2021年7月

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創生本部、新旧総括官があいさつに

7月の台風が、関東に上陸かと気をもんでいたら、過去に例がない進路をたどり、太平洋上を北上し、宮城県沿岸に上陸した模様で、27日夕刻には東京は台風一過の青空が広がった。空は高く、上空はもう秋の空かという感じであった。オリンピックも23日から開会された。日本は順調にメダルを獲得しているようだが、懸念されるように東京のコロナ感染者は、27日は2848人と過去最高を記録。埼玉・千葉・神奈川も加えた4都県では4604人と「第3波」のピークを超えた。思い切った「断」を下さないと予断を許さない状況となることは明らかではないだろうか。 コロナ禍の緊急事態宣言とオリンピック開会中とあって、地方からの来客等は極端に少ない。先週一週間の取材・来客は次の通り。21日には中央区のケーブルTVの取材があり、コロナ禍における移住状況の話しをした。また、雑誌「エルダー」で高齢者の雇用についての取材があった。27日には「まち・ひと・しごと創生本部」の新旧総括官が退任、就任挨拶に見えられ、率直な意見交換を行った。皆さん、1年程度で変わられ、腰を据えた仕事が出来ないのではとも思ったりした。午後には復興庁の福島復興再生総局事務局長の末宗氏と統括官が見えられた。末宗氏とは彼が総務省過疎対策室長のときからの知り合いで、その後は創生本部にも居られた。人柄の良い方である。この日はジャーナリストの二木氏が来訪し、2地域居住の現況について取材。さらに、オンラインによる千葉県房総半島の5自治体の移住担当者との懇談にも参加した。 移住セミナーは、先週は5回の開催と少なかった。7月下旬ということで夏休みモードに入り、さらにオリンピックも始まったことも影響しているようだ。まず、24日は静岡県が「海辺で暮らそ。静岡移住セミナー」を御前崎市・牧之原市の参加で開催。ゲストは海辺に移住した2名の方で、ライブ中継で現地と結び、海辺の暮らしの魅力を伝えた。物件の見つけ方や趣味と暮らしの両立など、参加者の関心を引きそうな話題が語られ、参加自治体の特徴が出たセミナーとなった。参加者は速報値で5名。もう少しあっても良かった。京都府は「京都移住のイロハ~移住に向けたファーストステップ~」をオンラインで開催した。参加者は18組20名で関東圏から近畿圏まで広いエリアから。ゲストは沖縄から亀岡市に移住した方で、駅を出ると田園風景が広がる亀岡市での家探しと子育ての様子を語った。 25日は、静岡県が「海・山『好き』の働き方 しずおか林業・漁業セミナー」を下田市・熱海市が参加して開催。参加者は6名。ゲストは海や山が好きで移住した方で、自然の厳しさや就職までのプロセスなどを語った。岡山県は「おかやま企業相談会~おしごとカフェ~」を8名の参加で開催。このセミナー、わくわく移住支援金をきっかけに、東京からの移住希望者向けに起業促進を図るために開催したもの。ゲストはこの制度を利用して起業した2名でトークセッションを行い、移住したきっかけや起業のステップを語った。その後、希望者には個別相談を行い、それ以外の人には座談会を開きそれぞれの思いを語り合った。兵庫県洲本市は「おうちで“島暮らし”のぞき見ツアー」を速報値で35名の参加で開催。ゲストは洲本市の農村部と都市部に移住した3名で、移住体験とQ&Aで参加者の質問に答えた。さらに、洲本市は交通会館にマルシェを出しており、そこで最後に職員が伝える合言葉をいうと淡路島特産の玉ねぎをプレゼントするという仕掛けもあり、最後まで参加者を惹きつけた。

セミナー3週連続で10回超え

