「北海道ふるさと移住定住推進センターどさんこ交流テラス」相談員 田中・杉原・大貫

179市町村もある個性豊かな北海道で見つける理想の暮らし

「北海道ふるさと移住定住推進センターどさんこ交流テラス」相談員 田中・杉原・大貫

北海道の相談員は、10年以上北海道に住んでいた経験のある田中さん(古平町出身)と杉原さん(美唄市出身)、そして小学生の頃に自転車で北海道まで旅行したのを機に「北海道の大ファン」となった大貫さんの3名。「生粋の道産子」と道外出身者が、それぞれの目線で日々の業務や魅力を語ってくれました。

田中さんインタビュー(2020年着任)

-まずは北海道との関わりについて教えてください。

私は高校卒業まで積丹半島にある古平町で過ごし、大学進学で札幌市に引越しました。子供の頃は近くの海や山の自然の中で友達と遊んでいました。近所の方も顔見知りで、地域の方に見守られて育ちました。就職で上京しましたが、北海道のおいしい食べ物やおおらかな人柄、自然の豊かさなど離れてみて気づく良さがたくさんありました。

-「北海道ふるさと移住定住推進センター どさんこ交流テラス」で働き始めたきっかけは何でしょうか?

北海道出身なので知り合いから北海道へ行くならどこがオススメか?と聞かれることが多く、北海道の魅力を伝えることが楽しいと感じていました。就職当初の予定では3-5年ほど東京で働いたら、北海道へ戻る予定でしたが、家庭の事情で戻ることができなくなり、東京に住んでいても北海道に関わることができないだろうか、と考えていました。
他県のアンテナショップで、移住相談の文字を見かけて北海道にも移住相談窓口があるのだろうか、と調べたところ、ふるさと回帰支援センターの相談員募集をみつけました。田舎でも地方都市でも暮らしていたので微力ながら北海道の様々な町の魅力についてお伝えできるのでは、と考え応募しました。

-相談者はどんな世代の方やどのエリアを希望される方が多いのでしょうか?

北海道に相談にいらっしゃる方は年代も、家族構成も様々ですね。中でもIターン希望者の相談が多くありました。着任当初印象的だったのは、道東のとある町へ移住希望の方の件です。積極的に情報収集をして動いていたのですが、現地の家だけが見つからず移住ができないということでした。家族での移住でしたので、それなりの広さと間取りが必要でしたが、小さな町のため賃貸物件も不動産を扱う業者も少ない厳しい条件でした。それでも情報収集を続けていると役場に情報が入り、相談者のご縁もあって、「あなたであれば家を貸したい」といってくれる方が見つかりました。タイミングもありますが、小さい町での家探しは人づての情報が有力な情報源で、役場を含めた地域の人のつながりが大事だと改めて感じた出来事でした。
北海道へ観光で訪れたことがきっかけで、今とは違った生活をしたいと希望する相談者も多く訪れますが、良いところだけではなく冬の生活など厳しい面もしっかりと伝えています。今までどのような暮らしをしてきて、移住後は何を大事に生活していきたいかを聞き出せるように心がけています。

北海道で行っているUIJターン支援事業で移住支援金制度というのがありますが、今年度から転職をしないテレワーク移住も対象となり、ワーケーションの為のオフィス整備もすすんできています。また、移住を考えている人向けに「北海道移住応援カード」会員制度ができました。登録された方には、移住やワーケーション等に役立つ情報を定期的に提供するほか、移住前・後に役立つ各種割引サービス等の特典があります。

田中さん

-北海道の魅力はどういったところでしょうか?

北海道は都市部に住んでも、少し足を伸ばせば雄大な自然があります。食材は新鮮で豊富ですので、凝った料理をしなくても美味しくできます。故郷がある積丹半島では釣りなどのアウトドアが楽しめますし、フルーツ狩りや直売所で旬の味覚を楽しむのもおすすめです。冬は北海道有数の豪雪地帯ですのでウインタースポーツも盛んです。道東では北海道らしい広大な景色が広がり、春から夏にかけて美しい花畑を見ることができます。温泉も多いのでのんびりとドライブをしながら楽しんでみてはいかがでしょう。

-最後に、北海道への移住を検討されている方にメッセージをお願いします。

北海道の人たちはおおらかで寛容な性格の方が多く、移住初心者でも地域に溶け込みやすい印象です。実際生活するとなるとハードルが高い、と感じている方も多いかもしれません。特に雪国で生活したことがない方には異なる環境に驚くことも多いと思いますが、その違いを発見することを楽しんいただければと思います。実際に北海道を訪れて体感していたくのが一番ですが、セミナーやイベントなどに参加して生活する目線で北海道を知って頂ければと思います。北海道に興味をもったらぜひ一度相談に来て下さい。私たち相談員がお手伝いできればと思います。

