ふるさとブログ

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秋田への移住、昨年比4倍に

朝の間はまとまった雨が降ったが、午後は晴れてきた。街には12月だというのにさっぱりした風が吹いていた。しかし、もう11日。今年も残りわずかとなっている。ふるさと回帰支援センターは、今年は25日で終わり。正月休みに入る。新年は5日から。来年は勝負の1年となりそう。そのためにも職員には有意義な休みとなるようにしてほしい。 私は過日、正月用に清岡卓行の「マロニエの花が言った」を買った。今年、映画にもなった藤田嗣治画伯を書いた小説である。藤田は戦中には「アッツ島玉砕」などの戦争絵画を描き、戦後日本画壇から不本意にも戦争に荷担したと、言われ無きそしりを受け、再びパリに戻り、二度と帰らなかった。しかし「私は日本を捨てたのではない。日本に捨てられたのだ」となにかにつけて語っていたと言われている。彼の出身地・秋田市の秋田県立美術館平野政吉コレクションにはその藤田画伯の何点かの絵がある。私は何度か訪れているが、是非、行ってほしい美術館である。 その秋田の移住情報であるが、今年4月から10月の7ヶ月で31世帯67名、未確認情報ながら昨年比4倍と動き始めている。特徴と言えば、夫婦のうちどちらかが秋田県ゆかりの人ということ。移住に踏み切ったきっかけは仕事と暮らしの一体化を重視したことということのようだ。粘り勝ちといっていいだろう。秋田は義務教育の学力も高く、東北の中でも、これからが期待されるところである。 5日、FIT(福島・栃木・茨城)+2県(群馬・新潟)セミナーが3階のセミナールームで開催された。参加自治体は25自治体。各自治体を回ってみたが、いろいろユニークな企画があった。栃木県矢板市はリンゴの産地で県内1位。自慢の干しリンゴを相談者に提供していた。群馬県の前橋市はカップ麺を配布。サッポロ一番、前橋2番。中身は一緒だが、パッケージが変わっていた。おもしろい。かつて前橋に工場があった関係でこうしたものがあると言うことであった。当日は5階で人気の長野県原村もセミナーを開催。40名を超える参加者を集めていた。聞けば、この5年間、移住者があり、人口は減っておらず、5月のセミナー参加者がもう移住していると胸を張っていた。また福島県小野町も久しぶりにセミナーを開催。毎年コンスタントに数家族が移住しているとのこと。阿武隈山地の盆地にある町で、春には夏井川の土手に咲く桜の見事さで知られたところ。この町の和菓子屋の砂糖をまぶしたまんじゅうが菅原文太さんの大好物で、一度に2つも3つも食べていたことを思い出す。この日、福島県は上記のFIT地域に加え、小野町、そして浜通りの相双地域の南相馬市・新地町・川内村の3自治体のセミナーと3地域がイベントを開催した。 300回の開催と大きな賑わいを作り出した各地のセミナーも来週の土・日の6地域のセミナーでお終い。来年はどの地域のセミナーが人気を博するのだろうか?今から楽しみである。

地方都市への移住希望者が3割に

 12月も今日は2日。今年も残り少なくなってきた。庭のツワブキの黄色い花が冬の到来を告げている。今年もそういう季節がやってきたのだ。今年も忙しい1年であった。後年振り返れば、あの2015年はふるさと回帰運動の大きな飛躍の年であったと総括される年になるはずだ。それは、4月から政府の地域創生の動きもあって、22県1政令市が一斉に相談員を配置し、本格的に移住・定住の取り組みに参加してきたこと。そして、その結果、ふるさと回帰支援センターでの移住相談が2000件の大台に乗り始めたこと。こうしたことがあるからだ。12月からは新たに、徳島県も専従の相談員を配置した。神奈川県も同じく相談員の配置をめざし、人員の絞り込みに入っている。これが12月中に決まれば、29県1政令市が相談員を配置することになり、さらに移住希望者を集めることになりそうだ。ところで、最近の傾向に移住=中山間地域という従来の考え方を見直さなければならないような状況が生まれつつあるのだ。事実、9月のふるさと回帰フェア参加者の約30%が地方の都市への移住を希望していることが明らかになっている。そして、政令都市である静岡市の相談員の配置は中山間地のみならず、自然体としての移住者の呼び込みをめざしているのだ。この原稿を書いているところに、仙台市の議員2名が視察に来られた。地方都市への移住希望者の増加に関心を持たれたようだった。  毎日、交通会館の5階の東日本エリア、6階の西日本エリアの各県相談員に対する声かけを日課にしている。各県の情報収集を行っているのだが、今日は静岡市の相談員が顔を輝かせながら、日経デュアルと日経新聞の「自治体の子育て支援に関する調査」で静岡市が1位に選ばれたと報告を受けた。ちなみに2位に北九州市が、3位には大阪府堺市と福岡市が選ばれた。やっと静岡市の田辺市長の頑張りが成果を出し始めたようだ。私は縁あって今回の創生本部が要請している長期戦略と人口ビジョンの静岡市の策定委員会の委員をやらせていただいており、田辺市長の努力を間近で見ている。21日の西会津町のセミナーは久しぶりの開催もあってか、20~20代の若者を中心に33名の参加があり、大いに賑わったようである。平日の27日夜の新潟県の「女性のにいがた暮らしセミナー」は初めての開催であったが参加人数は12名と少なかったものの盛り上がり、成果を上げたようだ。29日の福井県越前町のセミナーは珍しく「二地域居住セミナー」として開催したが、こちらも23名の参加。工夫が凝らされ、いいセミナーとなったようである。やはり、特徴のあるセミナーは強い。開催に当たっては是非心がけてほしいことの一つである。12月20日には、宮城県と広島県のジョイントセミナーが交通会館12階で11時から開催される。テーマは「東京から東へ、西へ。日本を変えていく、新しい流れ」。是非、のぞいてほしい移住フェアである。

ふるさと回帰支援センターフル回転中

 ジャーナリストとして活躍された時事通信のNさんがひょっこり訪ねてきた。4年前から栃木県と東京の二地域居住を実践しており、薪ストーブを炊きながら田舎暮らしを満喫しているとか。今回は二地域居住するにあたって不動産物件取得を考えておられたので、大学の先輩のふるさと情報館の佐藤社長(当時)を紹介したお礼に近況報告に来たということであった。話しは、その不動産物件取得の場合、月に一回以上住んだ証明(電気料金支払い書など)があると不動産取得税等の減免があるということ。本人も知らなかったようで、親切な市職員に教えてもらったそうです。Nさんも10万円単位で減免されたそうです。名付けて「セカンドハウス税制」。是非、こうした場合は役所に行って交渉してほしい。役所というところは、年金もそうですが掛けたからもらえるわけではなく、必ず社会保険事務所に申請に行かないともらえません。ご注意ください。  11月は来客が多いようだ。入れ替わり、立ち替わり来客がある。過日は、富山県朝日町の自治会の会長さん10名が各自治会のPRポスターをそれぞれ持って来てくださった。数多ある町村の中で、北海道の上士幌町と朝日町の2町のみがふるさと回帰支援センターにブースを開設。ふるさと回帰に賭ける意気込みを感じさせられた。町村では滋賀県の蒲生郡の日野町・竜王町の町議会の議員の方にもお訪ねいただいた。滋賀県は他県に比べ、取り組みが遅れているが、東近江市が動き始め、今回の蒲生郡も、うけ皿に手を上げようとしている。近畿ブロックは、京都府、兵庫県も次年度からの本格的取り組みに向けて、検討を始めたようでいよいよという感じになっている。  青森県弘前市が面白い移住促進媒体を考えた。「連続移住小説 ヒロとサキ」と銘打っている。ヒロ(男性)とサキ(女性)が登場人物。ヒロは美大出のアーティスト。下北沢在住。サキは弘前市出身のパン職人。二人は3年半交際している。年齢は二人とも30代。「空気も水もおいしいところでパンを作りたい」サキはUターン。そのサキを追ってヒロも弘前市へ。というストーリー。現在、第3話まで進行中。さて、どういうことになるのか?各自治体の創意工夫をこらしたキャンペーンに当分、目が離せないようだ。  和歌山県は20、21、22日間を「わかやま移住3days」として、移住・起業・わークショップを日を変えて展開。3連休とあって参加はもう一つであったが、確かな手応えを感じ取ったようだ。21日は人気の長野県安曇野市もセミナーを開催。30名を超える参加者を集めていた。22日は初めて和歌山県と三重県がジョイントセミナー。初めての試みながら紀伊半島の東と西が揃って開催することに意味がある。ふるさと回帰支援センターは今日もフル回転中です。