16日、東京に梅雨明けが宣言された。以降、連日猛暑が続いている。こうした中で予定通り、23日にオリンピックの開会式が行われる。コロナも一向に収まる気配はないが、一方でこの高温多湿の盛夏の日本で、はたしてオリンピックが開催できるのか、こちらの方も心配である。何もかもムリムリの感じで、なんとか開会にこぎつけるという感じ。一つ、どこかが破綻すればすべてが壊れるような危うさを感じているのは私だけではあるまい。また、私のところにもオリンピック開催反対のメールが届く。普通の人が声を上げているようだ。何かが狂っているような気がする。ただ今回の経緯をみていると、オリンピックはもう1964年のオリンピックではないようだ。まず開催することが目的で、その憲章やなんのために、いまこの国で開催するのかなどは二の次になっているようだ。 取材・来客は次の通り。前号で書き落としたが14日には2011年の東日本大震災のあとに福島県飯舘村に入り、「ふくしま再生の会」を組織し、住民目線で放射能の定点観測を現在まで続け、自然との共生をめざしながら、移住して飯舘村で福島再生の取り組みを行っている田尾陽一さんと娘さん、地域おこし協力隊から飯舘村に定住している女性が現状取り組んでいるプロジェクトの報告と協力要請にみえた。取り組みの詳細はちくま新書「飯舘村からの挑戦」に詳しい。15日の夕方、宮城県加美町の町長が1年半ぶりにひょっこり顔を出された。いつも明るく音楽好きな方で作曲した曲を聞かせていただいた。 移住セミナーは、先週は14回の開催と多かった。まず、13日は愛媛県が「空き家・古民家で夢を叶える!~話題の愛媛県での実践者と仲介事業者が語るその傾向と対策~【地方移住“ホンネ”サロン】特別編」をオンラインで90組の参加で開催。今回は、テーマは空き家・古民家の利活用で、ゲストは古民家でゲストハウスやカフェなどの経営を行っている先輩移住者3名で、購入から開業に至る経緯や課題、現在の経営状況を紹介。空き家物件の情報なども交え、参加者の興味・関心に応える内容となった。平日の夜の開催ながら事前予約が90件。当初予定を大幅に上回り、関心の高さが伺われた。広島県は「~どうしても伝えたい~世界7大サイクリストの聖地「しまなみ海道」有する広島のサイクリング・人・地域の魅力」をオンラインで66名の参加。ゲストは移住者を含む4名で、しまなみ街道やとびしま街道、やまがたサイクリングロードを中心とした地域を紹介。動画や写真を活用し、海と山を楽しめる広島の魅力を発信した。 14日は山口県が「やまぐちYY!ターンカレッジ やまぐち×アウトドア」を和木町・阿武町の地域おこし協力隊とOGの4名をゲストに、県内のアウトドアの魅力を発信した。グループトークでは地域おこし協力隊に対する様々な質問が出され、この制度を利用した山口県への移住・定住のイメージが語られた。 15日は、群馬県高崎市が「カタテマグンマTALKING~高崎だるまの絵付け体験してみませんか?~」を47組62名の参加で開催。はじめての試みとして高崎市が「高崎だるま」の絵付け体験ができるオンラインセミナーを企画。ゲストはだるま職人と県内に居住した親子。参加者は実際に手を動かしながら、伝統工芸が身近にある高崎暮らしの魅力を体験できた。大人気だったので受付人数を増員。FBライブでの配信も行った。 16日は、福島県会津地域が「ちょっと会津に来てみない?」を南会津振興局管内の2市11町4村の参加で開催。参加者は暫定値で20名。会津チャレンジライフは今年で3年目。会津地方全自治体で、会津の暮らしが体験できる初のオンライン説明会。参加自治体の紹介と過去の体験事例を紹介した。参加者は移住希望者から自治体関係者、地域の人など幅広い参加者が集まった。広島県は「転勤族が語る広島の魅力とは~事前に知っておきたいひろしまライフのススメ~」をオンラインで開催。参加者は集計中。ゲストは東京からの単身赴任を経験した人と、現在広島で勤務中の2名で、平日や休日の過ごし方など首都圏と広島の違いを語った。クロストークでは人付き合いの質問が出て、世話好きな広島の県民性やお気に入りのスポットについての話題も出て盛り上がった。