2021年11月

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北海道、移住・交流フェアに483名参加!!

11月も下旬。今週は典型的な冬型の気圧配置で日本海側は大雪のようだ。JR有楽町駅前の街路樹はもう一枚の葉っぱも残していない。1年は早い。10月、11月とセミナー開催も多く忙しい月であった。そして、個人的なことだが、信じられないことに74歳となった。実感はないが遥かに遠くまで来てしまったという感が強い。ふるさと回帰運動はまだ道半ばだが、10月の「ふるさと回帰フェア2021」、76回に達する11月の移住セミナー開催実績等を見ると、コロナ禍の中にありながら、それなりの手応えは感じている。 特に、11月14日の北海道移住・交流フェア2021や21日の「南信州トークイベント『ペアで移住~私・家族・地域の幸せな時間の過ごし方~』を見ると、参加人数もさることながら、しっかり頑張っていることが感じられるフェアなりセミナーになっていると思う。北海道は367名の予約に対し、483名の参加と多くの参加者を結集でき、主催者(一社・北海道移住交流推進協議会・会長上士幌町竹中町長)を喜ばせた。道内179自治体のうち道央、道北を中心に62市町村等がブースを置き、12自治体がオンラインでの移住相談を行った。移住相談は各ブースとも20組を超える相談があったとの報告を受け、これまでの地道な取り組みが成果を上げつつあることを感じさせられる。セミナーも上士幌町や美瑛町、浦河町など自治体主催や地域おこし協力隊員の経験談、北海道で活躍する企業、仕事の探し方やお金の話など8回と盛りだくさんのテーマで開き、立ち見もでる盛況ぶりであった。長野県のトークイベントも23市町村の参加に124組が参加、トークライブも2組の移住者がそれぞれの経験を語った。 この1週間の取材・来客は、19日は京都府農村振興課移住促進係主事が来訪。20日は鹿児島市移住推進室長他と懇談、いい意見交換ができた。福島県相双振興局長と浜通りの震災復興を巡っていい意見交換ができた。24日は和歌山県担当局長、同課長と打ち合わせ、読売新聞大阪本社取材。25日は愛知県豊橋市企画部木和田部長が来訪、大分県玖珠町議会大野議長視察。テレビ朝日の取材。26日は石川県能美市議会沢田議員と懇談、高知県の(一社)高知県移住促進・人材確保センター辻理事長、県移住促進課長他が来訪、胸襟を開いた意見交換ができた。 地方移住セミナーは、オンラインを中心に16回行った。 富山県は1週間、毎日テーマを変えて富山での暮らし方、働き方、楽しみ方を紹介するオンラインイベントを開催中。17日(4日目)は「普通の会社員・公務員の富山移住計画」と題して、夫婦でIターン移住をした先輩移住者の体験談を紹介した。移住というと起業や就農という事例が多い中、普通のサラリーマンの移住についての考え方や移住までの道のりの話は、これから移住をしようという人にとっては身近に感じられる内容だったと思う。28名の参加者があり、質問も相次ぎ盛り上がった。 18日は、福島県が「福島で起業を考えてみない?第2回 地方で生きていく!起業について深掘りしてみよう。」を19名参加でオンライン開催。会津若松市出身の(一社)日本ビジネスインキュベーション協会理事の新城榮一氏が平易で分かりやすい言葉と具体的事例を用いて、地方で起業して⽣きていくためには何が必要か解説した。 19日には、福島県が「ふくしま相双地方移住セミナー」を会場来場者4名とオンラインのミックスで開催。被災地域への移住を促進するセミナーで、浪江町、楢葉町、葛尾村、相馬市で活動するゲスト4名が、地域の方々とともにやりたいことを見つけて暮らす理由を熱く語った。参加者からの「現地の世話役はいるのか」との質問に対し、ゲストが「まだ不十分なので私がやります」と答える場面もあり、今後の受け皿づくりの重要さも認識させられた。 千葉県海匝地域(匝瑳市・旭市・銚子市)は「ちばのとっぱずれでくらす 千葉県海匝地域移住セミナー」と題し、毎年開催しているセミナーを8名の参加でオンライン開催。ゲストからは「東京にあって地域に無いもの」を悲観的に捉えるのではなく、「作り出すチャンスが誰にでもあり、有るものの見方を変える」など暮らしの楽しみ方の紹介があった。 