熱い想いが人を動かすのではないか?

毎年、政府予算が固まる段階にあわせて、各自治体の担当者を対象にした研修セミナーを開催してきました。今回は12月に政権が交代し、政府予算が固まるのも遅かったため、例年よりも若干遅れての開催となりましたが、今年も30道府県57団体69名の参加で開催しました。

 

今年で8回目となるこのセミナーは、都市と農山漁村の交流・移住に取り組む総務省、農水省の担当課長が来て、それぞれの省の政策や予算について説明するなど、他の団体では聞くことのできない中身の濃いものとなりました。

 

また、記念講演は養老孟司先生(脳学者)に「ふるさと回帰に求められる人物像とは」をテーマにお話しいただきました。先生はその中で、人の命はだれのものかという問題提起を行い、子どもの自殺問題に触れながら、人の命はその人のものではなく、まして子ども自らが命を絶つなどということはあってはならないことだと言い、こうした社会状況の問題を指摘されました。

 

2日目は明治大学の小田切先生が「ふるさと再生と外部人材」をテーマに問題提起。

ふるさと再生の戦略とその具体化にふれ、ざわめきを作ることの大切さを上げ、そのためにも交流事業の重要性を指摘されました。そして、誇りの持てなくなった地域は消滅していくと語られました。この問題提起は分かりやすかったと参加者からも好評でありました。

 

先進事例報告は、最近話題の徳島県神山町NPOグリーンバレーの大南理事長が「創造的過疎を目指して」と題して報告。町の将来にとって、必要と思われる「働き手」「起業家」を逆指名するワーク・イン・レジデンスの取り組みや神山町移住交流支援センターでは地域課題の解決に貢献できる人や、起業家・子どものいる若者夫婦を優先して支援するなど、明確なまちづくり方針に基づいて運動していることなどを紹介しました。

 

こうした内容から、今回のセミナーは参加者アンケートの回答は約90%の参加者が「非常に良い」「よい」と答えるなど、成果のあるものとなりました。こうしたことから言えることは、惰性を廃し、日々新たな気持ちで一つ一つのことに熱い想いを込めて取り組むことこそが共感を呼び、人を動かすのではないかということです。

主催者として、できる限り参加者の問題意識に寄り添う形での運営に心掛けたことがあってこそ実現できたことだと改めて感じました。

 

16日の熊本県が主催する移住相談会には現在のところ53組94名の参加申し込みがあるなど、初めての相談会としては参加予定者数も多く、西日本への人気の高さを証明するものとなっています。

今こそ、各地の受け入れ態勢の整備とふるさと回帰運動への参加が求められている時期はなかったのではないでしょうか。また、移住希望者を呼び込むためのブース開設も、余地がありますので是非検討いただきたいと思います。

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