参加者は20代から70代まで幅広く、転勤だけでなく転職して移住する予定の方にも参考になる内容であった。佐賀県は「さが暮らしセミナーVol.3 働くなら佐賀」をオンラインで約30名の参加で開催。ゲストは野村総研のコンサルタント。成長可能性都市ランキングをもとに、実は佐賀は成長のポテンシャルが高いと説明があった。また、AI技術を活用した印刷会社など3社も参加し、事業内容や求める人材についての説明もあった。佐賀では地元企業と誘致企業どちらも活躍しており、地方でもやりたい仕事が見つけられると感じられる内容であった。未経験でもIT企業に挑戦できるか、といった本気度の高い質問も出され、盛り上がった。 17日は、岩手県が「いわて YOU&I トーク2021」を全33市町村と県内40企業が出展した大規模オンラインイベントを開催した。当初、センターでパブリックビューイングの予定であったが緊急事態宣言が出されたことにより、完全オンライでの開催となった。先輩移住者のトーク、自治体PR、空き家や体験住宅からの中継、就職情報の紹介など、岩手の魅力が伝わる動画配信や個別相談で賑わった。このイベント、翌18日も行われた。静岡市は「葵区Move To Okushizu~きっと見つかるあなたの里山暮らし~」をはじめて開催。政令市静岡市内の中山間地域での暮らしぶりを移住者ゲスト3名がリアルに語った。参加者の3分の1が市内在住者で、参加者からは自然災害対策や移住者との繋がり方など、移住後の暮らしに直結する質問が多く出された。12名の参加。長野県は「楽園信州移住セミナー 面倒くさいけど面白い!田舎のしきたりあれこれ」を飯田市、千曲市、筑北村、小川村、木島平村、栄村、上田地域定住自立圏(2市1町1村)、北アルプス連携自立圏(1市1町3村)、(公社)県宅地建設物取引業協会が参加してオンラインで開催。一般的に面倒くさいと言われる地域独自のルールをテーマに、市町村の実情を伝えた。ゲストは移住して農業を学んでいる方と地域おこし協力隊として入り移住した方の2名で、ざっくばらんに田舎暮しの大変さと楽しさが語られた。ゴミの捨て方やおすそ分けの量など、田舎ならではの生活の不便さをポジティブに捉えて楽しむ様子が印象的であった。参加者は40代から50台が比較的多かった。23組25名の参加。 18日は、三重県が「ええとこやんか三重移住セミナー 伊勢志摩セミナー」をオンラインで開き、10名の参加。自治体は伊勢市・鳥羽市・志摩市・度会町・南伊勢町が参加し、この地域での暮らしを語った。参加者のメインは50代。農的暮らしの可能性やペットを伴った移住等、具体的な伊勢志摩地域での暮らしを想定した質疑が多く出された。山梨県は「6市合同UJIターン公務員相談会アンド説明会」を県庁・県警・甲府市・富士吉田市・都留市・上野原市・北杜市が参加して開催された。毎年人気の公務員をテーマにしたセミナーで今年も77名の参加。参加者は就職活動中の学生が大半。同じ公務員でも全く異なる仕事内容があることを知って、参考になったとの声もあり、質疑応答でも多くの質問が出て本気度の高い参加者が集まるセミナーとなってきた。香川県は「第1回香川県UJIターン就職・転職セミナー in東京」を県庁とクリエアナブキが合同で開催。このセミナー、毎年好評のセミナーで今年度第1回目。転職時の履歴書の記載方法や、最近増加したオンライン面接の際の心構えなど時流にあったアドバイスのほか、移住の観点からの支援制度なども説明があった。希望者には個別面談やキャリアアドバイザーや移住相談員と直接話しをすることもできるようになっていた。参加者はUターン者よりIターン者のほうが多く、20代から40代までの働き盛りの方が多かった。

平沢復興大臣がセンターを視察