富山県は一週間にわたって開催しているイベントの一環で「オンラインde相席富山」を20組の参加で開催。「子育て世代の生活」と「富山の冬」をテーマに、地元で情報発信をしているゲストがにぎやかにトークを繰り広げた。ゲストの子育てや家族の暮らしに密着した映像で、リアリティのある暮らしぶりを伝えたり、クイズを取り入れたり飽きない工夫がみられた。 20日には8本のセミナーを開催。先に述べた北海道、長野県のほかに、京都府が「『私、一人で移住しました。』~仕事も暮らしも満喫中♪~」と題して、会場とオンラインのミックス開催。ゲストが「20代女性の単身移住の暮らし」をテーマに、京丹後町の人と食の魅力や、仕事・暮らしについて語った。会場には男女各2名の参加者が来場、観光地以外の京都の魅力をしっかりと伝えることができたようだ。 福島県は「カレーを通じて地方とつながるオンラインクッキング 第2回 伝統発酵食品358(さごはち)のいい話とスパイスカレー」を開催。カレー作りを通じて、食と暮らしの魅力を伝える趣向で、参加者には事前に食材が届けられた。当日は伝統発酵食品358や、カレーライス専用米の生産者、シェフとのトークセッションを楽しみながらカレー作りを体験した。26組32名が参加し「農園に食材を買いに行きます」「これからも福島と関わりたい」など、食材や料理への感想のほか地域への想いも聞かれた。話を聞くだけのセミナーではなく、こうした五感をフルに使うイベントは参加者の満足度も高いと思われる。移住にどのようにつなげていくのか、次の施策が期待される。 石川県、金沢市、能登地域交流協議会(羽咋市・中能登町・七尾市)、穴水町の共催で「担当者にきく!『移住のキホン』」として、オンラインで実施。12名が参加し「移住を考え始めたときにまず何をすれば良いか?」「冬の生活は?」「生活コストは?」という誰もが気になる質問に各自治体の担当者がざっくばらんに本音で答えた。参加者からも冬場の車の運転、移住後のコミュニティに関することなど様々な質問が寄せられ、今後の検討材料として大いに役立つと思われた。 静岡県は「静岡まるごと移住フェア しずおか知っトクDAYS ~静岡県の「ザ・リアル」大公開~」をオンラインにて行った。静岡県への移住を後押しする企画として、先輩移住者座談会、トークライブ配信のほか、県内各市町が個別相談会をオンラインで開催した。静岡県への移住をよりリアルに感じられる工夫がなされ、参加者には有意義な情報収集の機会となった。 富山県は、前日に続き「とやま移住転職 WEEK」の最後のセミナー。「立山登山」をテーマに登山メディア『YAMA HACK』編集長、剱岳の山岳ガイド、主婦ハイカーをゲストに迎え、富山県での登山ライフの魅力・楽しみ方などを聞いた。登山初心者も上級者も楽しめる内容で、こうした趣味や関心に特化したコンテンツは、特定の層には非常に魅力的であろう。ほかの地域にも工夫を期待したい。 山口県は、リアル開催するには今しかない!と「YY!ターンカレッジ『やまぐち×自分らしく働ける場所』」を急遽開催した。周防大島町への移住者をゲストに迎え「自分らしく働ける場所」をテーマにトークセッションを行った。宇部市、山口市、光市、柳井市、周防大島町の5つの市町が、それぞれ地域紹介のほか、個別相談会も行った。久しぶりのリアル開催であったが、24組33名が来場と大盛況。満足度の高い内容になったかと思う。 栃木県は「栃木で見つける理想のくらし オールとちぎ暮らしとしごとフェア」をオンラインで開催。県内全25市町及び企業10社の個別相談ブースに加え、移住や子育て、結婚、就職、就農情報などのブースが出展。先輩移住者によるオンラインセミナーでは、自然の中で暮らしている方や、転職、テレワーク経験者など、様々な立場の方の話を、トータルで100名の参加者が聞いた。それぞれ自分ごととして捉え、移住後の暮らしや事前準備について思いをはせていたようだ。 オンライン個別相談会を企画したが残念ながら直前に参加者キャンセルとなり、参加者がゼロとなった自治体もあった。反省点として、まだ知名度の低い地域では、個別相談会は参加のハードルが高いため、漠然層も広く参加しやすい内容を企画し、地域の魅力を伝えることから始めた方がよいと担当者とも話し合った。

10月、18県が過去最高の相談件数達成!!

