2月も19県が過去最高の移住相談件数に

東京はここに来て春のような暖かい陽気となっている。桜も幾分開花が早まりそうな気配である。16日の23時過ぎに福島県沖で地震があった。東日本大震災を思い出させるような震度6の地震。大いに驚かされた。3月は地震が多いのだろうか。大災害に至らなかったことにホッとした。

月1回の企画会議に報告される各県の移住相談件数が毎月のように過去最高を更新する勢いとなっている。2月も電話・メール・面談・オンラインによる各県の個別市町村のオンライン相談などの本気度の高い相談が、19県で過去最高になっている。1月は27県で過去最高と、コロナ禍もあって、昨年来毎月のように相談件数が更新されている。理由はいくつか考えられるが、ここに来て、多くの県が県下の市町村ごとの個別相談会をオンラインで開いていることが結果につながっていることは、鹿児島などで確認されている。また、2月は移住セミナーの開催も74回と多かったことが移住相談に繋ったと考えられる。とくに山口は1月下旬から2月にかけて6回の移住セミナーを開催し、過去最高を記録した。コロナ禍が背中を押していることはあるが、それにしてもの賑わいである。頑張れば結果がついてくる。10年前の苦闘が嘘のようである。

この1週間の取材・来客は、9日は地方自治研究機構の嶋津会長と懇談、10日はイギリスのガーディアン紙の取材。11日は静岡新聞の取材、山梨県移住担当と名刺交換。15日は東京交通会館の営業と空き室状況などについて意見交換、(株)織絵社長作山氏と意見交換。

地方移住セミナーはオンラインを中心に20回行った。

3月8日は、長野県平谷村が「農山村親子留学 説明会~まだ間に合う!ちいさな山の学校で親子留学 一期生募集~」を開催。人口の少ない平谷村ならではの生徒全員が友達であること、先生との距離が近いこと、また、やりたいことが実現できることなど語られた。5名が参加した。

福島県は「第3回 ふくしま12市町村移住セミナー」を開催。メインのトークセッションでは、「仕事」をテーマに川俣町、楢葉町、田村市、富岡町で起業や就職をしたゲスト4名が自身の経験を語った。移住後の苦労や現在の充足感が細かく語られ、参考になる内容だった。29名が参加した。

9日は、北海道岩内町・鷹栖町・別海町が「しゃべり場!!北海道~移住者が語る暮らしのポイント」を開催した。32名が参加。ゲストからは、道央のリアルな北海道暮らしの様子などを写真等で具体的に紹介。道産子である北海道庁の職員がメインMCを務め、「おばんです」という挨拶から始まり、時折、北海道弁の混じる、親しみやすい印象を受けるセミナーであった。

佐賀県は「さが暮らしセミナーVol.15 ひろゆきvs佐賀県!ひろゆきさんそろそろ佐賀に移住しませんか討論会」を限定100名で開催した。論客として活動する「2ch」創設者のひろゆき氏をゲストに迎え、「ひろゆきさんに是非佐賀に移住していただくための大プレゼン大会」という趣向で開催。佐賀の魅力をひろゆき氏にPRすることで、参加者に対しても佐賀の魅力を伝えられる設計となっていた。参加者はzoomのチャットで会話に参加。活発にコメントが展開されていた。

10日は、山口県が「やまぐちYY!ターンカレッジ 第5回やまぐち×移住女子のリアル」を開催。山口県の良さをさまざまな角度から深堀りする「YY!ターンカレッジ」の5回目。今回は県内の6市町の女性移住担当者が、女性から見た「やまぐち暮らし」の実態や魅力、女性移住者の活躍ぶりを熱く語った。東京から萩市へ移住した地域おこし協力隊を講師にした、マッサージソルト作りのミニワークショップと少人数のグループトークも行い、方言も交えながら楽しく交流を深めた。37名が参加した。

11日は、北海道上士幌町が「移住へのファーストステップ!地域おこし協力隊!~北海道十勝 上士幌暮らしセミナー~」を実施。現地の協力隊員がモニターから参加、会場には上士幌町のスタッフが入り、上士幌町の暮らしなどを話した。募集中の協力隊についても、紹介した。現地スタッフが熱心に説明し活気のあるセミナーであった。参加は男性4名女性6名。

群馬県富岡市は「小屋&古民家リノベーションx起業~コーヒーの淹れ方ワークショップ~」を開催。2名のゲストがリノベ―ションや起業をテーマに話した。会場は納屋をリノベしたカフェ。後半のコーヒーの淹れ方ワークショップは、誰でもおいしくドリップパックを淹れる方法について教えてもらった。参加者からもチャットがたくさん入り、活気あるセミナーであった。

福井県は1月、2月に続き、3回目となる夜の個別相談会「福井移住・就職相談会(夜の部)」を開催。参加者は20代2名、40代1名だった。3人とも県の就職情報サイトへの登録者であり、このようなイベントが移住相談をするきっかけとなっているようだ。

12日は、山形県が「やまがた移住オンラインセミナー」を子育て世代をターゲットに開催した。ゲストトークには、より良い子育て環境を求めてリモートワークでのUターンを果たした先輩移住者が登場。移住する前と後の生活費、物価、人付き合い、子育て環境、教育環境の違いについてデータを交えながら解説し、16名の参加者からは「具体的でわかりやすい」と好評だった。山形市及び周辺地域の担当者は、子育てに関する地域のトピックスを紹介した。