(※このインタビューは2020年11月におこなわれたものです)

杉原さんインタビュー(2017年着任)

-まずは北海道との関わりについて教えてください。

私は15歳まで美唄市で過ごし、その後札幌に移り住み、夫の転勤を機に上京しましたが、北海道が大好きなのでそれまで北海道から出て暮らしてみたいと思ったことはありませんでした。北海道有数の農業地帯である石狩平野にある美唄市は、食べ物が美味しいのはもちろん、とても自然豊かで夏の夜はカエルの大合唱が聞こえてきたことを覚えています。
運転できるようになってからは、温泉や道の駅など道内のあちこちに出かけていましたし、良い思い出がいっぱいです。

-「北海道ふるさと移住定住推進センター どさんこ交流テラス」で働き始めたきっかけは何でしょうか?

北海道庁に勤めている友人から、相談員を募集していることを聞きました。「人の話に耳を傾ける」ということなど、前職の小学校の支援員の仕事と共通項があり、相談員の仕事にとても興味を持ちました。また、大好きな北海道のために少しでも力になりたい、より多くの人に北海道の暮らしを伝えて、その魅力を体感してもらいたいと思い応募しました。

杉原さん

-相談者はどんな世代の方やどのエリアを希望される方が多いのでしょうか?

最近では、ご家族の方より単身者が多い傾向にあります。皆さんが憧れるのは北海道の大自然だと思いますが、仕事の関係で札幌や旭川、函館などの都市部に住みながら大自然に遊びに行くというライフスタイルが人気のようです。寒冷地での生活を経験したことがない方にとって、北海道の冬の暮らしは未知の世界なので、暖房事情や雪かきなど暮らしに関する質問・疑問も多いですね。都会では考えられないハプニングもあるかもしれませんが、そのようなことも北海道ならではの事として楽しめる移住生活を送っていただけたらと思います。
私たち相談員と話をして、相談してよかった、北海道で暮らしたい!と笑顔で帰ってくださるのがとてもうれしいです。ネットで調べるだけではわからない現地の情報や、暮らしの小さな疑問も出身者としてお話しできますので、気軽に相談に来ていただければと思います。みなさんの立場に立って、一緒に移住を考えていきたいですね。

北海道での生活を考える上で、雪を気にされるようでしたら、函館などの道南のほか、室蘭や苫小牧、浦河といった地域も雪が少ないので、安心して生活できます。十勝エリアにある上士幌町(かみしほろちょう)は「ふるさと納税」額が全道1位で、多くが子育て支援に使われているため、最近若い子育て世代の方が移住しています。あと旭川市の隣、東川町は『東川スタイル』という本で全国的に知られるようになりました。実は写真の町としても有名で、近年はアウトドアブランドが店を構えたり、家具の工房やカフェがあったりするおしゃれな町です。東川町では、雪解け水で生活するなど雪をプラスに変えて暮らしていて、そのライフスタイルに賛同して人が集まる、そしてその人がまた人を呼ぶといういい循環がありますよ。

北海道は大きく分けると4つのエリアに分かれています。
道央は札幌を中心としたエリアで、人口の約60%が集中しており都市機能が充実しています。
道南は函館をはじめ海の玄関口としての歴史のあるエリアですが、北海道新幹線が開業し新たな歴史を刻み始めています。
旭川を中心とする道北は、北海道の尾根と呼ばれる大雪山を中心に日本海とオホーツク海に挟まれたエリアで、自然の美しさと高品質な米やそば、海の幸など豊かな食が特徴です。
道東は畑作や酪農が盛んなエリアで、中でも十勝は日本の食料基地と呼ばれています。また、釧路・根室・オホーツクは雄大な自然が堪能できるスポットが多くあって、外国人観光客にも人気です。

手稲山(札幌市)

-北海道の魅力はどういったところでしょうか?

北海道は長い冬が終わると、5月には桜と梅の花が一緒に咲き、一気に春がやってきます。夏はカラッとした過ごしやすい暑さで、「よさこいソーラン祭り」などイベントも多くまちは活気に満ちています。9月ごろから紅葉が始まり、札幌大通公園の「オータムフェスト」や各地で収穫祭が開催され実りの秋を迎えます。
季節ごとにたくさんの見どころや魅力がありますので、1年を通して北海道の良さを満喫してほしいですね。

-最後に、北海道への移住を検討されている方にメッセージをお願いします。

市町村それぞれに個性的な魅力がありますので、現地の暮らしや情報を気軽に相談に来ていただき、実際に訪れてほしいと思います。冬の寒さがあるからこその北海道の良さ、豊かさがあります。地域の人は、近すぎず遠すぎないちょうど良い距離感で温かい気持ちで受け入れてくれます。各市町村の担当者も親身に相談にのっていただけますし、サポート体制も充実しています。