例年、秋口はふるさと回帰フェアが開催されることもあり、ふるさと回帰支援センターは1年を通して一番忙しい時期を迎える。夏以降、コロナのワクチン接種が進んだこともあって感染者が急激に減少している。こうしたことから、移住セミナーも10月は久しぶりに60回に達し、1月から10月までで395回と、昨年の年間を通した開催実績の394回を超えた。また、11月は昨年、一昨年とコロナ禍でも月64回、68回とそれぞれ年間最高の開催数に達している。今年も39道府県が76回の開催を予定し、過去最高になる。 さらに、10月は電話・メール・面談等による移住相談件数も青森・岩手・福島・栃木・神奈川・新潟・富山・愛知・滋賀・和歌山・島根・広島・山口・徳島・佐賀・熊本・宮崎・鹿児島の18県が過去最高の相談件数になったことが18日の企画会議に報告された。10月の「ふるさと回帰フェア2021」以降の、潮が満ちるようにジワジワと地方移住への広がりが全国化してきているようだ。この広がりを、しっかり受け皿を作って受け入れに努力していただきたい。この動きは全国各地に拡大している感がある。 このように、移住セミナー開催実績から見ても、そして、移住相談件数が地域に偏りなく広がっていることを見ても、昨年来のコロナ禍に背中を押されるように地方移住希望者は確実に右肩あがりで推移している。 11月に入って全国各地の自治体の首長さんたちの来訪も増加し、「時間が空いたので寄りました」という首長さんや、17日には「昨夜、平河町の餃子屋で知り合い、地方移住の話しから回帰センターの話しになった」と福岡県香春町長が北海道妹背牛町長を連れて視察に見えられるなど、地方における移住の取り組みの輪の広がりを感じさせるように増えている。 この1週間の来客は11日が「まち・ひと・しごと創生本部」に出向していた電通の奥泉氏が転職挨拶、宮城県大崎市伊藤市長がJA古川佐々木専務と表敬訪問。12日はFP協会白根理事長と対談、新潟県土田担当課長と懇談、富山県蔵堀副知事と懇談、和歌山県かつらぎ町中坂町長、新潟県魚沼市内田市長挨拶。13日は北海道上士幌町長と懇談、群馬県担当課長と挨拶、全国県議会議長会会長に就任した秋田県議会議員柴田議長と懇談。14日は山口県岩国市担当部長、三重県地域連携部長と挨拶。北海道移住・交流フェア2021に参加した池田町安井町長と懇談。16日は佐世保市副市長、愛知県豊橋市長、兵庫県県議会議長、福岡県直方市長、愛知県総務部長、岡山県美咲長青山町長、長野県山ノ内町竹櫛町長が来訪。豊橋市は翌日、自治体会員の連絡があった。17日は滋賀県甲賀市長、宮城県女川町長、秋田県男鹿市長、長崎県松浦市長、愛知県東三河総局新城設楽振興事務所長の各位が見えた。18日は福島県矢祭町長、同石川郡各町村長、栃木県足利市長と懇談。19日は、都島しょ振興公社事務局長ほか打ち合わせ、岡山県鏡野町長懇談、岩手県定住推進・雇用労働室安藤室長と懇談。以上33自治体関係者とお会いし、懇談した。取材は、毎日新聞福岡本部と読売新聞大阪本社の記者から「地方移住」について、問い合わせがあった。 移住セミナーは、先週も20回開催した。9日は福島県が「NEW LIFE in FUKUSHIMA『地方で起業するということ」をオンライン実施。南相馬市・喜多方市・西会津町で起業した3名の先輩移住者をゲストに、トークセッションを1時間たっぷりとり、起業までの具体的な道のりや地域の方のサポートなど、聞きごたえのあるものとなった。20代~60代まで幅広く参加いただいた。 11日は広島県も起業をテーマに「『好きな地域』で『やりたい』を実現!起業×移住のススメ」をオンライン開催。2名のゲストが移住と起業を本音で語ったほか、移住相談と県の創業サポートの紹介もあった。