山梨・小菅村へ子どもが20名移住

 立冬も過ぎ、冬が確実に近づいているようです。先週末、学生時代の友人たちと恒例の句会行ってきました。今回は那須塩原温泉。亡くなった友人の立松和平がよく行っていた旅館で、今回は10年ぶりでした。廊下に彼の色紙が飾ってあり、「人は花と棲むべし」とあったが、懐かしいものでした。何を思ってそう書いたのかを考えてしまいました。帰りに那須高原を通ってきましたが、紅葉がばらばらと舞いながら落ちていました。すでに那須高原は冬に向かってカウントダウンが始まっているようでした。  先週末のセミナーは、ここに来て移住促進に力が入っている幾つかの県のセミナーがありました。まず、12階では全体の1/3のスペースを借りて先週も紹介しましたが群馬県が県内35自治体のうち18自治体が参加したセミナーを開き、49組66名の参加。若者やシニアの就職や就農・林業就業相談、不動産物件相談までも出来て、勢いを感じさせるものとなった。同じ12階では静岡・山梨・長野の3県合同のセミナーも開催され、人気の3県ということで122組173名と、多くの移住希望者を集めていました。山梨県では富士吉田市がこたつを持ち込み、それに入って移住相談を企画し、話題になっていました。小菅村では年間で8家族35人が移住。子どもが20名ということで過疎化が進む村に新しい風が吹いてきたと喜んでいました。  数年前、同じ県内の早川村では移住者が増えたことによって、数年間行われなかった小学校の入学式が再開されたとインターネットで話題になったが、県内各地域での地道な取り組みが成果を現し始めているようです。山梨県の担当者はここまで来るのに3年かかりましたと率直な感想を述べていました。まさに移住促進の取り組みは1期3年が一つの目安と言っていいだろうと思います。  静岡県のブース巡りをしていたら吉田町が参加していました。大井川の河口に位置し、古くは武田信玄の城も築かれ、徳川と武田の合戦の場にもなった所です。間違って富士吉田ですかと訪ね、しかられました。大井川の河口ということで駿河湾に面し、ウナギとしらすが有名、静岡うなぎ漁業協同組合もここにあるようです。大井川の清流で育てられたウナギは格別のうまさとか、一度訪ねたいと思いました。  6階では熊本、鹿児島県が連続してセミナーを開催。熊本県は8自治体参加で21組27人の移住相談。鹿児島県は5自治体19組22人とそれなりの相談件数でした。とくに人気の熊本県は年間10回のセミナー開催の権利をフルに活用して、粘り強い誘致活動を展開し成果をあげています。こうした取り組みが、昨年の人気ランキング6位確保につながっているようです。  セミナー開催数が先週で300の大台に乗りました。ありがとうございます。

今秋は風邪の引く暇なしです

 11月に入って降る雨は一雨毎に寒くなっていきます。そのことが実感される今日の雨です。昨夜のBSプレミアムでは7時から高倉健特集が組まれていた。亡くなってもう1年になるんですね。ビールを飲みながらぼんやり見ていたら主演映画が紹介された。そこで46年前に大学のバリケードから池袋の文芸座にオールナイトの5本立ての昭和残侠伝を仲間たちと見に行ったことを思い出した。そして、朝、気がついたら、その時のメンバーが亡くなったというメールが携帯に入っていた。中国語が堪能な奴で、外交評論家を標榜し、民主党政権時代は政府高官を中南海につなぐ役割も担っていたようだが、65歳で逝くとはいかにも早い。無理が祟ったのかとも思う。冥福を祈る。  今週もふるさと回帰支援センターは賑わっている。今日8日は初の沖縄の移住・定住セミナーが9階で開催。糸満市、竹富町、国頭村など4村、県水産課が漁業の担い手募集、同産業振興課が沖縄プロジェクトの説明と求人募集のブースを構えた。子供連れの相談者が雨にもかかわらず並んだ。聞くところによると竹富島は人口4500人の1/4が移住者とのこと。これが人気の高い沖縄の現実かと思った。これで沖縄もふるさと回帰運動に参加。さらに移住希望者の選択肢が大きくなった。今日は長崎県も移住相談会を開催。五島列島の五島市をはじめ7市町と県が漁業・農業の担い手相談ブースを置き、移住希望者が並んだ。 また、今週は宮城県の加美町、北海道の上士幌町も単独でセミナーを開催。加美町は町長自らがアピールを行い、一緒に豊かさが実感できる町作りをめざそうと語った。参加者には町長自慢のお米と自家製の味噌が配られた。また、上士幌町はふるさと納税が町税を上回る人気自治体で、昨年はベスト5に入ったことで知られる。子育てなど福祉環境も充実し、いま話題のコンパクトシティーつくりも進行中である。昨日の土曜日は長野の大町市もセミナーを開催。17組20名の参加があり、参加者には県内でもおいしいことで知られるリンゴのプレゼントがあった。  来週の15日には久しぶりに群馬県が12階でセミナーを全自治体の半数以上の18市町村が参加する形で開催する。今年、群馬県は35全市町村を集めて群馬暮らし推進連絡会議をも結成しており、いよいよ本格的に移住受け入れで動き始めたようだ。同日は、山梨・長野・静岡3県合同移住相談会&セミナーも同じ12階で開催される。こちらも人気の3県が初めて一堂に会する相談会なので一見の価値がありそう。  今年の秋は風邪を引く暇もない忙しさである。

いま、島根県が面白い!

 早いものでもう11月。丸の内のビル街の並木も紅葉が始まっているようです。1日も日比谷公園ではふるさと回帰支援センターの理事の加藤登紀子(歌手)さんなどが9年前から始めた「土と平和の祭典」が日比谷公園で開催されている。今年のテーマは「命こそ宝」で多くの有機農業家や消費者団体が一同に会し、盛り上がっていた。交通會館1階のマルシェスペースの売店では多くの店が取れたて野菜や果物を販売し、今秋の実りを誇っている。こうしたところにも秋を感じさせられる。  先週末も土曜、日曜とセミナーが目白押し。土曜日は新潟県佐渡市が「さどに住まんかっちやーさど暮らしセミナー」を開催。40名ほどが参加し、盛り上がったようだ。徳島県も地域おこし協力隊の募集会を開催。20名ほどを集めた。  日曜日はなんといっても「しまねU・Iターンフェア2015 In東京」圧巻で12階全体を借りて開催。地元島根から約150名のU・Iターンサポーターが集結。万全の支援体制での開催となった。市町村・支援機関ブースには県内全自治体が参加。これだけでも例がないが、さらにU・Iターンの先輩ブースには23名の先輩移住者が起業や農業、半農半X、福祉、子育てなどそれぞれの得意分野ごとの相談を受けつけていた。仕事のブースには14のブースが並んだ。農業、介護・保育、看護・医療、建設業、IT・エンジニア、職業訓練、住まい、島根留学相談などなど。最終的な移住相談者は647名となった。  センターでも年間300回のセミナー開催をめざしているが、島根県のこの規模、サポーターの数、参加自治体、どれをとってもスケールが違うといったところ。こうしたところにも「ふるさと島根定住財団」結成20年の蓄積と県をあげての移住・定住に対する意気込みが感じられた。現段階における各県開催セミナーのひとつの到達目標になるといっていいだろう。各県相談員にも是非、視察し、今後のセミナー開催計画に反映するようお願いしたところである。こうしたことができるのもふるさと回帰支援センターに全国各地の移住相談員が一堂に会し、切磋琢磨しあい、よりよい移住セミナーの開催をめざすことができるメリットといっていいだろう。  島根県の話題と言えば、今年度から始まった浜田市のシングルペアレント介護人材育成事業が話題となっている。これはひとり親支援の取り組みで、浜田市外在住のシングルペアレントで、高校生以下の子どもと浜田市へ移住できる人を対象にしている。給与は15万円以上、養育支援、家賃補助、自動車の提供、資格取得支援など、大胆な移住策といっていいだろう。 深まりいく秋の中、ふるさと回帰運動もさらに深化しようとしている。

総力戦でふるさと回帰運動を盛り上げよう!

