消費税増税はもっと議論を

消費税増税が来年4月から導入することが決まった。しかし、一方では景気対策として5兆円の予算を組むという。これでは何のための消費税増税か分からない。もともとは社会保障・税の一体改革として提案された増税であったはずだがその議論との整合性が検討された節がない。政府はアベノミクスへの影響のみを検討したようだ。多くの国民はアベノミクスを評価しているようだが、これとてどうなるか怪しいものがある。

まず、アメリカ経済がはっきりしない。上院と下院のねじれ現象で予算が通らず、一部国営施設が閉鎖されている。下院共和党の若手議員が強硬のようで簡単には妥協しないようだ。さらに、赤字国債の発行限度額まで赤字国債の発行が進み、デフォルトの懸念が指摘されているのだ。

政府関係者は、消費税増税は国会が機能していない、今こそチャンスと何が何でも上げることで総理に迫っていたが、もう少し丁寧な議論こそが肝要ではなかったのではないだろうか。上げるのであれば、改めて何のために上げるのかを整理して国民に説明すべきだったと考える。バラマキの公共事業で景気対策なんていうのではいつか来た道である。さらに低所得者に対する現金給付など目くらまし政策で笑止千万である。すでに明らかなように、消費税増税は低所得者に厳しいものだ。しかし残念ながら、近年の格差社会の拡大の中で若い貧困層はものを言わない。それをいいことに政府は強行の姿勢だ。さらに企業に対する復興増税を前倒して廃止するとか。その財源はどこから持ってくるのか。現場に行けばわかるが復興はほとんど進んでいないのが実情だ。

 

ところで今日の朝日新聞に嬉しい記事が載っていた。南相馬市で海岸に小高い丘を瓦礫などで作り、そこに深く根を張る雑木を全国から集まったボランティアが植えたと。横国大宮脇名誉教授が提案する「緑の長城」の一環のようだ。10数メートルの堤防建設などゼネコンが喜ぶだけである。堤防に囲まれて暮らすなど漁師の末裔としては狂気の沙汰であると考える。