参加者からは移住と起業の心構えや経験談への質問が相次ぎ、当センターへの相談希望の声もあがるなど、早速行動に移す様子が見られた。 12日には宮崎県串間市が「くしまのリアル」と題して、会場とオンラインのミックスで11組15名が参加して開催。職員や先輩移住者との交流を通じて串間市の良さを知ってもらい、移住体験ツアーの参加につなげる目的で、自治体職員も馬の被り物をかぶって大健闘。セミナー終了後すぐ、参加者から体験ツアーの申込があった。 群馬県桐生市とみどり市は「群馬と関わる時間~桐生みどり地域で自分らしく輝く暮らし~」を40組の参加者を集めてオンライン実施。地域おこし協力隊で活躍する方、協力隊OBの方をゲストに、移住のきっかけや現在の生活について聞いた。ゲストの話が分かりやすく、参加者から質問も多く出て、盛り上がったようだ。 福島県会津地域は、オンラインと会場合わせて19名が参加し「ちょっと会津に来てみない?若者移住者に行く!会津暮らしのコツ~よかったこと、困ったこと」と題してトークセッション。「農業」「起業」「伝統工芸・地域おこし協力隊」をテーマに、ゲストが体験談や熱い思いを語った。自分のやりたい事を実現しつつ地域に馴染んでいる様子がうかがえ、参考になった。 13日には北海道上士幌町が「田舎ってどんな仕事があるの?町で起業した人にきいてみよう!~北海道十勝 上士幌町暮らしセミナー~」を8名参加で久々にリアルで開催。会場装飾などに主催者の“おもてなし精神”があふれ、竹中町長も参加して取り組みをアピール。先輩移住者からは、町の魅力だけでなく不便に感じている面なども語られたほか、仕事紹介もあり、移住を検討している人の役に立つ内容だった。 岐阜県は「美濃和紙にふれよう~ランプシェード作り~」を11名の参加でオンライン開催した。先輩移住者である美濃和紙職人をゲストに、岐阜県への移住ストーリーを聞きながら、美濃和紙ランプシェードづくりワークショップを行うユニークなセミナー。オンラインながら、現地で手を動かして会話しているような臨場感ある演出が印象的であった。 岩手県宮古市の「好きなモノとの暮らし方~宮古市移住相談会~」は、移住して好きなことを仕事にした2名(ゲストハウスの運営者、三陸鉄道の運転手)の体験談をメインに据えたが、残念ながら参加予定者が欠席となってしまった。ゲストには体験談をお話いただき、動画を録画。今後の広報や相談の中で活用していくことを確認した。 香川県は「香川県UJIターン就職・転職セミナー in 東京」を8組参加で、久しぶりにリアルで開催。セミナーでは、人材会社による香川県の就職の現状とコロナ禍での就職について聞き、県の支援策や、プロフェッショナル人材戦略拠点の担当者からお話しいただいた。その後個別相談も行い、参加者も熱心にメモをとる姿が見られた。 山梨県は「やまなし移住相談会~夢を叶える!やまなし暮らしへの第一歩を始めよう~」を会場参加13名+オンラインで開催。ゲストは韮崎市で古民家を改修し指圧院を開業した方、富士河口湖町で富士山アウトドアミュージアムを設立した方の2名。夏と冬の移住体験談に加え、自分から住民の方に自己開示をする大切さや、地域への思いを聞いた。会場参加者は漠然と移住を検討している方から、移住前提で住まいを探している具体的な方まで様々だった。 14日は福島県が「NEW LIFE in FUKUSHIMA親子でのび~るのび~る子育て」をオンラインで開催し、10名が参加。シリーズ最終回は子育てをテーマに、矢吹町に暮らす子育て中の先輩移住者2人をゲストに迎えて日常の子育てと暮らしを聞いた。進学や医療、地元住民との関わりなど実体験を交えて温かい視点で今の暮らしを語るゲストの姿に、安心を感じる参加者も多かったのではと思われる。 