 24日土曜日は十三夜であった。東京は西高東低の気圧配置で快晴、澄み渡った空で輝く月を愛でることができた。この月の写真が富山県立山町の地域おこし協力隊員の方からフェイスブックで送られてきて、また楽しめた。十三夜は、中秋の名月よりもこちらを好む人も多いとか。少しかけた形が数寄人に好まれるようだ。ここ数日、すっかり秋もようで、町にはマフラーを巻いた若い女性の姿も見かける。札幌は雪、木枯らし一番も吹いた。冬は近い。  秋はセミナーの季節ということを前回書いたが、このシルバーウイークともいうべき先週末、某県主催のセミナーがキャンセルされた。専従相談員配置の27県1政令市を始め多くの自治体がこの時期の週末のセミナー開催を希望している中、優先枠を使って確保したにもかかわらずに。担当者の悔しがること、いい感じでふるさと回帰運動が盛り上がる中、こうしたことは、この運動に冷や水をかけるようなもので、今後はやめてほしいと思う。私どもにとっては大切に子どもを育てるようにいつくしみながら取り組んできたふるさと回帰運動。こうしたことで既得権益を振り回すような優先枠による日程確保、それをドタキャンはない。これでは優先枠の見直しも検討せざるを得ない。会員各位のご理解をぜひともお願いしたい。  25日には「祝・北陸新幹線開業!長野・新潟・富山・石川4県合同移住フェア」が交通會館12階カトレアAで開催された。初めての試みであったが、参加者は77組93名。34自治体6団体が4県から参加されたが相談者が集まる自治体とそうでない自治体に差が出たようだ。配置された場所なども影響したようだがそれだけではないようだ。こうした各県合同のセミナーの場合はふるさと回帰フェアとは異なり、主体的に参加するというよりも、県に言われたから参加したという気分がないだろうか。その結果、参加者への働きかけや集客への取り組みなどがおろそかになっていないだろうか。主催側と参加自治体がセミナー成功に向けて総力を挙げて準備する気持ちにならないとこうしたセミナーの成功は難しいのではないかと考える。 私どもも年間300回のセミナー開催にあたっては常に1回1回勝負のつもりで取り組んでいる。今回は、企画が面白かった分、丁寧な総括が必要な気がする。評価点は77組の相談者があったと言うこと。この方々は本気で移住を考えている人たちである。是非、引き続いたフォローをお願いします。 晴れた日が多かった10月も今週で終わり、風邪など引かないようにご自愛ください。  ここに来てエンジンがかかってきたのが三重県。10月は2回のセミナーを開催した。4日の「いいとこやんか」三重移住セミナーには34名が参加、25日の「いいとこやんか」三重U・Iターン就職セミナーには8名が参加。11月1日のも移住相談会を予定。来年のサミット会場にも伊勢・志摩が選ばれるなど全面展開中のようだ。

1カ月60回のセミナー開催へ

 一雨ごとに秋が深まるような今日この頃です。この季節は例年各自治体のフェアが急増します。今年も10月15日~11月14日までの1カ月で60回となっている。このことは、コンスタントに1日に2回の開催を意味する。その結果、よほど工夫を施さないと人集めはきついのかもしれない。しかし、工夫の施されている自治体のセミナーはコンスタントに30名前後は集まっている。移住相談には、このくらいの規模が適正規模だと思う。集客のポイントは県主催の場合は、より多くの受け皿となる自治体の参加とこの自治体ならこんな暮らしが出来ます、仕事もこういう仕事があります、空き家もこのぐらいの広さで、家賃はこのくらいといった具体的なアピールは不可欠といっていいだろう。  17日土曜日は和歌山県が12階のイベントホールで「わかやま移住・就職フェア」を久しぶりに開いた。広いスペースを活用し、参加自治体からのアピールや個別相談会が同時進行で行われた。全国で唯一の県の定住センターも参加し、移住相談を行っていた。5階では初めて十和田市が単独でセミナーを開催。定年後に十和田市に移住した方と30歳代の移住者が十和田市くらしの喜びを語った。参加者は16名だったが大いに盛り上がった。いよいよ始まった十和田湖の紅葉は錦織り成すようで一見の価値はあり、一度訪ねたいところである。6階では人気ランキングで上位にランクされている熊本県が同じくセミナーを開催。天草市も参加したが、貰った名刺を見てびっくり。なんと市役所の中にサンタクロース課というのがあるとか。クリスマスには世界からサンタクロースが集まってくるそうです。住民票にもサンタクロースの絵がプリントしてあるそうです。移住してその住民票を交付してもらってはいかがでしょうか。  今週末は、土・日の2日間で9回のセミナーが予定されている。土曜日は長野県駒ヶ根市、千葉県館山市、高知県、熊本県。日曜日は新潟県長岡市の山の暮らし再生機構、熊本県、静岡県、三重県、祝・北陸新幹線!長野・新潟・富山・石川4県合同移住セミナーとそれぞれが工夫を凝らした企画を持ち寄っている。このラインアップを見ると激戦だという感想を持つ人がいるが、まったく現場を知らない人の感想というのが私の見解である。月平均2000件の問い合わせ件数から言えば、まだまだ受け皿となる自治体の数が足りないと思っている。首都圏には3400万人の人が住んでおり、1%でも34万人。本格的な取り組みはまだまだこれからといっていいだろう。  今日はなぜか朝から来客が多い。午前中は人気が高い山梨県北杜市の市議会議員団が視察に来ていただいた。それに北海道の滝上町長。紋別管内で水がおいしい街とのこと。芝桜と林業、酪農、ジャガイモなどの農業の町。水といえば日田天領水で知られる大分県日田市長も訪れられた。益々盛んになっていますねとの感想を寄せられた。午後からは静岡県議員団10名が視察に来られる。運動の活性化にともない首長や議員団の来訪が絶えない。専従の対応者も考えなければと思う秋である。

連合大会終わる

 連合は10月6日、7日の両日、有楽町の国際フォーラムで定期大会を開催した。今年は2年に1回の人事大会でもあった。6年間、会長を務めた古賀会長(ふるさと回帰支援センター顧問)から神津会長(前事務局長)に変わった。近年の労働運動は、安倍内閣が賃上げを言うなど、鼎の軽重が問われるような状況にあり、新執行部にはもっとメリハリのついた運動を期待すること大である。当面、春闘もさることながら、来年夏の参議院選挙に向けたイニシアチブの発揮が期待される。定期大会終了後は、有楽町の帝国ホテルで恒例のレセプション。連合OBとして招待され、出席。懐かしい仲間たちと交流した。幾人かの仲間たちは頭に霜が降り、流れた時間を思い知らされる場面もあった。  ふるさと回帰支援センターには、あらたに相談員を配置したい、ブースを開設したいという各自治体からの問い合わせが後を絶たない。こうした要望に応えるべく知恵を絞っているが、最近の移住希望者の若返りもあって、仕事に対する需要も高まっている。こうしたことから、来年夏の北海道から沖縄までの移住相談の一元的実施を展望し、その一環としてハローワークの端末を新たに確保されるスペースの中に置き、全国各地の就職相談も一元的に実施出来るように、その可能性を各方面に相談している。現在、山梨県はハローワークの端末を持ち込み、県内の就職相談を行っているが、全国の就職情報となると例のない話で、これが実現すれば画期的なことになり、さらに地方移住のニーズも高まるのではないかと期待している。関係方面の英断をお願いしたい。  ノーベル賞の受賞者が二日連続で出たのには驚いた。一生の仕事として諦めることなく続けられた結果だと思うが、誰にでも出来ることではない。心からの敬意を表したい。近年、学問を取り巻く状況はオヤっと思うことが多い。その際たるものは国立大の独立法人化だ。成果主義が導入され、すぐにその成果が求められているようだ。基礎的研究はあまり評価されない。壮大な無駄と思えることをやりぬくことにも意味があることを理解しないとノーベル賞級の研究成果を生み出すことはできないのではないだろうか。目指したら出来ることではないとは思うが。多分、多くの場合、偶然性のなせる業なのではないだろうか。もちろん、偶然を見逃さない水準の研究が出来ていることは前提ではあると思う。また、文科系の大学や教育関係の大学の縮小もあるやに聞いている。理系偏重といってもいいかもしれない。過度の功利主義は息苦しいものだ。ゆとり教育こそがいま必要なのではないだろうか。でないと、ノーベル賞などこれからは望むべくもないのではないだろうか。  昨日発足した第3次安倍内閣。1億総活躍社会を標榜しているが、なんか安保法制の強行採決のあと、次は1億総活躍社会なんて、戦時中のスローガンみたいでいやですね。これからは多様性が重要だと思うのですがいかがでしょうか。 だって日本は成熟社会に入ったといわれているのにまだがんばれですか?