移住体験ツアーや移住者の会、現地で活躍している先輩移住者との交流、お試し住宅の整備もあり、気軽に現地の暮らしを知ることができます。情報をたくさん集めて悩むよりも、現地を訪れて地域の人と触れ合い、ここなら良いかも…と思う縁や直感も大切にしてもらいたいです。豊かな大地、北海道で新しい発見をしていただけたらうれしいです。

(※このインタビューは2020年11月におこなわれたものです)

大貫さんインタビュー(2016年着任)

-まずは北海道との関わりについて教えてください。

出身は神奈川県川崎市です。父が自転車好きで、小学生の時に自転車で新潟から日本海側を通り北海道稚内の宗谷岬まで行ったんですけど、北海道の美しい自然や食べ物の美味しさ、そして道民の方がすごく優しく、色々ともてなしていただいたことが印象に残っています。それ以来、北海道のファンです。
私が通っていた大学が北海道にもキャンパスがあり、在学時に半年間、北海道で学生生活を送りました。とにかくご飯が美味しくて。北海道で暮らす前は海鮮が苦手だったのですが、北海道の海鮮はおいしくて半年間ですっかり好きになりました。

-「どさんこ交流テラス」で働き始めたきっかけは何でしょうか?

それまで別の仕事をしていたのですが、たまたまこちらの求人を見つけました。「北海道好きな方歓迎」とあり、これは受けなきゃと直感で思い、2016年11月に着任しました。もともと大学卒業後は北海道で就職しようと考えていたこともあったので、関東にいながら全力で北海道に携われる仕事ということで私自身も楽しいし、やりがいのあるお仕事だと感じています。

大貫さん

-印象に残っている景色や住んでみたい場所はありますか?

これまで20回ほど北海道に行っていて、知床や釧路、十勝、帯広、ニセコ、函館など、ほぼ全域を訪れました。どこが一番かは決められませんが、好きな景色は初めて自転車で北海道を訪れた際に見た稚内の「宗谷丘陵」ですね。北海道遺産協議会が定めた「北海道遺産」に登録されているんですけど、氷河によって侵食された丘陵やその丘陵が作る影が美しく、まるで外国のような風景です。
また、私が住むなら十勝周辺がいいなと思っています。六花亭などのお菓子メーカーの本社が十勝エリアに集中していますし、小麦の生産が盛んなのでパンが本当に美味しいんですよ。冬は晴天率が高いことも魅力的です。

-大好きな北海道に携わっていらっしゃいますが、大変な点などありませんか?

大好きなことに仕事で携わると理想と現実の差にがっかりしてしまう人もいるようですが、私はそんなことはないですね。観光学部で学んでいたのですが、観光自体よりもまちづくりや地域活性化に興味があり、関連のゼミに入っていました。その時から北海道について調べていたので、いいところだけでなく、観光面や移住・人口減少の面での課題も感じていました。

大変なことは、北海道には179市町村もあることですね。それぞれの市町村で異なる支援制度や特徴があり情報量が膨大で。でも、昔から北海道の情報を集めることが趣味で、高校生の時に北海道の各市町村の名産などが描かれた「カントリーサイン」を印刷してカードを作ったことがあるので、おおよその各市町村の特徴は把握しています。自分で「カントリーサイン」のカードを作るなんて、本当にオタクだと思います(笑)。覚えることはたくさんありますが、各市町村と丁寧に関わり、勉強熱心でいたいと思っています。

-相談者はどんな世代の方が多いですか?

相談にいらっしゃる方は、ワークライフバランスを見直してゆとりある暮らしを求めている現役世代の方が多いです。全国での移住希望者の割合はUターンが多いのですが、こちらに相談にいらっしゃる方はIターン希望の方が多くいます。

-どのエリアを希望される方が多いのでしょうか?

暮らしやすさでは、やはり札幌市やその近郊など道央エリアが一番人気ですね。都市機能が充実しているので雪の降る小さな東京、といったイメージです。少し郊外へ行くと自然があるので、東京よりも豊かに暮らせると思います。雪を気にされるようでしたら、比較的雪が少ない道南エリアがオススメです。道南エリアは、北海道新幹線が開通し本州からのアクセスも良くなりました。特に函館市では移住サポートセンターを設置したり、ワーケーションの受入体制を整えたりと力を入れています。

十勝エリアにある上士幌町(かみしほろちょう)は「ふるさと納税」で人気を集め、その寄付金によって手厚い子育て支援を行っています。移住コンシェルジュを配置し、移住前や移住したあとのサポートもあり、移住者に人気です。あと旭川市の隣、東川町は『東川スタイル』という本で全国的に知られるようになりました。実は写真の町としても有名で、近年はアウトドアブランドが店を構えたり、家具の工房やカフェがあったりするおしゃれな町です。東川町は上水道のない町として有名で、大雪山の雪解け水で生活するなど雪をプラスに変えて暮らしていて、そのライフスタイルに賛同して人が集まる、そしてその人がまた人を呼ぶといういい循環がありますよ。

-移住するにあたって仕事面が気になりますが、北海道全体はどのような状況でしょうか?