静岡市は「静岡市オンライン移住体験ツアー ぷ・ら・り途中下車の旅in静岡市」を実施。静岡市移住コンシェルジュが静岡鉄道に乗車し途中下車をしながら、沿線各エリアの魅力をライブで伝えるというユニークなセミナー。16名がオンラインで参加し、チャットには家賃相場やエリアごとの地形・気候など、暮らしに関する多数の質問が寄せられ、市内での居住地絞り込みに大変役に立つ内容であった。 神奈川県は「自然豊かな神奈川でちょこっと田舎暮らし~神奈川の山エリアをご紹介~」を行った。8名参加のウェビナー形式で、清川村、秦野市、箱根町、中井町が暮らしや移住サポートを紹介。山エリアをテーマにしており、どうしても写真や動画が似てしまうところだが、対話形式で飽きさせない工夫もあった。お試し住宅は、人気で予約が取れないところもあるようだ。 兵庫県の「ひょうご暮らし・就職ラボ」はシリーズの第一回。ゲストに先輩移住者2名を迎え、移住のきっかけや関東と関西の生活の対比などを伺いながら兵庫の就職事情についてトークセッションを行った。その後、地元の魅力企業を紹介。会場参加は40代男性1名とさびしかったが、会場の就職相談員などとも真剣に話をし、満足度していただけたようである。 和歌山県は「本州最南端の町 串本がいま、アツい」と題して、先輩移住者に海底熟成ワイン、ロケット、古民家再生それぞれの「地方創生ビジネス」について「熱い!」ところを語っていただいた。会場参加7名のうち、女性6名と圧倒的に女性が多く、和歌山で起業を検討する若い女性が多いことに頼もしさを感じた。 千葉県は、「南房総市&館山市コラボ移住セミナー ~移住で気になるお金の話、ぶっちゃけます!~」を開催。先輩移住者はオンライン参加。会場には16組27名が参加し、大盛況であった。テーマは「移住に伴うお金事情」で、予測家計簿や、不動産情報検索時のポイントの紹介もあり非常に勉強になった。参加者の温度感の高さが感じることができ、アンケート回収率も100%!参加者さん同士で談笑もあり、会場開催の魅力を再確認できた。 山口県は「やまぐち農林漁業オンラインセミナー はじめの一歩!」オンラインで開催し5名の参加。第一部の新規就業セミナーでは、県内の一次産業について担当者より、必要な準備や資金、研修制度詳しく語っていただいた。第二部はトークセッションを行い、参加者の方にもざっくばらんに話され、充実のセミナーとなった。

10月移住相談過去最高の6181件、セミナーは60回も

寒冷前線が大陸から張り出し、東京は昨日、冷たい雨が降った。有楽町駅前の広場の街路樹も紅葉し、散りはじめ、秋の深まりを教えてくれる。10月は「ふるさと回帰フェア2021」もあったが、それ以外にここに来て、各県や各市町村主催の移住セミナーが増加している。その数が、なんと60回に達した。その内訳は、30道府県(各県の市町村単独開催含む)が開催し、広島・愛媛の両県が5回と健闘した。福島県が4回。山形、石川県が3回と頑張った。また、北海道・岩手・山形県などは広域での開催も行った。 10月の移住相談件数は6,181件と過去最高を記録した。頑張った県は島根・石川・広島・和歌山・佐賀県の順となっている。これは、島根県が30、31の両日にオンラインで開催した「しまね移住ワンダーランド」に1038人を集めたこと。石川県は9日に「いしかわUJIターン大相談会」に600名近くを集めたこと等によるものである。電話・メール・面談による本気度の高い相談は広島・宮城・福岡・岐阜・静岡県の順で、岐阜県の健闘が目立った。 取材・来訪については、11月7日に12階カトレアで開催された岡山県の「暮らしJUICY!岡山フェア」に参加した知事と名刺交換。9日は茨城新聞取材。10日はかんぽ生命人材開発部と移住者が地域のかんぽ生命で働くことの可能性について意見交換。 