実りの秋、セミナー開催目白押し

 10月も3日、東京は秋晴れの快晴。30度近くまで気温が上昇するとの予報である。絶好の行楽日和といっていいだろう。そんなこともあって、移住セミナーは5階も6階とも盛況で、笑い声が絶えない。やはりこの国の希望はいまや地方にあるといってもいいようだ。昨夜、偶然に見たNHKの「キッチンが走る」という料理番組は一流のシェフが地方の食材を求めて日本中を駆け巡るもので、今回は和歌山県であった。  醤油発祥の地といわれる湯浅町、高校野球で有名な有田市の箕島漁港、有田みかんの生産者、伝統野菜として今に伝わる丸茄子の生産者などが登場した。中でも驚いたのは箕島漁港のお母さんたち。港には1000台のリアカーがあり、それでお父さんが取ってきた魚を市場に運び、セリにかけ、セリ落とされた魚を店まで運ぶ。笑え声が絶えない明るさ。あのような生活もあったんだと感心して、最後まで見てしまった。漁港のそばで育った身としては懐かしい光景であった。番組も和歌山県や和歌山の女性、そして食材の豊かさなどもよく捕らえられていた。お笑いタレントの馬鹿笑いばっかりの番組よりは数段いいと思った次第。  今日のセミナーは栃木県と山口県。どちらも盛況で大賑わい。栃木県は5市1町がブースを出し、約30名の参加。担当課長も参加。山口県のセミナーには8市1町がブースを出し同程度の参加。広島県も隣りの県ということで応援参加。初めての試みだが、こうした相互乗り入れもあっていいのではないだろうか。夕方からは埼玉県秩父地域と長野県佐久市もセミナーを開催する。秩父地域は早い段階から不動産関係団体が移住促進の取り組みをやってきており、今回も30名を越える予約が集まっており、当日参加を含め50名の参加が見込まれている。佐久市のセミナーには20組31名が予約してきている。  明日は12階のイベントホールで「富山の酒とかまぼこフェア」予定され、17の蔵元から約100銘柄の清酒が出品される。富山は水もいいし、魚も旨い。きっと盛り上がることだろう。また、静岡市の「女性の活躍を応援します!静岡ライフのすすめ」、清流の国・ぎふくらしセミナー、ええとこやんか三重移住相談会が開かれる。  来週の12日は福島、茨城、栃木の3県が交わる地域を3県の頭文字をとってFIT地域と命名し、これまでさまざまな取り組みをしてきたが、今回は3地域を回る日帰りの移住・田舎暮らしのためのバスツアーを行う。ふるさと回帰運動の広がりとともに各県が知恵を絞り、イベント企画に取り組んでいる。

この国の政に思うこと

 今日で9月も終わり。今年の夏は猛暑日も記録だったが、後半は長雨にたたられ、台風も多かったような気がする。その台風も大型が多く、風速80mを超えるものもあった。これも温暖化の影響ということができるのではないだろうか。それに国会の安保法制の国会審議もひどかった。何回かNHKの国会中継を見たが、あんなむなしいことはなかった。また、来年の参議院選挙から選挙権が18歳に引き上げられるということだが、これまた乱暴な話だ。準備がまったく出来ていないのにいきなり年齢の引き上げなど、政治の劣化以外の何物でもない。高校では教員たちが悩んでいるという。中立の立場で教育をといわれてもその中立と一体どのようなことなのかも整理されてないとのことだ。例えが悪いが泥棒を捕まえて縄をなうとはこのことだ。3年程度の猶予はほしいところだ。  各自治体が開催するセミナーが目白押しだが、集客にばらつきが出ているようだ。内容を精査し、対象が絞られ、具体的な内容をテーマにしたセミナーは週末に限らず多くの人を集めている。昨日29日の夕方からの新潟県のセミナーには火曜日にもかかわらず40名を越える若者の参加があった。チラシをチェックしたが覗いてみたいと思わせる内容であった。テーマは「にいがたLifestyle Café 自分らしいライフスタイルと出会う VOL、2土と風のメディアから見る地方の暮らし」。5回の開催を予定し、その2回目であった。担当者が気持ちを熱くして内容を検討することの大切さが感じさせられるものであった。セミナーは、12月末まで現在295回の開催が予定されているがこの調子で行くと300回を上回ることになりそうである。こうなれば、集客が課題になる。そのためには更なる工夫が不可欠といっていいようだ。是非、ご一考をお願いしたい。  28日のスーパームーン見たでしょうか?都会の真ん中で見ても満月の輝きはネオンなんかには負けていないと思った。 行く夏を 夜空の月と 惜しみけり

町村会の「町イチ!村イチ!」は大賑わい

 シルバー・ウィークも終わった。夏の疲れが出るこの時期の休みはいい。とくに今秋は天気もよく、絶好の行楽日和ではなかったかと思う。それにしてもこの国は休日が多くなった。年休の消化が欧米比べて極端に少なく、その分、祝祭日の休みを多くしているのかもしれないが、このシルバー・ウィークも5連休となった。高齢社会=成熟社会、何もそんなに急いでどこに行くじゃないがもっとスローに暮らしてもいいのではなかろうか。そんなことを考えながらこの連休は暮らした。  この連休の22日と23日に全国町村会主催の「町イチ!村イチ!2015」には全国から273の町村が集結。そこに5万2000人が押しかけた。東京のど真ん中に全国の町や村が集結する、このイベントを仕掛けた人のダイナミズムはすごい。日本といえば東京や大阪、京都を思い浮かべる人は多いが、それでこの日本が出来ているのではない。町や村があるからこの国があるといってもいい。食料や水だって町や村から供給されている分は大きいはずだ。参加した町村の関係者の顔は輝いていたし、誇り一杯だったような気がする。ふるさと回帰運動はこうした人たちとともにありたいと思う。そして、21世紀の日本はこの人たちが主人公になるべきだと思う。極端な話、そうしたことがないとこの国の再生はないかもしれない。資本の論理ですべてを考える昨今の状況はアメリカを例に引くまでもなく、格差社会を生み、人心を荒廃させていっているようだ。  ふるさと回帰支援センターはふるさと回帰フェアが終わり、すぐシルバー・ウィークと続いたこともあり、なんとなくホッとした空気が漂う。しかし、25日の金曜日から日曜日にかけ、長野県松川町、秋田県、福島県小野町、鳥取県、鹿児島県、福島県北阿武隈地域、愛媛県と7地域のちいきのセミナーが予定されている。鳥取県は話題の「森の幼稚園・まるたんぼう」が来て、子育て応援県をアピールする予定だ。また、松川町はふるさと回帰支援センターを通し、すでに3名の地域おこし協力隊が入り、また新たに1名が加わる予定。確実に成果を挙げているようだ。秋田県は今回のセミナーには県の林業担当のほかに鹿角市、大館市、能代市の3市が参加し、秋田杉で有名な地域らしく森業の現場で働くことをアピール。その結果、20代から30代の若者の参加が7から8割を占めた。各地域とも工夫したセミナー開催に心がけているようだ。  各地方自治体の秋の議会が一段落したこともあるのでしょうが、ブース開設や人員配置の県議会や市議会の議員の視察や首長の方の訪問が増えている。このようなところにもふるさと回帰運動の定着が感じさせられる。