やっと、梅雨明けが見えてきたようで、首都圏は連日の雷雨に見舞われている。それにしても、この季節の豪雨、あたかも恒例になってしまったかのように、今年も全国各地で豪雨が幅を利かせている。この気候、温暖化の影響があるのだが、それにしてもメリハリが効きすぎているような気がする。この国の梅雨はもう少し、しとしとと降ったのではなかったかしらと想う。 気がつけば7月も中旬。12日から4回目の緊急事態宣言が発せられている。このままオリンピックになだれ込むようだ。一体全体どういうことになるのか、なってみないとどうなるのかは、誰にもわからない。それにしても、世界に結果として恥を晒すことにならないように祈るばかりである。そして、素朴な疑問が一つある。それはオリンッピックというものは誰のために、なんのために、こうまでしてやらなければならないものなのかということである。 この程、6月分の移住相談実績が明らかになった。1ヶ月の相談件数は3114件と昨年同月を若干上回った。多かった県は広島・福岡・長野・宮城・静岡の順となる。広島はセミナー開催で頑張り、企画も練られており、参加者も多い。面談では静岡・広島・福岡・山梨・長野と続く。 取材・来客は次の通り。10日土曜日、東日本大震災以降、東北でNHKの朝の連ドラの舞台になった久慈市、福島市、気仙沼市の3市が連携して観光、物産、移住情報を発信する「気仙沼、久慈、福島情報ステーション おかえり館」が、ふるさと回帰支援センターがある有楽町駅前の東京交通会館B1にオープンした。この日、3市の市長、平沢復興大臣、宮城県選出の小野寺衆議院議員らが出席してオープニングセレモニーが行われた。移住情報の発信を行うということからセンターにも声がかかり、セレモニーに参加。しっかり連携して結果を出したいとあいさつ。そのためにも3市の移住者受入のための体制の整備が重要と話した。 また、その後、平沢大臣、小野寺議員がそれぞれ、8階のセンター内を視察され、平沢大臣からはいつからこの取り組みを行っているのか、運営費用はどうなっているのか、いくつの県が相談員をおいているのかなど詳細に渡る質問が出された。13日は長野県、鳥取県との意見交換会に出席。両県とも早い段階から連携して移住促進に取り組んできた県で、率直な意見交換が出来た。14日は読売新聞の取材。福島との意見交換会出席。その後、今年4月から相談員を配置した愛知県の総務部長が来訪され、率直な意見交換を行った。改めてしっかりと結果を出さなければと思った。また、長崎県の早稲田地域振興部長らが来訪され、最近の地方移住の動向などについて意見交換させていただいた。15日はコロナ禍で移住相談が増えている宮城県の地域振興課の岩崎課長らが顔を出され、意見交換を行い、移住相談が増加していることから、なんとか地域へと移住希望者をつなぐ取り組みをと要請した。また、静岡市葵区の地域振興係から移住者が地元の銘菓を復活したとそのモナカの差し入れがあった。素朴な小豆の甘さが美味しかった。 移住セミナーは、先週は13回の開催と最近では多かった。まず、9日は北海道が「はじめの1歩!初心者のための北海道移住オンラインセミナー~離島編~」を奥尻町・羽幌町・礼文町・利尻町・利尻富士町の5島が参加して初開催。オンラインだから可能なセミナーで、30組32名と賑わった。島へのアクセスや主な産業、移住者向けの支援制度などを紹介。雄大な自然や特産の海産物なども写真を使って紹介。地域おこし協力隊も登場して、よそ者目線で離島の冬の暮らしの感想などを率直に紹介し、盛り上がった。佐賀県は「さが暮らしセミナーVol.1~佐賀県職員として働きませんか?~」を25組の参加で開催。このセミナー、昨年に続く社会人採用募集を呼びかけるセミナーでUターンした現役県庁職員2名をゲストに招き、それぞれの体験を語ってもらった。参加者全体で、佐賀県で働き、暮らすイメージを共有した。2日目の10日は、一部は女性向け、二部は男女を問わずで開き、併せて31名の参加。この中では「公務員という職種はない」をコンセプトに、従来からの公務員のイメージを覆すような仕事や採用の話しが聞けたようだ。