朝日新聞の天声人語にも同じようなことが書いてあり、もう少しゆっくりと桜前線が北上してもよかったのではないかと、例年にない桜の花の咲くスピードの速さを取り上げていた。これも温暖化の影響といっていいのだろう。

 4月28日のメーデーは主催者発表で4万人とか。野党の招聘もなく、若干さびしいものだった。国会が混迷する中で、連合として野党に何を期待するのか、何かコメントがあっても良かったような気がするがいかがであろうか。
新年度から始めたふるさと回帰支援センターに参加する道府県に対する移住・定住の取り組みについてのヒアリングは順調に進み、4月末までにほぼ半数の22県が終了している。この問題、マスコミなどでも連日のように取り上げられ、一種のブーム的色彩も強くなっているが、県によって取り組み方もさまざまで、担当者が一人や二人という県もあり、創生本部の設立から3年が過ぎたというのに、まだ本格的な取り組みとはなっていないところもあるようだ。すでに、人口減少は仕方のないことと諦めてしまっているのではないだろうか、と考えさせられるところもある。この手の取り組みは1年や2年で結果が出るようなものではないことは、ふるさと回帰支援センターのこれまでの取り組みの経験を振り返れば明らかで、ここまで来るのに16年という歳月を要したことからもいえる。

 地方にいると気がつかないことかもしれないが、最近の若者の地方移住はふるさと回帰支援センターの調査でも20歳から30歳代の希望者が全体の50%に達する勢いにある。この結果から言えることは、都会では何かが変わり始めていることを実証するものではないだろうか。思うに、近年、若者の価値観が変わり、大都市でなければということが少なくなってきているようだ。1990年代初頭のバブル崩壊によって、「失われた20年」から抜け出すために、グローバル社会の構築をめざして各分野における規制緩和が行われた。その一環として年功序列や終身雇用などの日本型雇用制度の見直しも行われ、人材派遣などの不安定雇用が急増し、努力しても報われない社会が始まった。この結果、貧富の差の拡大も顕在化した。こうした社会状況の中で、地方に可能性を見出す若者が少しずつ増加し、それが地方暮らしへとつながっているようだ。

 だから、諦めるのは早い。若者の地方移住はまだ始まったばかりである。諦めれば、そこで先が見え、地域は消滅へと向かう。成功するまでは決してやめないという敢闘精神をもって、せめて10年、ふるさと回帰支援センターとともに、この移住・定住促進運動に取り組んでみてはどうだろうか。この運動、一から始めるのではない。すでに16年の実践経験があり、成功への道筋も見えてきている。

 いま、ふるさと回帰運動の最大の課題は、いかに受け皿となる市町村自治体の参加を拡大するかである。昨年一年間の移住相談件数は3万3165件である。この状況で、ふるさと回帰支援センターに年間5万円の会費を払って移住者を受け入れ、地域活性化をめざしたいと参加してきている市町村は現在約340自治体である。移住者を受け入れたい自治体よりも地方に移住したいと考える都市住民の方が圧倒的に多い。この状況を打破し、一人でも多くの移住者を地方に送り出し、その成果を持って、政府に地方創生推進「新5カ年計画の策定」を求めていくことではないだろうか。
 このことが持続可能な地域を創り、この国のさらなる発展につながることではないだろうか。そんなことを考えているうちに連休は終わった。