成功も失敗もすべてが糧になる。これまでのキャリアの活かし方

あなたは、何をもって自分の仕事を語りますか?組織名、それとも資格でしょうか。「編集者、テレビ番組の制作、キャビンアテンダント、福祉職員、システムエンジニア、元移住者」。これらは、ふるさと回帰支援センターで働く相談員の経歴のごく一部。どうして、これだけ多様な経験が活きるのでしょうか?その理由を、総合出版社出身の神林さんに聞きました。

成功も失敗もすべてが糧になる。これまでのキャリアの活かし方

福井県専属移住相談員 神林

出身
東京都文京区
勤務開始
2018年4月
前職
新潟県の移住相談員(2013年〜)
将来のビジョン
生まれ育った東京を拠点に、仕事でも趣味でも「人と人」をつないでいきたい

神林さんの歩み

神林さんが相談員になったのは、60歳への階段が見えてからでした。総合出版社へ勤務。全国各地で企画営業からまちづくりイベントの実施運営等を行う中、「一つの地域で、より深く仕事をしたい」気持ちを強めます。そして新潟県の移住相談員に。任期満了を経て、現在は福井県の相談員を務めます。

どうして相談員になったのか

成功も失敗もすべてが糧になる。これまでのキャリアの活かし方

あわら市「ふくい園芸カレッジ」にて、移住検討者とともに、福井県の農業状況を説明いただいているところ

神林さんは、これまでどんな仕事を?

30年以上、総合出版社へ勤めました。仕事の一つが、全国各地の自治体におけるコンサルティングやまちづくりイベントの企画運営でした。ほんの数回訪ねて、終わっては次の地域へ。各地域との関わりが薄くて、それがすごい残念で。

「一つの地域で、より深く仕事をしたい」と思い、新潟県のアンテナショップに職場がある移住相談員へ転職しました。曽祖父が新潟市出身ということもあったんです。日々相談業務に臨む中で、自分の姿勢が固まってきました。それは「移住が人生のすべてじゃない」ということ。

移住相談員のミッションは、移住を実現することではないんですか?

移住って、暮らしの幸せを実現する手段だと思うんです。相談者の中には、移住へのハードルが高い方もいらっしゃいます。高齢の親御さんがいる方、すでに家を構えている方。そうした場合は「急がなくてもよいのでは」「今、生活している場所にとどまって、新しい道を探す方法もあるのでは」と、一歩踏み込んだ提案もします。

2018年3月をもって、新潟県の嘱託相談員業務が5年の任期満了を迎えた後も、このような仕事を続けたくて。ふるさと回帰支援センターでの福井県の相談員募集に応募しました。

ふるさと回帰支援センターは、前職から知っていたんですか?

はい。セミナーや相談会で、訪れる機会があったんです。様々な県の相談員たちが席を連ねて、相談スキルのレベルアップを図れそうな、興味深い職場だと思っていました。

働きはじめて、どうですか?

相談員としての姿勢に自信が持てました。

理由の1つが研修です。4月に着任すると、1週間程度の初任者研修を受けます。また随時行われるゲスト講師を招いての勉強会にも、刺激をもらいました。

そして何より、理事長や他県の相談員との出会いが大きかったです。

理事長からはこんな言葉がありました。

「移住相談者に寄り添う姿勢が大事であるとともに、受け入れ側の市町村のことも忘れないように。移住により、相談者と地域の双方により良い暮らしができ、活性化することこそ大事です」。

苦労したことはありますか?

業務システムの操作に慣れなかったことですね。その点は、センター職員がサポートしてくれました。加えて、他県の相談員さんがやさしく声をかけてくれたんです。「大丈夫ですか?」「わからないことがあったら、聞いてくださいね」。

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隣にある富山県ブースの相談員と

相談員の仕事を通じて、人生に変化が生まれたのか

相談に訪れた方が移住に至るまで、どのように関わりますか?

一人一人にオーダーメイドで応じること。相談員の仕事に就いて6年目を迎えますが、同じ相談は1つとしてありませんでした。

ある相談者とは、月に3回も4回も会いました。まずは移住先の検討から。候補地が決まると、就職相談です。就職担当の相談員と連携して、履歴書の書き方や面接方法も助言しました。

一方、数ヶ月に1回程度見える方もいました。初めに自治体担当者と橋渡しをすると、あとは自分で積極的に動く方でした。相談窓口を訪れては、わたしは報告を受ける際の話し相手になるぐらい。

その方がUターン当日に、わざわざ立ち寄って、時計をプレゼントしてくださったんです。

成功も失敗もすべてが糧になる。これまでのキャリアの活かし方

この先の人生をどう描くようになったのか

時計をプレゼントしてくださった方とは、相談の間どんな会話を?

母校が同じことや、カメラ好きであること。他愛ないやりとりが、かえって良かったんですね。

時計を届けてくれた日に、こう話していました。

「相談窓口を初めて訪ねた日は、相談するということに緊張していたんです。神林さんが気軽に話し相手になってくれたおかげで、リラックスできたし、心強かった」。

相談者の方には「初対面の相手にどこまで話していいんだろう?」という不安があります。相談員はプライバシーに配慮しつつも、他人行儀じゃない関わり方をする。それが大事だと思うんです。

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インタビュー帰り、「お土産に」と神林さんが手渡してくれためがね堅パン

他人行儀じゃない関わり方をするコツは、なんでしょう?

仕事と趣味を分けすぎないこと。わたしはフットワーク軽く、色々なところに顔を出します。すると「えっ、昨日行きましたよ」「知っています」と距離が縮まる場面が多い。

相談員に大切なことは、前職の業種や職種ではないと思います。どれだけ色々な人と仕事をしてきたか。人と関わってきた経験が、そのまま活かされる仕事なんです。

(2018/12/22インタビュー)

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