広島県は「移住者リアルトーク配信番組~ひろしまで暮らそう!尾道編~」を先週に続き開催。企画がしっかり検討され、今回も84名の参加と賑わった。今回のゲストの3名はセンターで相談して移住された方々で、センターにかかわった人の手で作られた動画付きの移住セミナーであった。広島県は上記の通り6月の移住相談はトップで、こうした努力が実を結んでいると言える。敬意を表したい。 10日は、山形県が「やまがた暮らしガイダンスセミナー」を9組12名の参加で開催。ゲストはセンターの山形県の移住相談窓口で相談し、セミナーや体験ツアーに参加し、遊佐町で地域おこし協力隊として活躍している女性。移住までの準備過程から湧き水等を利用した山形暮らしの魅力などを語った。ゲストの話しは移住を考え始めたばかりの参加者にもわかり易い内容で好評であった。参加者は30代の若い人が目立った。小田原市は「お試し移住をきっかけに小田原移住~私たちが小田原暮らしをスタートしたわけ~」をハイブリットで開催。31組43名の参加。ゲストは「ゲストハウス運営会社の代表」でゲストハウスを利用し、移住を決めた2組の先輩移住者から「お試し移住の活用ノウハウ」の紹介があった。滞在期間中はどのような点に注意すべきか?過ごし方のポイントなどの説明があった。小田原市のセミナーはリピーターが多い点が特徴で、内容に対する満足度も評価できる。奈良県は「奈良で働く相談会―『奈良で働き、暮らす』を考えるー」を奈良市・香芝市・山添村も参加する形で開催。参加者は10組10名。このセミナーは奈良県内での就業と暮らしのイメージを伝えるためのもので、広く知られていない地域の特徴や暮らしぶりが詳しく紹介された。参加者は20代から50代までと幅広く、個別相談会も早い段階から満員になった。奈良県はセミナー開催数が少なく、もう少し首都圏での露出があってもいいと思う。長崎県は「長崎で働こう!U・Iターン転職個別相談会」を6名の参加で開催。家族構成は単身者2名、子育て世代2名、夫婦世帯1名。 茨城県は「第3回いばらき暮らしセミナー 地方暮らしの楽しみ方・県境地域のNOとOFF」を稲敷市・龍ケ崎市・利根町・取手市・境町・古河市が参加して開催した。この地域は千葉・埼玉・栃木の県境に位置し、都内へのアクセスもよく、移住希望者がコロナ禍で増えている。参加者は9組10名と多くはなかったが子育て環境など具体的な質問も多く、移住への本気度の高いセミナーとなった。切り口を変えた連続した開催が望まれる。岡山県は「~晴れの国岡山県で始める農業!岡山移住+就農セミナー~」を11組13名の参加で開催。当初、ハイブリットで開催を予定していたがコロナ感染の拡大からオンラインに切り替えて実施。就農から農業に関心のある方まで幅広い方々をターゲットに実施。県内の勝央町・久米南町の先輩移住者を交えた質問会・座談会を行った。希望者にはグループ座談会も行われ、盛り上がった。千葉県南房総市は「自然と農ある暮らし方~南房総市移住セミナー~」を19組23名の参加で開催。ゲストは花卉栽培農家に就農したご夫妻を迎え、南房総に就農したわけなどを聞いた。就農するにあたっては農地の取得など、課題も合って、その解決策なども意見交換された。3、4月は就農相談が多く、セミナーのテーマも就農にしたが集客に苦戦した。主催者は、時期によってニーズが変化することを学んだようだ。滋賀県は「そうか、滋賀があったか!滋賀くらし万華鏡(かれいどすこうぷ)“夜の美術館編”」という長いテーマのセミナーを24名の参加で開催。このセミナー、6月にリニューアルした県立美術館の企画展を閉館後に差し切り、移住した若手作家の2名をゲストに、作品の紹介や移住して気がついた滋賀の魅力などを語ってもらった。参加者は20代から60代までと幅広く、個別相談の予約も入り、賑わった。静岡県はオンラインで「静岡まるごと移住フェア」を個別相談会として開催。詳細は次号で!!