先週はオンラインを中心に20回の移住セミナーを開催した。11月5日には北海道日高地域が「北海道“ひだか”オンライン移住カフェ『秋のくらし編』」を、夏の開催に続き秋をテーマに14名の参加で実施。秋の海産物や紅葉スポットの写真を交えてPRしたほか、地元の仕事紹介を行い、旬を感じられるセミナーとなった。 福島県は「NEW LIFE IN FUKUSHIMA 地域で生きる!『地域おこし協力隊』」と銘打ち、桃農家、和紙制作、農福連携などの分野で活動中の隊員とOBをゲストに「協力隊のいま」を聞いた。後半は質問タイムを設け、地域おこし協力隊を目指している方には非常に有益なセミナーであった。 6日は山形県最上地域8市町村が参加し「やまがたハッピーライフカフェ最上『最も上質なくらしとしごと』」を10名参加でオンライン開催。前半のバーチャルツアーでは、秋の深まりを感じる風景や、雪国の手仕事文化などを紹介、参加者からは自然の暮らしの豊かさを感じ取れたとの声が上がった。後半のワークショップでは終始なごやかな雰囲気のなか、地域の代表的な手仕事である“わら細工づくり”を楽しんだ。 静岡県浜松市は、オンラインで「意外とイイじゃん 浜松でRe Start!」を開催。当センターを経て浜松市に移住したご夫婦をゲストに、体験を具体的かつリアルに語ってもらった。14名の参加者は、ゲストと同年代の30代の方が多く、参加者の質問に対し即時に対応する移住サポート体制の手厚さが印象的であった。 新潟県は「自分にジャストフィットな暮らしに還(かえ)ろう!Uターンで叶える、わたしの暮らし」をオンライン開催。新発田市出身、都内で映像関係の仕事を経て、現在は新発田市のPR映像制作に携わる方と、長岡市出身でカナダでの酒イベントにて、地元のお酒を紹介したことをきっかけに吉乃川酒造に転職した2名のUターンの方がゲスト。転職を決意した思いや、地元だからこそできること等を語ってもらった。9名の参加者は、20代~30代前半の若い参加者が多く、盛り上がったようだ。 愛媛県は同日に2つの異なるオンラインセミナーを開催。「想いを引き継ぐ!移住と事業承継のセミナー」には、なんと93名が参加。事業承継と移住の組み合わせへの注目の高さがうかがえる。えひめ産業振興財団の担当者から事業継承の種類や、愛媛県ならではの特徴が紹介された後、実際に後継者を募集しているコンビニ店主の方からの話を聞いた。具体的な質問も多く、参加者の本気度が感じられた。夕方には「田舎暮らしの極意は先輩に聞け!移住者と話すホンネ交流会~地域おこし協力隊偏」として、毎回好評の先輩との交流会を開催。今回は地域おこし協力隊として活動されているゲストを迎えた。愛媛に行ったことのない方から、Uターン希望の方まで10名の幅広い層が参加した。 鹿児島県は「なんかしたい県かごしま・鹿児島移住セミナー(自然の恵み編)」を19名が参加してオンラインで開催。県内8市町村と、鹿児島県農業・農村振興協会が中心となり、各地域から生産日本一の特産品のアピールや、仕事探しの選択肢としての農業・畜産業の紹介があり、一次産業になじみのない人にも、検討してみようかなと思える内容であった。 7日には、青森県が「青森県域移住・就農相談フェア」を17名で会場とオンラインで実施。当初リアル開催のみの予定であったが、定員を上回る申し込みがあり、急きょミックス開催に変更した。第1部は先輩移住者のトークセッションと、青森市周辺の5市町村のPR、2部は個別相談会を行った。参加者の半数以上が個別相談にも参加し、手ごたえが感じられた。 三重県は「ええとこやんか三重移住セミナー ~みえ空き家Deリノベーション~」をオンラインで開催。三重県内で空き家をリノベーションして暮らすゲスト4名を迎え、居住地、年代共に幅広い9名が参加。