ふるさと回帰フェアに1万6000人参加

一年の最大イベント「ふるさと回帰フェア2015」も無事終了し、ホッとしているところです。参加自治体・団体は約300、人数は1万6215人(うち前夜祭672人含む)と昨年を上回った。砂防会館での前夜祭は石破地方創生担当大臣が記念講演を行い、そのままシンポジウムにも参加。さらに終了後の交流会にも参加され、全国各地の移住担当者と親しく懇談され、現場の声を吸収されていた。こうしたところに大臣の地方創生にかける意気込みを感じさせられた。詳細は10月上旬発行の情報誌「100万人のふるさと」秋号を待つとして、参加者からも石破大臣は本気で地方創生をやろうとしているとの声も聞かれた。 フェア当日は政府から平地方創生担当副大臣が参加され、参加自治体や移住希望者を激励して歩いた。午前中は昨年に比べ、出足が悪かったが、午後に入っても客足が衰えず、結果、昨年を若干上回る結果となった。参加自治体担当者は、移住希望者の数もさることながら、一人ひとりの移住に対する熱気がすごく、大きな手応えを感じさせられたと語っていた。昨年からフェアに参加し、今年さらに参加自治体数を増やした沖縄県には多くの人が押しかけ、一般的に言われる沖縄人気が裏付けられるものとなっていた。 東京都の日の出町も初参加。近い田舎とTVにも取り上げられていた。移住先といえば中山間地のイメージがあるが、最近の傾向として都市部への希望者も出ており、それを裏付けるように神奈川県も今年度からブースを開設。フェアにも出展し、話題となっていた。 市町村自治体の参加の最高は長野県の25市町村。課題の移住者の受け皿が整っていることを証明した。また、人気自治体の相談員の中には一日中話し続け、声が出なくなったという人も出る始末。会場では農産物の市場も開設されたが、こちらも完売という盛況ぶり。フェア運営全体では課題を残す面もあったが、移住希望者の勢いがその課題を乗り越え、全体として大きな成果を得る開催となった。 参加された皆様ありがとうございました。 来年の「ふるさと回帰フェア2016」の日程は、国際フォーラムが前面改修に入ることから日程確保が困難で10月21,22日と例年より1カ月遅れ。場所は今年同様の東京国際フォーラムを予定。会場の拡大も視野に入れ、更なる内容の充実を目指します。 昨日から嵩副事務局長は韓国・忠清南道に海外出張。日中韓3か国の農業問題フォーラムに参加。その場で日本のふるさと回帰運動を報告することになっている。また、見城理事長は本日、自民党山村振興特別委員会に呼ばれ、ふるさと回帰運動について説明。運動の広がりによってさまざまな方面からの講演や説明の要請が殺到している。

各自治体の取組がさらに多様化へ

 ふるさと回帰フェア2015まで、残すところ1週間となった。地下鉄有楽町線の有楽町駅には9月1日から改札口のデジタルメディアにフェアの広告が流れ始めた。また、8日の朝日新聞朝刊のテレビ欄にも広告が掲載される。今日の東京新聞23面地域の情報面にもふるさと回帰支援センターの記事とフェアの開催が報じられている。また、当日はNHKをはじめ幾つかのメデアの取材申し込みもきており、いよいよという感じがしてきている。12日の前夜祭への参加申し込みも順調に増え、すでにほぼ満員。当日参加を予定している方は急いで予約を入れることをお勧めしたい。  7月の相談件数が2600件を超えたことはすでに紹介しているが、ここに来て、各県や各団体などのユニークな取り組みが目立ってきた。まず、東北ではU・I・Jターンフォーラム「とうほく回帰1万人会議」が9月13日に有楽町の交通会館12階で予定されている。計画したのがとうほく回帰1万人会議事務局。トークセッション、シンポジウム、名刺交換会など盛りだくさんな企画が組まれている。他の地域に比べ、若干取り組みが遅れている東北地方。こうした取り組みがカンフル剤となり、移住希望者が増えることを期待したい。南北に長い長崎県では、キャンピングカーによるらくらく移住先探しを始めた。対象は長崎県への移住に関心のある県外在住の方。県庁と移住希望自治体が連携し、移住探しメニューを織り込んだ行程案づくりも手伝うことになっている。利用しない手はないというところか。  移住希望者が多いところとして知られる沖縄県がいよいよ動き出した。3日には那覇市内の自治会館で「沖縄県における『新しい移住者受け入れのあり方』を考えるシンポジウムが開催され、会場には自治体関係者を始め300名をこえる多くの方がつめかけ、満員となる盛況振りであった。記念講演は隠岐の島の海士町の山内町長が「ないものはない−離島方の挑戦−最後尾から最先端へ」と題して行われ、同じ離島という条件下の取り組みに大いに励まされていた。海士町には「僕たちは島に未来を見た」と移住してきたIターン者が現在326世帯483人に達し、定着率50,52%となっており、離島振興のモデルといっていいだろう。  また、今年4月からブースを開設して話題となった神奈川県が初のセミナーを5日に開催した。受け入れ自治体は三浦市と松田町。がんばれば通勤できる地域だが、人口減が始まっていると危機感を持ち、移住者の受け入れを決意。移住といえば中山間地域という従来のイメージは払拭されつつあるようだ。  来週の週末、有楽町の国際フォーラムでお会いしましょう。

今年も観光甲子園の審査委員に

8月も残すところあとわずか。前半は暑い日が続いたが、後半はそうでもなく、これで今年の夏も終わってしまうのではと思った。台風15号は石垣島で風速71メートルと観測史上最速を記録したようだが、この台風、一度は小さくなったが、再び盛り返し、大型化した。これも温暖化の影響ともいわれている。持続可能な形でこの地球を次世代に引き継ぎたいものです。 22日には「ふるさと回帰フェアIN大阪」が開催された。120自治体・団体がブースを開設し、2140人の移住希望者が参加。昨年に比べ参加人数は減ったが冷やかしが減り、真剣に移住を検討している人が多く、中には明日にも現地訪問したいという相談者も居たと、参加自治体はそれなりの手応えを感じていたようであった。東京でのフェアに比べ、大阪はスケールが小さく、集客が伸びていない面があるが、確実に移住希望者は増加の傾向にあるようだ。 大阪フェアでのこぼれ話をひとつ。フェア会場の奥に目つきの鋭い人が2名、何もせずにじっと立っているが何者だろうと主催者側で話題になった。そこで、参加自治体へのあいさつ回りのついでにこの二人に声をかけた。そうしたら、なんと徳島県立那賀高校の校長、教頭の二人。来年から那賀高校にあらたに「森林クリエイト科」が開設されるので、その生徒募集に来たとのこと。那賀町の出展ブースが狭く座れないので会場の隅に陣取って客が来たら話に入ることになっているということだった。那賀町は徳島の南部に位置し、豊かな森林に囲まれた中山間地で阿南市の隣りに位置する自治体。那賀高では9月19~21日の日程で体験型林業イベントを開催予定。農業高校は聞くが、林業高校はあまり聞かない。ましてや林業の専科は珍しい。県外からの入学生も受け入れるとのこと。是非注目したい高校だ。 今年7年目を迎えた高校生観光プランコンテスト。通称「観光甲子園」が23日大阪市内の追手門大学で開催され、審査員を務めた。このコンテストの参加高校の多くはふるさと回帰運動に参加している県の高校が多く、今回のグランプリ(文部科学大臣賞)は青森県立名久井農業高校が選ばれた。その他、高知県や和歌山県、福井、岐阜、島根、三重の各県の高校などが本選に出場し、好成績を収めていた。観光立県を標榜する県は多いが、高校から人材育成を行っている県は少なく、こうした中期的戦略を持った人材育成は将来に差がつくのではないかと思った次第である。 うれしい話をひとつ。東京都の認定NPOの更新について、審査が通ったと連絡があった。NPOの認定については、数年前から従来の国税庁から自治事務となって各県に認定の判断がゆだねられることになったが、各県ごとに基準が微妙に違うようであり、かえって認定を得ることが困難となったのではないかと危惧している。さらに最近の国を含めた行政関係者の多くは、現場の声を聞かず、すべて文章だけで判断しようとしているのではと思わされる部分もある。結果、官僚的な対応が目立つような気がするがいかがであろうか。ふるさと創生の成否はNPOなどの新しい公共といわれるセクターをいかに使って進めるかがポイントと思っているが、このままでは難しいような気がするがどうであろうか。