1週間で16回のセミナー開催

恒例になってしまったかのような梅雨の末期の大雨。今年は静岡県熱海市で土砂崩れ、土石流が発生し、死亡者も出ている。心からのお悔やみを申し上げます。 先週の移住セミナーはなんと1週間で16回の開催とコロナ前の開催ペースに並んでた。例年、年度末から年度初めは自治体の担当者の人事異動などがあり、ガクンとセミナー開催数が落ち込むが、今年もコロナ禍ということで6月は23回とセミナー開催は少なかった。そうした中で、7月3日の土曜日が6回、4日の日曜日が7回とそれなりの回数に達した。あわせて今月からオンラインによる出張相談会開催のためのテレキューブ2台も導入し、従来の4ヶ所のセミナースペースとあわせ6ヶ所で同時に移住イベント開催が可能となった。「移住セミナー開催なくして、移住者の確保なし」積極的な取り組みを期待したい。 18年から始めた移住相談員配置の42県2政令市に対する個別ヒアリングが7月2日からスタートした。各県ともしっかりと結果を出せるよう体制を整え、前年度を上回る予算の確保などに取り組んでいるようだ。そうした中で宮崎県は、2020年度は県外から755世帯1326人が移住し、2019年度から40%の増加と成果を上げた。高知県も2020年度は市町村のワンストップパーソンを介して県外から移住した人は過去最高の314人に達した。大分県も2020年度は651世帯1287人と過去最高の移住者を確保した。上位3自治体は日田市ー豊後高田市ー由布市の順となった。 取材・来客は次の通り。7月2日に読売取材。茨城県、富山県の移住取り組みヒアリング。4日は九州・山口・沖縄発見フェスに出席し、あいさつ。6日は地域活性化センター椎川理事長と打ち合わせ。7日はJP総研と打ち合わせ、自治労本部青木副委員長(政策担当)打ち合わせ。9日は全国町村会事務総長だった石田直裕さんが顔を見せられ、懇談。伊豆高原に移住されているとか。お元気そうであった。 移住セミナーは、上記のとおり先週は16回の開催と久しぶりに多かった。30日は高知県が「第2回高知でCHANGE~キャリアに新しい道を拓く~働き方いろいろセミナー」をリアルで開催。参加者は4名。このセミナー6回コースの2回目で、テーマは「企画力」。クリエイティブな発想の仕方を、SDGsカード等を用いたワークショップ形式で実践した。参加者全員で様々なアイデイアを出し合い、一体感あるセミナーとなった。広島県は「Well-being(いいかんじ)な農ある暮らしのはじめ方~自分に“ぴったり”な農ライフが見つかる3人の事例~」をオンラインで開催。49名の参加。このセミナーは「農ある暮らし」がテーマのセミナーで、3名のゲストは、一人は無農薬で家庭菜園をしている方、もう一人は子供の教育を考えて移住し、田んぼと畑をしている方、さらにコンパクトな農地で野菜などを栽培して収穫物を加工・販売している方で、それぞれの方が実践例を語った。参加者からは多くの質問が出され、関心の高さが感じられるセミナーとなった。 2日は福島県が「移住、のち、起業」を14名の参加でオンライン開催。ゲストは県内で起業支援をしているインキュベーション・マネージャーと、彼が支援している横浜から大玉村に移住し、起業した女性をゲストに、「起業」をテーマに開いた。この中ではゲストの女性から起業までの体験を通して、これから起業を目指す際に何が重要なのか語ってもらった。参加者は20代、30代が8割と多かった。県の移住相談窓口では7月から毎月ふくしまFターン個別起業相談会を開催することにしている。兵庫県は「こんなに近い!都会~海~島 ひょうご移住 de はじめての海沿いくらし 兵庫県 神戸市×淡路市 明石海峡移住セミナー」を開催。6組7名(オンライン参加は22組25名)の参加。センターを会場にオンラインで神戸―淡路島を繋いで参加者が会場(センター)、オンラインで視聴する形式で実施。現地の3名のゲストが話した。一人は神戸市内を転々として垂水区の海の見える家に落ちついた人。もう一人は東京から淡路島に奥様の病気を機に移住した人。それぞれが移住のきっかけやその経験を語った。参加者には淡路島名産の大きな玉ねぎが配られた。 3日は群馬県渋川市が「カタテマグンマTAKING~若き有望なこけし職人を囲む会~」を14組の参加で、オンラインで開催された。ゲストは「創作こけし産業の後継者育成事業」の第1号で19年に渋川市地域おこし協力隊に着任。2年足らずで県近代こけしコンクールで「県知事賞」を受賞。