ゲストからは、セルフリノベーションの体験談のほか、適切にプロの支援を受けると良いなど実践的な経験が語られ、大変参考になる内容であった。 神奈川県小田原市は「移住者どうしでつながった3組によるリアル小田原ライフ」をミックス開催。ゲストにテレワーカー2組と雑貨セレクトショップのオーナーを招き、あらかじめ聞いた「先輩移住者目線で事前に検討すべき課題」をキーワードにトークセッション形式で行った。26名の参加と大健闘、うち6名は個別相談にも参加。本気度の高い相談が多く、現地訪問につなげる工夫も見られた。 島根県はシリーズ3回目の「しまね移住ステップセミナー#3しごと編」を開催。東京から津和野にIターンして自然農を始めたゲストから、移住までの経緯や現地での暮らしについて聞いた。農薬・肥料なしの自然農を始めた当初は、かなり苦労されたようだが、ユーモアを交えた語り口に悲壮感はなかった。9名の参加者は男女ほぼ半々。40代以上が多く、海外からの参加もあった。 徳島県はミックスで「とくしま・丸ごと魅力発見!ハイブリッド型移住相談会」を実施した。漠然と移住を検討している方から、徳島県への移住を希望している方まで、16名の幅広い層に対して、移住支援策や先輩移住者からの極意などを伝えた。個別相談会にも、会場・オンラインともに、積極的に参加されていた。  

小平市の中学生が社会勉強で来訪

ここに来て、首都圏のコロナ感染者が激減している。先週はハロウインで渋谷に若者たちが繰り出し、大変な人混みになったとマスコミが報道していた。しかし、コロナがリバウンドしたとは聞かない。このまま収まってくれればいいと思う。衆院選挙は自民党の勝利で自公の連立内閣の継続となった。ただ、自民党甘利幹事長や石原伸晃氏、立憲民主党の小沢一郎氏や中村喜四郎氏などが選挙区で落選するなど世代交代を予感させる結果となったところもあった。また、日本維新の会の予想外の比例区での健闘も目立った。当初のマスコミ報道とは若干異なる結果になり、立憲民主党の枝野代表は責任をとって辞任することになった。ただ今回の総選挙ではっきりしたことは二大政党による政治ではなく、多党分立型の勢力地図が明らかになり、新しき「こと」の始まりを予感させる面がでたような気がする。 取材・来訪については、29日は三重県移住促進監が顔を出され、意見交換した。岡山県県民生活部那須部長ほかが見えられ、取り組みが少し失速気味な面があることから率直な意見交換を行った。午後は福島県避難地域復興局長が顔を出され、意見交換した。前職が会津振興局長とかで熱意を感じさせる方であった。11月2日は鹿児島県担当課長が初めて来られ、意見交換した。静岡新聞の取材もあった。4日は和歌山県の仁坂知事が突然、視察に見えられた。知事とは古座川町に全国で唯一の県の移住支援センターがあり、その運営を10年に渡り、業務委託を受けた関係もあり、何回となく率直な意見交換をさせていただいてきた。今回は突然ではあったが、コロナ禍の移住状況などについて意見交換させていただいた。5日は東京都小平市の中学生6名が、10月に来た三鷹市の中学生に引き続いて、社会見学で企業や警視庁などの中からNPOのふるさと回帰支援センターを選んで、勉強に来た。こうしたことは社会状況を反映しているものと評価している。成り立ちや現在の取り組み状況等を説明した江森事務局長も力が入り、熱弁をふるったようだ。この日は他に月刊テーミスの電話取材、茨城県にある常陽銀行の常陽産業研究所が茨城県、栃木県の移住政策の取組状況について電話取材があった。内閣府の「いいかも地方暮らし」というウェブサイトの取材があった。

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