好事魔多し

 お盆休みも終わり、今年の後半戦ともいえる日々が始まった。職員たちは皆さん元気はつらつ、休養十分という感じである。一人ひとり声をかけ、ご機嫌伺いをしたが、ポケットが膨らむ一方であった。それはいつの間にか、私が甘いものが好きということになっているようだ。それで、それぞれが帰省した折にそれぞれの地域のお菓子をお土産に買い求め、それが私にもとなる次第である。こちらは、お盆はどこにも出歩かずに自宅でごろごろ。甲子園と読書に費やした。野球もラクビーも早稲田が強いと盛り上がるといわれるが、今年の甲子園も早実というか、清宮君で盛り上がっている。バッテングも超高校級だが、顔が小熊のようで可愛い。誘惑に負けず大成することを望む。読書はいま話題の直木賞の「流」を読んだ。北方謙三曰く、「20年に一度の傑作」とのことだが、そこそこの出来だった。青春ものだが、舞台は台湾というところが味噌。失恋するシーンは40年も前の忘れていたことを思い出させられた。後は読んでのお楽しみ。  今週末には大阪のふるさと回帰フェアが行われる。センター開設から7年目。近畿圏は首都圏と比べると人口の規模も小さく、ふるさと回帰運動も爆発力に欠けるところがあるようだ。しかし、北海道から九州まで、120自治体が参加。「地域は決まってへん、でもいなか暮らししたい会(座談会)」とニッポン全国ふるさと市場も予定されている。多くの出会いがあることを期待する。東京の今週のセミナーも目白押しで、21日の金曜日には長野県駒ヶ根市と佐賀県の港北町。土曜日は能登の穴水町、三重県、江北町。日曜日は会津地域振興局、栃木県、青森市と続く。年間250回の開催も夢ではなくなっている。  安保法制反対の動きはいまや燎原の火のように全国に広がっている。高校生までが渋谷でデモをやったという。来年の参議院選挙から選挙権が18歳に下げられるということから言えば、高校側も政治活動禁止とばかり言って入られないのではないか。26日には小沢元民主党代表が憲政記念館でタウンミーテイングを開催するという話が飛び込んできた。戦後70年、それが一体なんであったのかが問われているようだ。安倍内閣は引くに引けず、一方反対派はある種存在を賭けた戦いになろうとしている。学者は学者の、団塊世代は団塊世代の、そして政治家は政治家としての。解釈改憲で集団的自衛権を強行しようとしたのは国民を見くびりすぎたのではないだろうか。いや戦後民主主義をといってもいいだろう。好事魔多し。政治は、一寸先は闇。政治から目が離せない。そして己自身も問われているような気がする。

相談件数、新記録更新!

 お盆に入り、さすがに今日は電車が空いていた。そして、うっかりして乗り越してしまった。こんなことってめったにないので、乗り越した自分にショックを受けている。暑かった数日前がうそのようで、ここ数日は若干涼しいような気がします。蝉もなき、甲子園も佳境に入っているのに、なぜか今年の夏は山を越したような気がするのはなぜでしょう。  ふるさと回帰支援センターは明日から17日までお盆お休みです。青森や東北担当者など地方出身者は帰省しているようで顔が見えません。帰れる彼女たちがうらやましくも思います。自分が夏に帰省しなくなってもう幾年になるのか。この時期の帰省で思い出すのは、常磐沖で取れるかつおのアブラののった刺身のうまさだ。大皿一枚くらいはぺろりと食べたものだ。しかし、3・11の原発事故以降はそれもかなわなくなった。かつおが風評被害もあって小名浜などに水揚げされないのだ。残念でならない。秋刀魚だってしかりだ。こうした状況にあるのに、昨日から薩摩川内市にある原発が稼動し始めた。福島原発だって、その事故に対する責任は誰も取っていない。地域住民はその影響で自慢の魚も食べられない。そうした結果を招いたことに対しても東電は何の挨拶もない。原発事故はこうした食文化すら失わせるのだ。漁業者は保証金をもらってそれで終わりかもしれないが、地域住民はそうではない。このように原発事故の影響の大きさは計り知れない。九電は事故が起きた時は、はっきり責任を取れるのかそのことを聞きたい。責任の取れないことはやってはいけないのはこの世の常識なのだ。電力だって足りているのに。  連休前に、7月の移住相談者の来訪記録が明らかになったが、なんと2619件と6月に比べ、さらに伸びた。その理由はセミナー参加者が1200人にも達していることがある。今週末は休みですが、週末は各自治体主催のセミナーが目白押し、これが移住相談者の数を押し上げているようだ。  遅れていた情報誌も連休明けには発行できそう。フェアのプログラムは今日出来上がってきた。これから関係団体等に配布される。乞うご期待。それにしても気になるのは安保法案のゆくえ。30日には100万人行動が呼びかけられているが、どうなることか。今年の長崎の慰霊祭は日曜日だったのでTVで見ていたが、田上長崎市長は「日本国の平和憲法は辛く厳しい経験と戦争の反省の中から生まれた。戦争をしないという平和の理念は永久に変えてはならない原点」と訴えた。この訴えに対し安倍総理は記者会見で「今回の法制化は戦争を未然に防ぐためのもので、国民の命、平和な暮らしを守るために不可欠」と語り、まったく考え方はすれ違うばかりであった。そのための具体的根拠も明らかにしていない。何を言われても、何を聞かれても棒をのんだような答えばかり。これでは国民は納得しないはずだ。少しでも大学などで憲法を習った人なら誰でも集団的自衛権は認められないことは常識のことで、歴代自民党内閣はその考えを踏襲してきた。なのに、ここで解釈改憲に踏み出すなどということは正気の沙汰とは思えない。国が、政治がゆれている。日本よ!しっかりせよ。

お盆はお休みいたします

 8月に入って東京は連日熱帯夜で、新記録とマスコミは騒いでいるが実感がない。通勤電車は心持空いている感がある。学生がいないからなのだろう。来週になればお盆の休み。ふるさと回帰支援センターも13日~17日まで休みに入る。ふるさと回帰を言っている以上、お盆の休みくらいは休みにしてそれぞれのふるさとに帰ってもらおうとNPO発足以来、お盆はしっかり休みにしている。かつては、お盆の休みになると上野駅は東北や上越方面に帰る乗客でごった返していたが近年はそうしたことも遠い昔のことになった。インターネットなどで指定席を取って新幹線などに乗ることが普通のことになったことによるものだろう。こうしたところに時代の変遷を感ずるのは私だけではあるまい。また、地方からの上京者がみんな田舎に帰るお盆は東京の空はきれいになる。高村智恵子が読んだ安達太良山の、山の上に広がる本当の空が東京の上にも広がるのだ。この空は何らかの事情で帰らなかった人だけが楽しめ特権だ。  昨年あたりから高知県が県下の市町村の商店街の空き家で若者の起業を「チャレンジ・ショップ」と銘打って取り組んできているが、今度は広島県が今年11月頃に「広島で小商いに挑戦しませんか」と呼びかけている。先週の土曜日には上下町と呉市の御手洗地区限定の小商いショップを有楽町で2日間開店した。小商いのこころは、小時間・小収入・小空間・小経験・小感性にあるとか。起業家育成の具体的取り組みとしてユニークな取り組みといえる。  各地のセミナーも相変わらず、いい企画なのに人の集まりがもうひとつというところもあるが、こつこつ積み上げていくことも重要である。そのことを実践しているのが山形県で先週の日曜日には置賜地方の米沢市など3市5町が勢ぞろい。花笠踊りも飛び出す盛り上がりだったとか。この間、山形はハッピーライフ・カフェと銘打って毎月のようにセミナーを開催し、実績を積んでおり、今後が期待される。岩手県も葛巻町がセミナーを開催し、具体的な移住希望者も居り、それなりの成果があったと報告があった。  今日午前、広島県のカープ色のブースに若い女性が一人。大崎上島に移住するとのこと。知り合いも移住したのでとのこと。軽いタッチで移住を決める。そういう時代なのだと一人納得した次第。

地方創生総合戦略策定が佳境に!