セミナーでは伝統的な産業を身近に感じる渋川市LIFEの魅力を語っていただき、それが伝わるものとなった。神奈川県は茅ヶ崎市・三浦市・大磯町・二宮町が参加して「ちょこっと田舎な神奈川での海の見える暮らし」を開催。19組23名の参加で今回も大賑わい。移住というより引っ越し感覚で毎回参加者を集めている。富山県は「とやま移住・転職WEEK」として3日から9日まで取り組みを行った。その初日として3日には対面とオンラインでの移住相談を実施。以降、富山県の景色の良さや伝統工芸でもある漆芸が体験できるワークショップも開催するなど多彩な企画でセミナーも開き、賑わったようだ。新潟県は「にいがたU・Iターンフェア2021」を12階のイベントスペースを使って今年度初開催。会場には関川村・燕市・湯沢町が相談ブースを出店。ほかに21のオンライン参加自治体もあった。12階への来場者は57組76名。参加者は若い世代が多く、本気度の高い参加者がゆっくり個別相談をする姿が目立った。群馬県は3日から9日まで「オールぐんまオンライン移住相談移住相談ウイーク」を展開した。県下のすべての35自治体が参加したこの取組は、はじめての意欲的な試みで、群馬県ならではの企画で成果が期待される。 4日は、青森県が「リモートワークであおもり暮らし」を、セミナールームを使ってオンラインで開催。5組9名の参加。テーマは「リモート移住」で、東京のIT企業で働きながら移住を叶えた経験者と移住予定者をゲストに、青森移住に必要なポイントや気をつけることなどをアドバイス。参加者と交流、情報交換も行った。徳島県は「新しい移住のカタチ オンライン相談会」を11名の参加で今年度初開催。コロナ禍での【新しい移住のカタチ】にスポットを当てた相談会。ワーケーションやテレワークなどについて紹介したのち、移住コーディネーターの小林氏から移住の極意などが伝授された。参加自治体は12自治体。参加者はそれぞれの自治体と物件や今後のプランなどについて個別の相談に入った。新潟県上越市は「にいがた県上越市ふるさと暮らしセミナー 子育て、みんなどうしているの?」を11組12名の参加で開催。ゲストは子育て真っ盛りの2名のママさん。実際に役に立った上越市の支援制度や普段の暮らしの様子などを語った。とくに、移住前に住んでいた都会と比較した話に説得力があり、今の暮らしに満足している様子が伝わった。個別相談も4組あり、女性ならではの悩みの相談もあり、盛り上がった。上越市は昨年からオンラインを積極的に活用し、オンラインセミナーは今回3回目。参加者は過去最高となった。福井県は「出張!新ふくい人交流会~先輩移住者から聞く福井生活~」はオンラインで4名の参加で開催。このセミナー、今年福井県が採用した【移住サポーター】をゲストに招き、開いた。この移住サポーターは移住前の相談から、現地のアテンド・移住後のサポートまでしてくれる“地域のおせっかいさん”として移住者に関わってくれる人。移住サポーターが話しやすい雰囲気を作ってくれたおかげで、参加者は少なかったが全員顔出しでサポーターと直接話しを行い安心できるセミナーとなった。長野県は「ぐるっとながの‘21夏 移住セミナー 住まいと暮らし方から考える ながの暮らし」を長野地域連携中枢都市圏主催で開いた。参加自治体は長野市など3市4町2村。ゲストは、住まいをテーマに高山村に移住し農業を営む人と千曲川市に移住して地域のプロジェクトのまとめ役を担う人の2名。移住までのプロセスと移住して感じた信州暮らしの良さを語った。長野地域9市町村のPRでは住まいを軸にそれぞれの自治体の特徴なども話され、聴き応えのあるセミナーとなった。北海道深川市は「直近10年間で152組375名が移住!『深川で暮す+働く+遊ぶ』先輩移住者が語りつくす90分」を開催し、11組13名の参加。深川市で15年の移住者支援の経験を持つ移住プランナーと昨年Iターンしたばかりの移住相談員がそれぞれの経験を交えながら深川市の人気の理由、中古物件、働き方、スポーツ・アクティビティについて語った。実績が物を言う説得力のある話で盛り上がった。 また、この日は「九州・山口・沖縄発見フェス2021」が今年になってはじめて12階ダイヤモンドで開催され、149名の参加を達成した。昨年来のコロナ禍もあり、セミナーの殆どがオンラインでの開催であったが、今年度はじめてのリアルでの大規模フェスで、途切れることのない参加者で参加自治体も、それなりの手応えを感じたようであった。

