「働くママ相談員のモデルケースになりたい」。地域に関わり貢献することができる指導員という仕事
「東京にいながら地域に関わることができるのもこの仕事の魅力です」。そう語ったのは、2022年4月に産休・育休から復帰した藤岡さん。ふるさと回帰支援センターについては、周囲の理解とサポート体制があり安心して働ける職場だと感じているそうです。
移住相談者と地域の方が繋がるきっかけ作りができれば──そんな思いを抱きながら、藤岡さんは今日も相談者の方と向き合います。

茨城県専属相談員→エリア指導員 藤岡
- 出身
- 三重県鈴鹿市
- 勤務開始
- 2019年4月
- 前職
- 茨城県の宿泊施設勤務
- 将来のビジョン
- 産休・育休を経て、育児をしながら働く女性職員のモデルケースになりたい
前職はどんなことをされていましたか?
茨城県内の宿泊施設に勤務していました。地域のイベントの開催をしたり、地産地消の食を提供したり、地域に根付いた取組みが多かったです。
なぜそこからふるさと回帰支援センターで働くことになったのでしょうか?
勤務していた茨城県内の宿泊施設が閉館することになりました。地域に関わる仕事をしたいと転職先を探していた時に、偶然Facebookで茨城県の「移住相談員募集」の投稿を見つけました。以前茨城県北地域で空き家をお借りして住んでいたこともあり、その経験が活かせるかもと思い、応募しました。
1年半ほど茨城県の相談員を務め、産休・育休から復職後はエリア指導員(近畿エリア担当)になりました。
エリア指導員とは普段どのような業務を行っているのですか?
主な仕事は、移住をしたいけれど具体的な地域が決まっていないという方への相談対応です。現在、移住相談は事前予約制なのですが、資料閲覧は予約をしなくても可能です。そういった方に館内や資料のご案内もしています。また、移住セミナーのサポート、自治体や相談者の方からの様々な問合せへの対応など多岐にわたります。
茨城県の移住相談員とエリア指導員では、どのような違いがありますか?
違いは結構あります。例えば移住相談だと、茨城県の移住相談員を担当していた時は、茨城県への移住に少しでも興味を持っている方に対して県の説明や、気になっている地域や活動、人の紹介を行っていました。
しかし現在は、「移住をしたいけれどどうやって動いたら良いかわからない」という、より漠然とした想いを持つ方に対して、基本的な移住のステップをお伝えしたり、どのような暮らしをしたいかヒアリングを通して希望をくみとり移住する地域を絞り込むお手伝いをしたりする側面が大きいです。
エリア指導員として心がけていることはありますか?
移住相談では、相談者の方が求めている暮らしや優先したいことにご自身で気付くことができるように心がけています。「おすすめの地域はどこですか」と聞かれることも多いのですが、相談者の方それぞれ移住後の暮らしに求めることは違いますし、移住が本当に適切な選択かどうかも含めて検討いただくよう、お伝えしているつもりです。
移住の取組みについても「地域が主体」と感じているので、私はあくまでも移住に対しての入口で、「相談者の方と地域の方々が繋がるきっかけ作りができればいいな」という思いがあります。
この仕事の魅力はなんですか?
東京にいながら地域に関わることができるという点です。このふるさと回帰支援センター経由で実際に移住をした方から、移住後にいきいきと活動されておられる話を聞くことができるととても嬉しいです。また、相談者の方からのご相談も、「島が好きで移住してお店を開きたい」「のびのびした環境で子育てをしたい」「長年住みたいと思っていた地域へ今度こそ移住したい」など、これからの暮らしを前向きに考えておられる方が多く、そういったお話を聞くと、私まで希望を分けてもらったようで力が湧いてきます。

現在はエリア指導員として、まだ希望地域が決まっていない方の相談に乗っている藤岡さん(右)
産休・育休後の復帰はやはり大変でしたか?現在の勤務状況についてもお聞かせください。
育児との両立がすごく大変ですね。はじめは子供も体調をくずすことが多かったのですが、半年ほど経過してから少しずつ落ち着いてきたような気がします。現在は上司や同僚に助けてもらいながら時短勤務で働いています。職場の環境は女性が多く、また、先輩ママも多いことが特徴です。その面は非常に安心感があり、妊娠中から色々な面で助けていただいてありがたいです。
相談を受ける際に、以前と比べて変化したことはありますか?
自分自身が実際に子育てをしているので、妊娠中の方や子育て中のご家族のお悩みや移住相談には共感することが多くなりました。子どもがいると、教育環境や移住のタイミングなど考えることも多く、その分不安も増えると思います。センターでの移住相談を利用することで、移住に対する不安を少しでも和らげることができたら良いなと思っています。
将来のビジョンや展望はありますか?
産休・育休を経て職場に復帰をした事例がセンターではなかったので、そういった女性職員の働き方のモデルケースになることができればいいなと思います。また、茨城県の移住相談員から現在のエリア指導員となってからは日が浅いため、これからもっと経験を積み、いろんなご相談に対応できるようご紹介できる地域の情報を増やしたいと感じています。個人的には、将来的に移住したり、地域と関わりを持ち続けていきたいなと感じています。

愛娘を連れてセンターの訪問をしたことも
(2022/12/10インタビュー)