仕事の情報は「ジョブカフェ・ジョブサロン北海道」のほか、函館市や旭川市など自治体独自の求人サイトで発信しています。しかし札幌市に一極集中しているのが実情です。

北海道というと農業や漁業といった一次産業のイメージが強いと思いますが、それだけではなく、豊かな食を支える関連産業も多くあります。また、広い道内には個性豊かなさまざまな観光地があり、そういったお仕事も選択肢のひとつだと思います。やりたい仕事が見つからない場合は起業したりカフェや宿を開いたりする方法もあり、「北海道中小企業総合支援センター」などがサポートしてくれます。東京などの都市部と比べると賃金が少ないかもしれませんが、家賃は東京の半分以下で、支出が抑えられるので十分暮らしていけます。また、都市部と比べて通勤時間が短く趣味や休養の時間が長いというデータもあります。
いつかは私も北海道に移住したいですが、今は関東から移住希望者を”つなぐ”立場として北海道に貢献したいです。

-それでは、北海道の魅力はどういったところでしょうか?

私が感じる北海道の3大魅力は、「ご飯が美味しい」「自然が豊か」「人が優しい」です。暮らす環境として最高だと思います。歴史上開拓者が多い地なので、皆さん大らかでよそ者を嫌わないですし、せかせかしていないのもいいですね。また、市街地から少し車を走らせただけで雄大な自然が広がっているので、北海道で暮らせばご飯・自然・人に癒されて私たちが本来持っている力が回復して元気になると思います。

-最後に、北海道への移住を検討されている方にメッセージをお願いします!

北海道には179市町村もあり、とにかく広いので、理想の暮らしを実現できる町が必ずあるはずです。それぞれのエリアについてしっかり特徴をお伝えしますので、どんな風に暮らしたいのか一緒に考えていきましょう。ぜひ「北海道ふるさと移住定住推進センター どさんこ交流テラス」に足を運んでみてください。

(※このインタビューは2016年におこなった内容に、2022年に一部加筆・修正を加え再編集しました)

「北海道ふるさと移住定住推進センターどさんこ交流テラス」相談員 田中・杉原・大貫

北海道ふるさと移住定住推進センター「どさんこ交流テラス」相談員 田中・大貫・杉原

プロフィール

田中(左):北海道古平町出身で、22年間北海道で過ごす。大学生の頃は札幌市で暮らし、就職を機に上京。医療業界で働く。2020年10月より「どさんこ交流テラス」にて相談員を務める。

大貫(中央):
神奈川県川崎市出身。学生時代は大学独自の国内留学制度を活用し、半年間札幌でキャンパスライフを満喫。卒業後は関東の広告会社へ就職するも北海道への愛が止まらず、2016年11月より相談員として着任。約1年間の育休期間を経て、2022年4月より再び現職に。

杉原(右):北海道美唄市出身。15歳の時に札幌市へ転居。17年間暮らしたのち、家族の転勤に伴い上京。2017年8月より相談員を務める。

相談員からひとこと

田中:北海道は広大なため、同じ道内でも気候や産業、暮らしもそれぞれ特徴があります。海も山も地方都市も雪もあるので、ご希望の暮らしができるまちが見つかると思います。北海道でしか見られない、雄大な自然やおいしい食べ物に囲まれた豊かな暮らしをしてみませんか?

大貫:
圧倒的な広さを誇る北海道。その市町村数は179!北海道だからこそ実現できる豊かで心地よい暮らしを一緒に探しませんか?道外出身者だからこその目線も大切に、北海道暮らしの魅力をお伝えしていきたいと思います!

杉原
:北海道で生まれ育ち、北海道以外の場所では暮らしたくない、と思っていましたが、縁あって東京で暮らすことに。離れていても、大好きなふるさとのために働きたい、との思いからこの仕事に就きました。私もそうですが、道産子は地元愛が強い人が多いと言われています。みなさんも自然、食、人など魅力あふれる北の大地で「豊かな」北海道生活を実現しませんか?冬は寒いですが、その寒さや雪が北海道の「豊かさ」を作り出しています。お一人おひとりにとっての良いまちを探すために、お手伝いさせていただきます!

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