2013年2月

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熱い想いが人を動かすのではないか?

毎年、政府予算が固まる段階にあわせて、各自治体の担当者を対象にした研修セミナーを開催してきました。今回は12月に政権が交代し、政府予算が固まるのも遅かったため、例年よりも若干遅れての開催となりましたが、今年も30道府県57団体69名の参加で開催しました。   今年で8回目となるこのセミナーは、都市と農山漁村の交流・移住に取り組む総務省、農水省の担当課長が来て、それぞれの省の政策や予算について説明するなど、他の団体では聞くことのできない中身の濃いものとなりました。   また、記念講演は養老孟司先生(脳学者)に「ふるさと回帰に求められる人物像とは」をテーマにお話しいただきました。先生はその中で、人の命はだれのものかという問題提起を行い、子どもの自殺問題に触れながら、人の命はその人のものではなく、まして子ども自らが命を絶つなどということはあってはならないことだと言い、こうした社会状況の問題を指摘されました。   2日目は明治大学の小田切先生が「ふるさと再生と外部人材」をテーマに問題提起。 ふるさと再生の戦略とその具体化にふれ、ざわめきを作ることの大切さを上げ、そのためにも交流事業の重要性を指摘されました。そして、誇りの持てなくなった地域は消滅していくと語られました。この問題提起は分かりやすかったと参加者からも好評でありました。   先進事例報告は、最近話題の徳島県神山町NPOグリーンバレーの大南理事長が「創造的過疎を目指して」と題して報告。町の将来にとって、必要と思われる「働き手」「起業家」を逆指名するワーク・イン・レジデンスの取り組みや神山町移住交流支援センターでは地域課題の解決に貢献できる人や、起業家・子どものいる若者夫婦を優先して支援するなど、明確なまちづくり方針に基づいて運動していることなどを紹介しました。   こうした内容から、今回のセミナーは参加者アンケートの回答は約90%の参加者が「非常に良い」「よい」と答えるなど、成果のあるものとなりました。こうしたことから言えることは、惰性を廃し、日々新たな気持ちで一つ一つのことに熱い想いを込めて取り組むことこそが共感を呼び、人を動かすのではないかということです。 主催者として、できる限り参加者の問題意識に寄り添う形での運営に心掛けたことがあってこそ実現できたことだと改めて感じました。   16日の熊本県が主催する移住相談会には現在のところ53組94名の参加申し込みがあるなど、初めての相談会としては参加予定者数も多く、西日本への人気の高さを証明するものとなっています。 今こそ、各地の受け入れ態勢の整備とふるさと回帰運動への参加が求められている時期はなかったのではないでしょうか。また、移住希望者を呼び込むためのブース開設も、余地がありますので是非検討いただきたいと思います。

第1回遠雷忌が行われました

前理事長の立松和平君が逝って4年になります。この8日が命日です。   昨年の3回忌の席で、誰が言うともなく、毎年偲ぶ会をやろうということになり、数多ある作品から立松君の出世作である小説「遠雷」にちなんで遠雷忌と命名することに全員一致で決まりました。その時、毎年月命日の2月第1土曜日に、場所は彼のお墓のある下谷の法昌寺(福島泰樹住職)でということになり、先週の土曜日の2日に第一回が行われました。 参加者は約40名。高校、大学時代の仲間を中心に、大学の卒論で立松和平を書いた方や歌舞伎「道元の月」を上演した歌舞伎座の大沼専務、遠く知床からも佐野博さん、番屋の船頭大瀬さんなどゆかりの方々が集まりました。   遠雷忌はまず、福島住職の読経で始まり、焼香の後、福島住職が立松君と1971年に初めて出会った頃のなれ初めから始まる法話。次いで筑波大名誉教授で立松研究の第一人者と言われる黒古一夫氏の「立松文学の今日的意義について」の記念講演が行われました。この中で黒古教授は、立松文学は少しも色あせておらず、もっともっと読まれていい文学であることを強調していました。 その後、直会の席では、歳月の流れは早いというがもう4年になるのかと立松君を偲び、往時を語り合いました。参加者からは先の3・11の東日本大震災や福島第一原発の事故など、立松君が生きていたらどのようなコメントを述べたのだろうか、等というコメントもありました。   友人たちのカンパで建てられた立松君の慰霊碑は知床(斜里町日の出)にあり、毎年6月の第1日曜日に彼が建立した知床・毘沙門堂の前で毘沙門祭(総代・高橋伴明監督)が執り行われており、今年も6月9~10日に開催されます。その頃は原生花園のハマナスも満開で、知床は1年で一番いい時で、毎年行くのを楽しみにしているところです。

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