茨城県は「~就農のススメ~ いばらき暮らしセミナー」を開催。稲敷市で地域おこし協力隊制度を活用し農家で研修をしているゲストと、農林振興社とのクロストーク。就農への経緯、ご近所づきあい、生活の利便性、お金のことなどを紹介した。各市からのPRでは移住に関する情報だけでなく農業の特徴や制度の紹介もあり、個別相談会に参加する方も多かった。

神奈川県小田原市は「子育て世代の移住者が語る 小田原暮らし」を開催。小田原に移住した3組の子育て家族をゲストに招き、移住までの経緯や今の暮らしを語った。土地建物の見つけ方や普段の買い物、子供の預かり、豊かな食生活などが語られ、和やかな雰囲気で進んだ。セミナールームでは約10組が参加し、その後、3組が個別相談をした。

山口県と愛媛県は、合同で「南瀬戸内シーサイドライフ- 知られざる南瀬戸内の魅力!多様な暮らし方ができる、ほどよい田舎暮らし」を開催した。それぞれの県からのゲストが、南瀬戸内での暮らしについてクロストーク形式で行った。柳井市のゲストは屋外(古墳の上)から中継し空の広さや街の様子なども伝わった。ゲストのうち2名が芸人だったこともあり、話も聞きやすくチャットで質問も多く出て、盛り上がった。15名が参加した。

静岡市と神戸市は合同で「住みごこちハンパないって! 静岡市VS神戸市」と題して、約1年ぶりに「住み心地対決」をテーマに開催。スタートは両市の駅周辺から中継し、景色や食など見どころを紹介。移住したゲストがそれぞれの「住みやすさ」をアピールした。後半のクロストークも白熱し、中継でも淡路島をつなぐ明石海峡大橋や静岡市の「あさはた緑地公園」に場所を移し、にぎやかな様子を伝えた。最後の投票では僅差で神戸市の勝利となったが、両市の住みやすさが充分に伝わる内容であった。18名が参加した。

岩手県一関市と平泉町は、「一関市&平泉町 暮らしセミナー」を会場とオンラインのミックス形式で開催した。市町の担当者による地域紹介の後、現地で仕事探しの支援を行っている先輩移住者が、暮らしぶりや仕事、人とのつながりが強くあたたかい地域の魅力について語った。移住検討を具体的に進めている参加者もいて、家や仕事の見つけ方などの体験談に真剣に耳を傾けていた。個別相談を含めて時間が足りないほど盛り上がった。会場2名、オンライン5名が参加。

石川県は「石川移住計画~ファイナンシャルプランナー平田さんと考える移住後のライフプラン~」と題して、移住とお金を考えるセミナーを実施。ゲストのファイナンシャルプランナーも嫁ターンの移住者で、自身の体験談も紹介。プロパンガスが高くオール電化が多いなど暮らしの違いや、スポーツクラブの指導者を任されて地域に溶け込んでいる様子を話した。車や住宅の購入などお金の面からも丁寧にアドバイスしていた。10名が参加。

兵庫県洲本市は、「子育て編 淡路島洲本市から島の恵をお届け! おうちで食べながら島暮らしのぞき見ツアー」を開催。子育て中の先輩移住者2名から、保育園の様子やご近所の人との温かいつながり、普段の買い物や暮らしについて率直に語ってもらった。28名の参加者には事前に淡路島の特産品を使ったオニオンスープが送られ、参加者は味わいながら耳を傾けた。

13日は、長野県が「地域で育む子どもの未来 楽園信州移住セミナー」を開催。長野県は、自然保育や学校教育について県独自の取り組みを行っている。信州型自然保育(信州やまほいく)認定制度の創設に携わった竹内延彦さんによるスペシャルトーク。その後、元小学校教諭で平谷村に移住した方と、根羽村の親子山村留学中の方を交えてクロストークを行った。「地域で子供を見守ってくれている安心感がある」と移住後の暮らしについても語られた。参加市町村からは各自治体の子育て支援政策や信州やまほいく認定園も紹介した。

香川県は「うどん県公務員セミナー」を開催。学生と社会人の方を対象に、香川県庁の職員(土木・農業・林業職)が技術職の仕事について内容や魅力、やりがいについてリアルな声を伝えた。12名の参加者は学生の方が多く、職種ごとの座談会や個別相談の時間もあり、より深く話を聞いてもらえたように感じる。

静岡県浜松市は「HAPPY*子育てライフ@浜松」を開催。浜松市へU/Iターンして子育て中のファミリー2組をゲストに、浜松市での理想の暮らしぶりを紹介した。参加者の多くは子育て中の30代で、「移住体験施設」「家賃相場」「住宅の探し方」「ご近所づきあい」などの誰もが知りたいテーマが挙げられ、有意義な時間となった。10名が参加。

静岡県は「今こそ!静岡テレワーク移住‼~新幹線がとまる三島市・富士市~」と題して、首都圏からのアクセス良好な三島市・富士市でのテレワーク移住を伝えるセミナーを開催。各地コワーキング情報のほか、テレワーク移住したゲストとのトークでは、二地域居住や地域コミュニティの入り方など実践的な質問が相次いだ。25名の参加者は、30代が多く女性も目立った。

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