 いまが一番暑い時期なのでしょう。連日、うだるような暑さが続いていますが皆さん、夏バテなどしていませんか。27日も暑かったが、静岡市も暑かった。東京からひかりで1時間。新幹線ホームに降り立ったらモワーっという熱気が足元から上がってきた。実は田辺市長から頼まれ、静岡市の創生会議の委員を引き受け、2回目の会議で訪れた次第だ。  各県の「まち・ひと・しごと創生本部」の総合戦略や長期ビジョンの策定が進んでいるようだ。しかし、与えられた仕事をこなすだけのような仕事の仕方をしているところは大変なのではないでしょうか。常に問題意識を持って仕事に励んでいるところは、常日頃の問題意識を書き込めばひとつの方向性が見えてくると思う。そうした人にとっては、まさに腕の見せ所なのではないでしょうか。総合戦略の策定にあたっては2040年のそれぞれの自治体の目指すべき姿をしっかり書き込むことが重要と考える。そして、当面の5年間の地域づくりを、何をテーマとして取り組むのか、それを議論して立てていけばいいのではないでしょうか。この場合、一般的には総花的になりやすいがこれは避けたい。優先順位を決め、取り組むことだ。そして数値目標をしっかり立てて取り組めば、おのずと姿は見えてくるように思う。テーマはふるさと創生であるので、そのことにつながる施策を書き込めばいいのではないだろうか。その場合、それぞれの地域の特徴を踏まえる必要がある。地域の特徴、これが地域づくりのもっとも大切な肝と考える。どこにでもあるような地域では、ふるさと回帰運動の視点から考えれば、移住者を呼び込めない。地域の特徴とは特別なことではない。有体に言えば、数多ある施策の優先順位をしっかりつけることだって十分に特徴ある地域になる。  各自治体主催のセミナーがふるさと回帰運動の牽引車の役割を果たしてきたことはこれまで書いてきたが、1月から7月末現在までで135回の開催数となっている。そして12月末までの予約件数は260回となっている。これだけの回数となると一般的な田舎暮らしセミナーでは人は呼び込めない。新たな工夫が必要となる。上記総合戦略ではないが特徴ある、具体的な内容のセミナー開催が何よりも求められる。最近の傾向としては、九州ブロックとしての開催や複数県の主催によるセミナーなども開催されている。また、姉妹都市による開催も今後検討されるのではないだろうか。そうした中で、広島県が「HIRO BIRO,ひろしまinトーキョー」と銘打って芸術家を対象に、創作活動や生活拠点を探している芸術家・ものづくり作家、地方で新たな挑戦をしてみたいと考えている人に格好のフィールドを紹介する、としたセミナーを開催した。このセミナーには30人が集まり、それなりの反響があったということだ。ここまで行かなくても、是非移住してみたい、暮らしてみたいと思わせるセミナー開催を期待したい。

大暑です!大地の芸術祭も始まります

 昨日は大暑。今日は土用の丑の日。一年で一番熱い時期です。昨朝、築地の「うなぎの宮川」の前を通ったら、もうあたり一面はうなぎのにおいが立ち込めていました。こんな時間からうなぎを焼いているのかと驚いた次第です。例年、朝にはバケツ何倍分もの串が捨てられています。日本人のうなぎ好きは特別ですね。今年はもう、うなぎを食べましたでしょうか?  移住に関する情報を検索していたら、宮城県が移住に関する事業を一括公募にかけ、人材派遣会社に決まったようです。13年間この事業に取り組んできましたが、人材派遣会社への委託というのは未だにぴんと来ない。移住政策はまさに地域政策そのもといってもいいところがあります。少子・高齢社会の地域づくりは地方自治体の生命線のようなところがあります。それは、どのような移住者を確保するかによって地域社会が変わり、伝統や文化が断ち切られることになりかねない面もあると思うからです。その分、各県はどのような人に来てもらうかについては非常にナーバスになっています。この気持ちは理解できます。ですから、各県や各自治体に対しては、このような地域を作りたい。したがってこのような人に来てほしいとしっかり情報を発信すべきとお願いしてきました。それは、移住者の受け入れは地域づくりそのものにかかわることであるという考え方によるものだからです。そうした中での委託化の動き。この結果、地域はどうなっていくのか、大いに関心を持たざるを得ないところである。  各県や市町村の「まち・ひと・しごと創生」の総合戦略の策定が進んでいる。それぞれ、いかに特徴のある総合戦略を策定するのかに苦心しているようだ。特徴ある戦略策定はきわめて重要なことであるが、それが地域の実情を踏まえ、明日の地域創生につながるものであることは言を待たない。こうした戦略は策定して終わりというのが多い。問題はいかに具体化していくのが戦略策定以上に重要であると思う。そのためには、いかに地域の実情を踏まえたものであるのかが鍵になる。だからコンサルタントに丸投げは避けたいところであるのだ。木に花を継ぐことはできない。ということは、これまでどのような木を育ててきたのかが問われることにもなる。だから日常的な取り組みも問われるのだ。  各自治体の英知を集めた、多様性が担保された持続可能な地域づくりが可能となる総合計画の策定が望まれる。  45年以上も前の学生時代からの友人・北川フラム君が取り組んできた「大地の芸術祭2015」が7月26日~9月13日まで越後妻有で今年も開催される。地域活性化に芸術の視点を加え、再評価するこの取り組みは画期的である。上記の総合戦力の中にだってこうした視点が盛り込まれてもいいと思う。古い仲間だ粘り強くこうして問題提起を続ける姿は同世代を大いに勇気付ける。心から健闘を期待したい。

6月は相談件数が2300件

 何十年ぶりという2週間もの夏休みをとった。どこに行っていたかというと病院の個室に入り、身体のチェックを受け、必要なところは部品の補強もし、後は休養に充てていた。提案した仕事において、成果が出たかどうかはわからないが、働きずくめの人生だったような気がする。緑濃い病院の庭園を眺めながらぼんやりとしていた。事務所のみんなには迷惑をかけたが許してほしい。人生には時には休養も必要なのかもしれないと始めて想った。  ふるさと回帰フェア2015の準備は順調なようだ。17日にはポスター・チラシが出来上がった。ワン・パターンのイラストでまとめてみた。前夜祭の顔ぶれが豪華だ。記念講演は「まち・ひと・しごと創生本部」担当大臣の石破衆議院議員が忙しい日程を割いて駆けつけていただくことになった。シンポジュームにもコメンテーターとして出席していただける。昨年のふるさと回帰フェア本番にもおいでいただき、会場内をつぶさに視察されたことが記憶に新しいが今度はその経験を生かし、その後全国各地を見て回った感想を含め、一歩踏み込んだコメントを期待したいと考える。昨日あたりの新聞を読むと石破大臣は合区による参議院選挙区の見直しには反対と語ったとある。参議院で一人の出身議員がいないということは、その県民の意思が参議院に反映されなくなることを「まち・ひと・しごと創生本部」担当大臣として容認しがたいと感じたのであろう。  6月の相談件数が明らかになったが、なんと2300件を超えたとのこと。この調子でいくといったいどこまで数字が伸びるのか空恐ろしいような気がする。理由ははっきりしている。4月からの相談体制の充実にあることは確かだ。27県1政令都市の移住相談が一か所でできることは大変なことである。それも無料で、かつ受け入れ団体も各市町村となっている。最近の振り込め詐欺や人をだましてお金儲けを企てる輩などとは無縁な、安心できる体制ができていることが大きいと思う。  この2300件の数字、喜んでばかりはいられない。移住希望者が安心して暮らせるためにはさらなる受け皿となる自治体の参加が何よりも必要となっている。後手に回ったからもうダメだとあきらめずに、「こんな地域を創りたい」ので「こうした人に来てほしい」と移住希望者受け入れ宣言を是非出してほしいものである。  現在ふるさと回帰支援センターにはすでに出展している27県以外の各県からも専有相談ブース開設の希望が多数寄せられているが、スペースの確保ができず期待にこたえきれていない。引き続きスペースの確保に全力を挙げているのでもうしばらくお待ちいただきたい。  最後に戦後の民主教育を受けた一人の団塊世代として是非言っておきたいことがある。それはこの国は立憲主義の法治国家であるということだ。日本国憲法のもと各法があり、その法律によって統治されているのだ。何を行うにも、最後に問われるのは日本国憲法との整合性である。このことは、なによりも絶対に守らなければならないことである。それを圧倒的多数の憲法学者や歴代の法制局長官が明確に違憲であると指摘している安保法制を、多数を頼み強行採決していくことは絶対に許されないことである。これが許されれば、それは戦後70年の日本社会のすべてが崩壊していくことにつながりかねない。国の統治機構が根底から覆ることになる。この時代に生きる一人の人間として、この問題を容認することはできない。 暑中お見舞い申し上げます。