総会開催、理事長は再任へ

明日から7月。早いもので梅雨も終わりの感がある。 23日に開催されたNPOの第24回通常総会に提案された事業計画は原案通り承認された。事業計画のポイントは、コロナ禍においても地方移住のニーズが高いことから移住希望者を受け入れる地方自治体のふるさと回帰運動参加の拡大をめざすこと。目標は全自治体の50%、1000自治体を目標に当面500自治体に置くこと。また、「移住セミナーへの参加なくして、移住なし」をスローガンに、移住セミナーについては年間600回の開催を目標にすること。加えて、好評である各県の移住相談ブースにおける各市町村の個別相談会は500回を目標に取り組むことなどが承認された。また、今年度は2年に1度の役員改選の年にあたり、新任の理事2名(高橋宏通・パルシステム、嵩和雄・國學院大准教授)の承認を行った後に、緊急理事会を開催し、理事の互選で、理事長、副理事長を再任し、その任に当たることが確認された。 26日から27日までは、初代理事長の立松和平氏が取り組んだ27回目の知床毘沙門例大祭にふるさと回帰支援センターを代表して参加。世界平和と国民の安全・安心、安寧を祈った。 取材・来客は次の通り。23日にTV制作会社テムジンがNHKの企画の一環として、移住状況のヒアリングに。24日は栃木県地域振興課長が来訪。25日は島根県安来市田中市長が視察に。また、新たに配置される福島県浜通り12市町村への移住促進のための相談員の面接。県避難地域復興課長も同席。 29日は「まち・ひと・しごと創生本部」参事官視察。復興庁統括官視察、佐賀市市議会議長視察、読売新聞取材、長野県副知事退任挨拶。30日は中央公論打ち合わせ、気仙沼市人口減少対策統括官が7月10日から東京交通会館地下1階にオープンする「気仙沼、久慈、福島情報ステーションおかえり館」開館式への出席要請に見えられた。 移住セミナーは、先週は6回の開催予定であったが25日と26日に予定されていた長野市の「長野市地域おこし協力隊募集相談会」が東京のコロナ感染状況が長野市の職員出張基準を上回っていたことから中止になり、来月に延期。結局、4回に留まった。まず、23日は群馬県が「群馬と関わる時間~地方で暮らしたいかも・・・移住コーディネーターに相談だ~」をオンラインで開催。28組30名の参加。ゲストは移住支援を行うオールぐんまサポートチームの一員である富岡市と高山村の移住コンシェルジュで、それぞれの活動内容や地域のこと。先輩移住者の移住生活など写真を使って説明した。参加者からは住まいの探し方、お金の話、生活の不便さ、車での生活など多方面の質問が寄せられ、内容のあるセミナーとなった。 26日は「三重県UIターン就職セミナー『みえのおしごと探し基本ガイド』」をハイブリット型で開催。10名の参加。ゲストは三重県に移住し、県内企業に就職した3名で、移住までの体験を語ってもらった。3名が勤務する企業の採用担当者も参加し、県外から応募する方へのアドバイスを行った。こうしたことから参加者は三重県で暮らし、働くことのイメージを膨らますことができたと好評であった。参加者は20代から50代と幅広く、就職活動を控えた大学生の姿もあった。静岡県は「ウェルカム!テレワーカー~移住者が語る、沼津市・伊東市での新しい働き方と暮らし~」を9名の参加で、ハイブリットで開催した。ゲストはコロナ禍で注目される「テレワーク」という働き方を沼津市・伊東市で実践している方でテレワークを行うことによって手に入れたエピソードを交えて、その良さを語った。具体的には休日には自然環境がいいところでの生活から自然とふれあい、癒やされる環境で生活できることや休憩時には海のそばで暮らしていることから海岸まででかけ、リフレッシュできることなどを紹介し、参加者の関心を得ていた。参加者からの質問も活発で、注目度の高さを実感したようだ。 27日は北海道檜山振興局と管内7町がオンラインセミナーを開催した。参加自治体は江差町・上の国町・厚沢部町・乙部町・奥尻町・今金町・せたな町。それぞれの町の担当者が美しい星空や青い海、キャンプ場やそれぞれの海産物などを写真を交えて紹介。担当者は新任者が多く、次回以降のセミナー開催に意欲を見せていた。参加者は40代を中心に幅広く、男女比はほぼ同数。居住地は首都圏が多かった。

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