北東北3県セミナー開催

 今日も雨。しかしふるさと回帰支援センターは熱気に包まれている。昨年9月の達増岩手県知事との会見が引き金となって実現した北東北3県の移住セミナーは無事開催の運びとなった。当初目論んだ3知事のそろい踏みは実現しなかったが、参加自治体は30自治体を越え、盛り上がっていた。参加者も15時現在100名を越えており、初めての開催としては順調な集まり具合となっている。移住相談は名前の知られている自治体はさすがに人気で、相談者が集まっているようだった。これは常日頃からの首都圏における情報の発信がものを言っているように感じた。これで先の九州7県合同の移住セミナーに引き続いて、南と北のブロックが動いた。九州は「来年も」という機運が出てきているとの報告を受けている。  5階ではお馴染みの飯山市が北陸新幹線開通後初のセミナーを開催している。6階では初めての徳島県が1階のマルシェスペースと組んでのセミナーを開催している。参加者も30名といったところか。これで四国4県が移住推進で動き始めた。人気があるのに受け皿が十分でなかった四国。これからである。  昨日は北海道ふるさと回帰支援センターが道内の平取町の地域おこし協力隊の募集セミナーを開催した。2名の平取町特産のトマト栽培農家従事者を募集。結果は聞いていないが具体的な形での募集セミナーは分かりやすくていい企画だと思う。そして驚いたことに、この町にはアイヌ支援課が全国でここだけに置かれているとのことであった。地域性である。こうした特徴のある行政サービスこそが自治体の命だと思うがいかがだろうか。  来週から体のオーバーホールを兼ねて夏休みを頂く。NPO結成以来初の長期休暇。人生には休養も必要だと思う。少しの間、大森事務局長、嵩副事務局長にはがんばっていただきたい。

絶対平和をめざすべき

今日から7月、外は梅雨空。なんか心は晴れません。そろそろ夏空が恋しい気分です。6月27日と28日の日程で前理事長の立松和平君が北海道知床に建てた毘沙門堂の例祭に行ってきました。29日の日経新聞の社会面でも取り上げられていましたが盛況でした。この地には立松君の文学碑がありますが、今回その碑の隣に菅原文太氏の志を受け継ぐべく、慰霊碑が建立され、その除幕式も行われました。除幕式には京都仏教会理事長の有馬頼底氏、奈良法隆寺管長の大野玄妙氏も参加されました。この場で有馬氏は昨年11月の沖縄知事選応援に行った菅原氏が「二度と戦争はしてはいけない」と挨拶したことに触れ、「この世にあるものはすべてが仏様。仏様同士が互いに争っていいわけがない」と最近の安保法制化の動きを懸念し、絶対平和を目指すべきと語った。今年の知床は寒く、摂氏10度ということで震え上がりましたが、4月、5月が暑かったのでいまのところは作物への影響はないとのことでした。 28日の夜のBS TBSでまた田舎暮らしが取り上げられ、有楽町の交通会館が映されたようです。内容も移住希望者がふるさと回帰支援センターに相談に来て、紹介された和歌山県田辺市を訪問し、移住に踏み切るところまでが取り上げられたようで、視聴者からは大いに参考になったという声があったとのことでした。 同日の昼の岐阜県のセミナーは林業に絞ったものでした。このセミナーになんと21名の参加があったとのこと。農業に関するセミナーは多いのですが林業は開催が非常に少なく、1次産業への若者の希望が農業から林業まで拡大するのかもしれません。林業は長い低迷の時代が続きましたがやっと底入れしたようで、全国各地の終戦後に植えた木がそろそろ切りごろに入っており、一条の光がこの分野にさし始めたといっていいのでしょうか。事実であればうれしいことです。 この間、あまり活動が見えてこなかった山形県が動き出しそうです。県内は庄内・置賜・村山・最上の4つの地域に分けられているのですが、11日にはまず庄内地方の自治体が集まって移住セミナーを開催します。順次、それ以外の地域もセミナーを開催する予定ですのでチェックしていてください。また、今週末の4日には北海道ふるさと回帰支援センターが久しぶりに道内の自治体の地域おこし協力隊の募集セミナーを開催します。北海道は一般的には人気の高い地域で参加者がどのくらいになるか注目されます。さらに翌5日はこの間準備してきた北東北3県のセミナーがいよいよ開催されます。参加自治体は32自治体に達し、大いに盛り上がりが期待されます。10時開会ですが、この中では3県のスペシャルPRタイムが11時から予定されています。何が飛び出すか乞うご期待です。

なべちゃんは熱い!

1ヶ月が早い。もう今日は26日だ。外は曇り空。夜には雨となるようだ。過日は高知大学の受田副学長がひょっこり交通会館に顔を出された。同大の地域連携推進センター長も兼任され、政府の「そうだ、地方で暮らそう!」国民会議の委員にも就任されている。先生には5年前の地域社会雇用創造事業のときにも協力を頂き、高知市で開催したビジネスコンペの会場をお借りし、審査委員にもなっていただいた経緯がある。あの時合格した起業家たちは元気でがんばっているのだろうかなどと思ってしまった。先生は、お元気そうで、国民会議への期待も語っておられた。 28日の午後9時からのBS TBSのニュース番組でふるさと回帰支援センターが取り上げられます。21日にインタビューは終わっており、是非見てください。今日も朝から朝日新聞の「文化くらし報道部」の取材があり、月曜朝刊の「Reライフ」というページで「田舎への移住に憧れます。どんな心構えが必要?」という読者の投稿に応える形で紙面が作られるそうですので、チェックしてください。 24日には徳島県三好市がセミナーを開いた。それも隣の神山町を参考にしたわけでもあるまいがサテライトオフィスの開設希望企業を対象にしたセミナーであった。参加企業は4~5企業があったようで、はじめての開催にしてはそれなりの手ごたえを感じていたようだ。売りは空き校舎の無料貸し出しのようで、黒川市長の意欲が感じられるセミナー開催であった。移住セミナーもさることながら、情報の発信という観点からこうしたセミナーだって大歓迎。是非検討していただきたい。 また、昨日は新潟県の魚沼市長も顔を出された。友人の中越地震の復興監をやった渡辺斎君が非常勤の参与になったこともあって案内したようで、これからの魚沼について熱く語り合った。新潟県庁を退職して数年立つが「なべちゃん」は相変わらず熱い。東北大出身の彼は震災復興にもかかわり、三陸沿岸に万里の長城のように建設されている防波堤についても憤っていた。この件については、私も同感で無駄なことをやっているということに尽きる。防波堤ありきではなく、実家が今回の津波で流された東北出身の自分としてはもう少し今後の暮らしを含めた視点を入れて議論してほしかったと思う。 6月がわがNPOは新年度であるが、今月から事務局会議は第4木曜日開催となり、昨日開催した。これまでメンバーであるが参加してこなかった全森連や全漁連、パルシステム、農業会議所も参加され、活発な議論が行われた。5月の相談件数が2000件になったという報告に皆さん驚きの声を上げていた。

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